終着駅 の商品レビュー
著者が没後に娘さんの厳しい選択眼を経て編纂された本書は、著者の鉄道に対する愛とユーモアに溢れていた。読んでいると自然と笑みが浮かぶ。それを家人に見られ、あげくに不気味だと言われる。書名を見られれば更にその不気味さが増すのであろう。梅雨の旅、冬こそ旅の季節であるという著者の見識に、...
著者が没後に娘さんの厳しい選択眼を経て編纂された本書は、著者の鉄道に対する愛とユーモアに溢れていた。読んでいると自然と笑みが浮かぶ。それを家人に見られ、あげくに不気味だと言われる。書名を見られれば更にその不気味さが増すのであろう。梅雨の旅、冬こそ旅の季節であるという著者の見識に、目から鱗の心持ちだ。「旅は往路が楽しく、復路は楽しくない」という言葉が心に響く。昨年末に鉄道旅をし、尚更その思いに実感がこもる。後半の書評も良かった。『7つの国境』や北杜夫の著作が無性に読みたくなった。
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<終着駅>というタイトルだけど、終着駅以外の鉄道紀行随筆…第2章・車窓に魅せられて 第3章・鉄路を見つめて 第4章・レールに寄り添いながら…もすごくおもしろかった! くすっと笑ってしまうような、でも穏やかな文章。読んで良かった〜
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宮脇俊三は鉄道ファンであれば知らない人はいない「時刻表2万キロ」「最長片道切符の旅」の作者。この本も鉄道にまつわるエッセイ。 これまで未発表の原稿を集めてつくった本であり、上記2つの作品のような統一性は本全体にはない。
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宮脇俊三最後(たぶん)の単行本の文庫化。逝去後、単行本に未収録の随筆・雑文を集めて発行されたもの。鉄道ライターとしてデビューした直後の作品で表題作の「終着駅」が心に沁みた。取り上げられた終着駅の半分が廃線・廃駅になっているようで、今となっては貴重な記録になっている。
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