幸せな小国オランダの智慧 の商品レビュー
掘り下げているのに、新書であるのでサクサク読めるそんな本。 最近読んだ新書の中では、一番な好印象。 時々出てくる他の専門家の発言や著作からの引用が、いやらしい感じがまったくなく、説得力を加えてくれている。 オランダと日本は異なるので、だからこそ学ぶべきところがあるのではという視...
掘り下げているのに、新書であるのでサクサク読めるそんな本。 最近読んだ新書の中では、一番な好印象。 時々出てくる他の専門家の発言や著作からの引用が、いやらしい感じがまったくなく、説得力を加えてくれている。 オランダと日本は異なるので、だからこそ学ぶべきところがあるのではという視点。(単純にマネしろなどとそこ浅はかなことを決して著者は論じていない。) 災害とイノベーションという一見関係性の薄い事柄を「知的弾力性」の視点を通じて見る。 オランダだって、問題は山積している。 それでも終わりなき対話に真摯に向かい合い、ちょっとずつでも個々人の幸福を追求できる社会。持続性をある社会。 日本の「男性的(性別により役割分担される)」で「寛容性が低い(多様性を認めない・受け入れにくい)」社会と対極に位置するオランダ社会を通じて、われわれ一人一人の変革の必要性について考えざるを得ない読後感となる。 ただ、失われた20年で、日本から「ソーシャルキャピタル」も失われたことになっていますが、これってそうでしたっけ。むしろ、ボランティアの精神なんかがその隙間を埋めるように浸透したように思います。。
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2012.02.11 ソーシャルキャピタルの豊かさがオランダの豊かさ、経済的な成功のベースのようだ。日本は今、オランダの正反対。このままではどんどん幸せから遠ざかりそうだ。国家戦略の転換が必要だ。もう間に合わないぞ。
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集団主義で個人主義。一人一人が政党といわれるほどの主張にもかかわらず話し合いで解決しようとするポルター文化。その裏には洪水の度に流されてきた国土を守ることにあった。小国ながらも幸福度の高いオランダから学ぶべきこととは。
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FBのお友達の推薦。 とてもおもしろい。一つ一つがどうというより、オランダをみる観点が納得感がある。 (1)カギになるのが、デザインやアートなどの要素であることはなんとなくわかっている。だだ、その力が表層の差異化だけでなく、産業や組織の深層レベルで発揮されなければならない...
FBのお友達の推薦。 とてもおもしろい。一つ一つがどうというより、オランダをみる観点が納得感がある。 (1)カギになるのが、デザインやアートなどの要素であることはなんとなくわかっている。だだ、その力が表層の差異化だけでなく、産業や組織の深層レベルで発揮されなければならないのだ。(p226) 著者は断定しているが、自分もなんとなくそうだと思う。福岡伸一さんが「うつくしいかどうか」が決めてといったのとも近い。 知識産業化とはイノベーションというのも、うつくしいかどうか、いいデザインとおもえるかどうかがカギじゃないかな。 (2)創造性経済の根幹をなす知的資産を生み出す場として都市が注目されている。(p95) (3)干拓地を中心とするボルダーという共同体を中心としたボルダーモデルがオランダ復活の決め手。(p49) 必ずしも、自治会とかいうのにこだわらず、職場のタテ関係ではない、よこのつながり、それがFBであろうと、マンション管理組合であろうとかまわないので、そういうよこのつながりを大切にしていくことが、都市の再生の一歩のような気がしてきている。 なお、オランダの都市計画については、角橋さんの『オランダの持続可能な国土・都市づくり』(学芸出版社)が参考になると思う。(自分は、2010.8.2にブログでコメントしている)。
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