団地団 の商品レビュー
様々な映画やアニメで、団地がどのように描写されているかを語る本。時代によって団地の扱われ方が違って面白い。団地のイメージは時の流れとともに変わりゆく。 特に興味深かったのは、団地はウルトラマンが戦う場として最適という話。団地は同じ建物が並んでいるため、同じ金型で大量生産できる。...
様々な映画やアニメで、団地がどのように描写されているかを語る本。時代によって団地の扱われ方が違って面白い。団地のイメージは時の流れとともに変わりゆく。 特に興味深かったのは、団地はウルトラマンが戦う場として最適という話。団地は同じ建物が並んでいるため、同じ金型で大量生産できる。また、高さがあるので壁にもなるし、ウルトラマンの大きさを表現するのにもちょうどいい。現在、団地×特撮と言えば『淫獄団地』が話題だが、昔から団地と特撮の相性は良いようだ。 ちょっと残念なのは、動画作品の場面説明時はスクリーンショットではなく、ラフ画みたいなイラストが使われているということ。漫画の場合は普通にコマが貼られているのに、引用の範囲内で対応できると思うのだが。 本書はトークイベントの内容をまとめたものであり、イベントでは動画を上映していたようだ。本になっていると調べる時は便利だが、こういう動画あってこその内容はイベントに参加していないと価値が半減すると感じる。
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読み終わったのは、団地立ち並ぶJR島本駅に着いた時でした。ページ開いてすぐのタイトルのザラザラした紙は団地側面のタイルを模しているのでは‥。
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団地好きな男達が、あらゆる観点から団地の魅力を伝える本。この本のおかげで『団地妻〜昼下がりの情事〜』という素晴らしい作品に出会うことができたので非常に感謝している。
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団地の歴史や形態なんかはウィキペディア調べればわかるんだけど、この本のいいところは映像作品を媒介させることで、団地が建ってきた60年代の高揚感や、80年代のけだるさを生々しく感じさせてくれるところにあるんだよね。 団地が建つ前に出稼ぎ世帯を集めていた長屋もコピー&ペースト可能で画...
団地の歴史や形態なんかはウィキペディア調べればわかるんだけど、この本のいいところは映像作品を媒介させることで、団地が建ってきた60年代の高揚感や、80年代のけだるさを生々しく感じさせてくれるところにあるんだよね。 団地が建つ前に出稼ぎ世帯を集めていた長屋もコピー&ペースト可能で画一的なメタボリズム的建造だけど、関東大震災や東京大空襲がなければ胡同やモロッコのメディナのような迷宮に発展していたのだろうか。
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団地団のトークショーの文字起こし。 映像作品や文学を団地視点・団地作品として評論するという点が面白い。(し、結構的を得ていると思う) なにより注釈が細かすぎて凄い。長い。ちょっとどうかしてる。 これ読んで昼下がりの団地妻が見たくなりました。 間取り図ナイトも地方にやってきたし、...
団地団のトークショーの文字起こし。 映像作品や文学を団地視点・団地作品として評論するという点が面白い。(し、結構的を得ていると思う) なにより注釈が細かすぎて凄い。長い。ちょっとどうかしてる。 これ読んで昼下がりの団地妻が見たくなりました。 間取り図ナイトも地方にやってきたし、団地団も地方巡業したらいいのではないでしょうか。
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サブタイトル通り、主に団地が登場する映画についてのトークだが、あくまで団地中心なので(笑)映画を見たことなくても楽しめる。 団地は工業製品化された住宅で、工業製品の魅力は大量生産にあるという説はとても腑に落ちた。自分が団地に惹かれる理由はこれだったのか。 冒頭の団地グラビアも秀逸...
サブタイトル通り、主に団地が登場する映画についてのトークだが、あくまで団地中心なので(笑)映画を見たことなくても楽しめる。 団地は工業製品化された住宅で、工業製品の魅力は大量生産にあるという説はとても腑に落ちた。自分が団地に惹かれる理由はこれだったのか。 冒頭の団地グラビアも秀逸。あとマンションポエムはほんとツボw
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脚注にちからが入ってる。 ひとつの語に二人で注を入れちゃったりするから、本文と脚注が5ページくらい離れてたりする。 団地と高度経済成長、大量生産大量消費、下町と郊外の関係など。 コンテンツ語りかくあるべし、といったかんじで、団地団の団員がとても楽しそうにおしゃべりしてるとこがいい...
