トライアウト の商品レビュー
ホームドラマの叩き台みたいだなーと思いながら読む。登場人物が少なくて、急ピッチでアクシデントが起こって、肝の据わった台詞が所々あって。息子と妹と祖父ちゃんはそのままで行ける気がするのに、主役が微妙で。煮詰めたらすごくよくなると思うんだけど、火が通る手前のシャパシャパ状態で出された...
ホームドラマの叩き台みたいだなーと思いながら読む。登場人物が少なくて、急ピッチでアクシデントが起こって、肝の据わった台詞が所々あって。息子と妹と祖父ちゃんはそのままで行ける気がするのに、主役が微妙で。煮詰めたらすごくよくなると思うんだけど、火が通る手前のシャパシャパ状態で出されたカレーみたい。書いてない部分の主役の苦悩やら志やらを、表情や間で出せる名優が演じれば、結構ヒットするんじゃないかと思ったり。ああでもこのまま食べるのは何だか薄くて。
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「辛い時はその場でぐっと踏ん張るんだ。そうしたら必ずチャンスはくる。チャンスがこない人は辛い時に逃げる人なんだ。それにぼくはまだまだ若いから」 ー久平考太 「一流になるのに必要なのは、 思い込みと努力だ」 ー久平考太
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「トライアウト」 藤岡陽子 ★★★☆☆ さわやかな作品だった。 踏ん張れるか、逃げ出すか、支えるか、支えられるか。 人間の強さを感じる一冊。 なお、野球はほとんど出てこないです。 無駄に”恋バナ”にしなかった点は評価したい。#引用 ・家族としてやってきた記憶は一人ひとりに確実に...
「トライアウト」 藤岡陽子 ★★★☆☆ さわやかな作品だった。 踏ん張れるか、逃げ出すか、支えるか、支えられるか。 人間の強さを感じる一冊。 なお、野球はほとんど出てこないです。 無駄に”恋バナ”にしなかった点は評価したい。#引用 ・家族としてやってきた記憶は一人ひとりに確実に残り、その記憶はふとした時に思い出され救いや支えになることがある。 ・辛い時はその場でぐっと踏ん張るんだ。そうしたら必ずチャンスは来る。チャンスが来ない人は辛い時に逃げる人なんだ。 ・人には、納得の行く終わりってのが、それぞれの形である。その終わりは、新しい方向へ向かうための終わりなんだ。 ・男子は強くて速くてデカイものが好きなんだ。理由なしに。
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子供を地方の実家にあずけて働くシングルマザー可南子、かつては名投手として名を馳せた落ち目のプロ野球選手深澤。ふたりが出会い、かかわっていくうちに、可南子は自分の道を見つめ直し始める。 静かで暖かく、そして、奥に強さを秘めた物語でした。 深澤も可南子も息子考太も、とても強い人たち...
子供を地方の実家にあずけて働くシングルマザー可南子、かつては名投手として名を馳せた落ち目のプロ野球選手深澤。ふたりが出会い、かかわっていくうちに、可南子は自分の道を見つめ直し始める。 静かで暖かく、そして、奥に強さを秘めた物語でした。 深澤も可南子も息子考太も、とても強い人たち。 でも、その強さの影には、さみしさを隠し、辛さを我慢しているところがあるわけで。 ふっと力を抜いた時に、寄り添える相手がいる事で救われるのだろうなと思います。 いつか可南子が、深澤のそんな相手になれたらいいなと、ホンの少し願ってしまいました。 『納得のいく終わりが、それぞれの形である。その終りは、新しい方向へ向かうための終わりなんだ。』可南子には、ひとつの終りがあり、深澤には、まだ終わりが来ていない。 でも、それぞれが、納得のいく形で進んでいくことになった最後に、ホッとしました。
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誰よりも考太が強く、健気で、真っ直ぐで、心から応援したくなりました。担任の先生も出番は少なかったけど良かったな♪可南子の頑張りも理解できるけど、全ては聞き分けの良い子に育った考太だからこそ許されたことではないのかと。そしてそう育てたのは可南子ではなく、健二であり、佳代であり、柚奈...
