五行歌集 海と生きる の商品レビュー
石巻在住の萌子さん、初めての五行歌集。東日本大震災の体験を乗り越えて出版を決意された。長野で生まれた作者が、海の豊かさに目を瞠る様子、生き生きと鮮烈な描写に心が動かされる。 自然を詠うのびやかさは作者そのものの健やかさと思う。 そして最後の津波の章は、書名と同じ「海と生きる」津波...
石巻在住の萌子さん、初めての五行歌集。東日本大震災の体験を乗り越えて出版を決意された。長野で生まれた作者が、海の豊かさに目を瞠る様子、生き生きと鮮烈な描写に心が動かされる。 自然を詠うのびやかさは作者そのものの健やかさと思う。 そして最後の津波の章は、書名と同じ「海と生きる」津波の記憶。離れ離れになった家族、火をおこすことができずに号泣してしまう様子、ありありと目の前に浮かんできて、こちらも涙を禁じえない。 装丁エピソードのブログ記事はこちら↓ http://shiduku.cocolog-nifty.com/heart/2011/12/post-ee25.html
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砕くこと出来るなら 指の間を墜ちる 砂の細やかさで 心よ 光れ 長野の山で生まれ育った作者が、石巻の海で生きる覚悟! ----------------------------------------------------------------- 最後の「海と生きる」の章が...
砕くこと出来るなら 指の間を墜ちる 砂の細やかさで 心よ 光れ 長野の山で生まれ育った作者が、石巻の海で生きる覚悟! ----------------------------------------------------------------- 最後の「海と生きる」の章が、津波の章であることを知ったとき、私は思わず涙を流してしまった。読みながら、きっとそうだろうといくらかは、予想しながら、驚いたのだ。町を攫い、生活を貫通し、家族、友人に襲いかかった大津波もまた、彼女のともに生きる海の一つの顔であるという。 両極を含んだ愛は、地球そのものをさえ抱こうとするかのようだ。 草壁焔太・跋より -----------------------------------------------------------------
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