脚注にちからが入ってる。 ひとつの語に二人で注を入れちゃったりするから、本文と脚注が5ページくらい離れてたりする。 団地と高度経済成長、大量生産大量消費、下町と郊外の関係など。 コンテンツ語りかくあるべし、といったかんじで、団地団の団員がとても楽しそうにおしゃべりしてるとこがいい。
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TBSラジオのターミナルで聴いて、面白そうだなー。と思ってたら県立図書館のエントランスでオススメ本になってたので借りてみた。…が、ぼくの知識が足りなかった…。
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ロフトで繰り広げられた「団地団」のトークライブを文字に起こしたもの。圧倒的な情報量で大変お得な本。 映画やアニメ、テレビで背景や舞台としてしばしば用いられる団地に主眼を置いてその作品の時代背景、住人の社会的位置付け、そして作中において団地というものはどのような立ち位置として...
ロフトで繰り広げられた「団地団」のトークライブを文字に起こしたもの。圧倒的な情報量で大変お得な本。 映画やアニメ、テレビで背景や舞台としてしばしば用いられる団地に主眼を置いてその作品の時代背景、住人の社会的位置付け、そして作中において団地というものはどのような立ち位置として扱われているのかという事を大山顕、佐藤大、速水健朗の三人が軽やかに、時に三人の会話の中から手探りするかのように解き明かしていく様子が文章からも伝わってきて、知の結集による昇華を目の当たりにしてるような気分にさせてくれる。 三人の矢継ぎ早なトークライブと異なるのは、会話のはしばしにでてくる言葉に対する注釈が豊富に付いている事。ただでさえ情報に富んだトークライブの文章化の上に注釈も楽しめ、団地や映像作品に対する知識があまりなくとも読めるように構成されているのが素晴らしい。巻頭に団地写真、各章に団地イラストが配され、視覚的にも団地のイメージが掴みやすくなってるので殆どの人が抵抗なく読めると思う本である。
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団地フェチの心意気を高度成長期ばりに高めてくれるのが本書『団地団 』。知る人ぞ知る団地団のメンバーは、生粋の団地エリートである脚本家・佐藤 大、団地を見る時にはまず形からというフォトグラファー・大山 顕、まとめ役のようでまとめない編集者/ライター・速水 健朗の三人。まるで階段の踊...
団地フェチの心意気を高度成長期ばりに高めてくれるのが本書『団地団 』。知る人ぞ知る団地団のメンバーは、生粋の団地エリートである脚本家・佐藤 大、団地を見る時にはまず形からというフォトグラファー・大山 顕、まとめ役のようでまとめない編集者/ライター・速水 健朗の三人。まるで階段の踊り場で立ち話でもするかのように、話は進んでいく。 副題に「ベランダから見渡す映画論」とあるように主な話材は映画についてなのだが、作品そのものについてはほとんど触れられず、その映画における団地の描かれ方のみがひたすら熱く語られている。 例えばなぜ「ウルトラマン」シリーズに団地がよく登場するのか?それは当時、一戸建ての模型を作るのは技術的にも難しく、予算が掛かるわりにインパクトも薄かったということが背景にあるのだという。これが団地になると金型ひとつでたくさん並べることも出来るため、大量生産可能なセットとして重宝されていたらしい。 またアニメの世界に話を転じても、作り手側にとっての団地はコピペがしやすいという至極単純な裏事情があったようだ。ただしその中でも、宮崎駿の描く団地は一味違うのだというから驚く。特に『耳をすませば』に出てくる団地の描かれ方は、稀に見るコストのつぎ込みを行った形跡が残っており、団地史に残る画期的な出来栄えであるそうだ。これは宮崎駿がエコロジストの中でもシニカルな部類に位置しており、「人間が作る団地も自然の一部である」という自然観が反映されたためではないかと推察されている。 また期待通り、日活ロマンポルノで有名な『団地妻 昼下がりの情事』あたりのネタも外さない。この中で出てくる「団地中の人に知らせてやる」という脅し文句。そんな一言からも、1970年代においては「団地=世間」という構図が存在していたことが見えてくる。そして、それ以前までの団地の描かれ方とは決定的に異なるのが、かつては存在した団地への憧れや希望が明確に否定されたということなのである。
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