誰よりも考太が強く、健気で、真っ直ぐで、心から応援したくなりました。担任の先生も出番は少なかったけど良かったな♪可南子の頑張りも理解できるけど、全ては聞き分けの良い子に育った考太だからこそ許されたことではないのかと。そしてそう育てたのは可南子ではなく、健二であり、佳代であり、柚奈ではなかったのかと思われ。反発するのはいいのだけど、そこに対する彼女の思いはあまり触れられず釈然としないものも感じました。認めてほしかった…それは分かるのだけど。隠すのはいいけど、少し独りよがりに感じてしまったのでした。
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女性の生き方を鮮やかに描き出す藤岡陽子だが、珍しくプロ野球という男くさい世界を絡ませて、未婚の母にとっての子供との関係や実家との関係、そして仕事と家族というテーマを描いている。 プロ野球選手として崖っぷちに立つ男が女性新聞記者である主人公に対してどういう気持ちでいるのか、なぜ主人...
女性の生き方を鮮やかに描き出す藤岡陽子だが、珍しくプロ野球という男くさい世界を絡ませて、未婚の母にとっての子供との関係や実家との関係、そして仕事と家族というテーマを描いている。 プロ野球選手として崖っぷちに立つ男が女性新聞記者である主人公に対してどういう気持ちでいるのか、なぜ主人公をここまでサポートするのかという点が最後まで曖昧なままなのが気にかかるが、主人公の葛藤や決断という心の動きを丁寧に追っていて、全体としては分かりやすい。 彼らの10年後という続編を読んでみたい。
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読み終わって、頑張る気力と清々しい気持ちになれる本でした。 プロ野球の世界の戦力外通告を受けた選手が最後のチャンスを獲得するためのトライアウト。現実はなかなか厳しい。 そんな選手とシングルマザーの新聞記者を中心に物語は進みます。 出来すぎなストーリーですが、読んでいて面白いし、生...
読み終わって、頑張る気力と清々しい気持ちになれる本でした。 プロ野球の世界の戦力外通告を受けた選手が最後のチャンスを獲得するためのトライアウト。現実はなかなか厳しい。 そんな選手とシングルマザーの新聞記者を中心に物語は進みます。 出来すぎなストーリーですが、読んでいて面白いし、生きる希望をもらえます。生涯現役というセリフも良かった。
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可南子以外の登場人物に魅力があったなあと感じた。考太は幼いのにかなり男前な感じ。 自分に言い訳できないくらい本気でやれというお父さんの言葉が印象に残った。 私にはまだ子どもがいないけど、親と離れて暮らすことがどういうことなのか、やっぱり生活にはお金は必要だし、などなど考えさせられ...
可南子以外の登場人物に魅力があったなあと感じた。考太は幼いのにかなり男前な感じ。 自分に言い訳できないくらい本気でやれというお父さんの言葉が印象に残った。 私にはまだ子どもがいないけど、親と離れて暮らすことがどういうことなのか、やっぱり生活にはお金は必要だし、などなど考えさせられた。 最後は書評通り爽やかな感じでくくられていた。
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どん底からの再起にかけるプロ野球選手と女性新聞記者の物語。とにかく心に響く言葉がたくさんあって、頑張ることの大切さや勇気をもらった。今の時代、軽快でさらさらと読みやすい小説が流行りみたいだが、だからこそこの作品のような骨太さが新鮮だった。最高点!
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トライアウトに臨み、そして敗れるが諦めない。 更なる道を見つけていく前向きな野球選手と、過去に拘りを抱えながら 生きている女性記者との人生の対比が面白かった。 「自分に言い訳できないくらい本気でやれ」の父親の言葉がこの話の本質なのかなと思う。
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