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タブーの正体! の商品レビュー

3.6

48件のお客様レビュー

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2023/10/10

森達也氏の「放送禁止歌」にも通じるマスコミの自主規制。理由を考えたり、本質を見るのではんsく、メンドーでややこしいから触れない。 そんなタブーを生み出すのは何かが書いてある。 メディアの自主規制に助けられたのは犯罪を犯した社長だけでなく、スキャンダルがもみ消されたタレントも同...

森達也氏の「放送禁止歌」にも通じるマスコミの自主規制。理由を考えたり、本質を見るのではんsく、メンドーでややこしいから触れない。 そんなタブーを生み出すのは何かが書いてある。 メディアの自主規制に助けられたのは犯罪を犯した社長だけでなく、スキャンダルがもみ消されたタレントも同じこと。 そして、そんなタブーをマスコミが追及するのは、今回のように世間の風向きが変わった時だけ。しかも風向きを変えるのは主に外圧で、自分たちではない。 としたら日本ではタブーになっていく方が得なのかもと考えさせられる。

Posted byブクログ

2021/05/19

「ペンは剣よりも強し」 ところが、無敵のはずのペンの力も「言論圧力」の前では無力です。 今の「言論」は金と拳だけで失われてしまうもろいもので、巷間言われる「タブー」が社会やマスコミ自らが作り上げていることがよくわかります。 右翼の代名詞と言われた暴力や暗殺という生命の恐怖を利用し...

「ペンは剣よりも強し」 ところが、無敵のはずのペンの力も「言論圧力」の前では無力です。 今の「言論」は金と拳だけで失われてしまうもろいもので、巷間言われる「タブー」が社会やマスコミ自らが作り上げていることがよくわかります。 右翼の代名詞と言われた暴力や暗殺という生命の恐怖を利用した原始的な「言論テロ」から、権力や利害関係を駆使したもの、そして金銭的な圧力(スポンサー意向)などのバリエーションはあるものの、どれも命も金も忖度も捨てる気でいれば対抗出来うる類のものです。昔は気骨のある文士(井上光晴など)がいましたが、今ではサラリーマン稼業ですので、自分や家族や会社を犠牲にしてまで危険な橋は渡らないというのが大勢のようです。 本書では、同和利権にメスを入れた小泉政権が、実は政治権力を最大限活用していた話(P108)や検察や警察権力の卑劣さと恐ろしさ(P134)、マスコミ同士の連帯がないため権力サイドの大きな不正があっても一致団結できない体質(P172)、トヨタやパナソニックなどの大手スポンサーの広告引き上げという脅しは、広告は自社製品のPRだけではなくメディアを黙らせる口止め料でもある(P189)、地域独占企業であるはずの電力会社の広告宣伝費の多さも原子力政策への批判封じ(P195)、テレビ局の大株主が電力会社という事実(P201)、JRではキオスクでの発売拒否という報道圧力(P205)、電通は自社の不祥事やスキャンダルを握りつぶすのみならず、スポンサー企業への批判報道を抹殺する役割もある(P215)、大手芸能事務所に所属しているかどうかで、スキャンダルでの扱いが異なる(P217)など、すべて相手の力が強ければタブーの前にひざまずき筆を折るという情けなさのオンパレードです。 「かつては建前としてかろうじて存在していた報道の自由や知る権利が、(会社や個人の)利潤追求という目的で消えてなくなる」(P254) 「今から10年後、この国にスキャンダル報道できるメディアは残っているのだろうか?メディアはタブーでおおわれ、プライバシー保護のもと、権力や富、名声を持つものの不正を知る機会がなくなっている可能性もある」(P248) 本書の出版は2012年ですので、来年で彼の予言した10年目です。日本は「報道の自由度」が先進国でも最下位ですが、こうした状況を招いているのも容易に長い物には巻かれるマスコミの体質でもあります。権力側とのなれ合いの象徴「記者クラブ制度」の廃止や、もし言論封殺があるのならそれも含めて暴露報道するなどやれることはまだまだあります。要は、報道にかかわる人たちの覚悟の問題です。 マスコミ(ネットも含む)で報道されれている情報がいかに偏向されているのかがよくわかる良書です。 また、筆者自身、右翼に襲われたときの恥ずかしい話を赤裸々に語っている点にも拍手!

Posted byブクログ

2020/07/01

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480066459/

Posted byブクログ

2020/02/06

どこかのブックガイドから。これは実に良かった。すべてを真に受けるべきではないのかもしれないけど、敢えてきわどい内容を書く理由なんて無い訳で、そういう意味で、殆どが真実なんだろう。かつてスキャンダル雑誌が普通に存在していた頃、それらを何となく低く見てしまい、声の大きな世論を無邪気に...

どこかのブックガイドから。これは実に良かった。すべてを真に受けるべきではないのかもしれないけど、敢えてきわどい内容を書く理由なんて無い訳で、そういう意味で、殆どが真実なんだろう。かつてスキャンダル雑誌が普通に存在していた頃、それらを何となく低く見てしまい、声の大きな世論を無邪気に信じていた自分が恥ずかしい。 思えば小泉全盛の頃、否定的見解も確かに聞いた。でも、ただ座っている自分に”聞こえて”くるのは、ひたすら褒めそやす大きな声ばかりだった。今の安倍も、意識的に"聴こうと”しなければ、きっと悪くない印象なんだろう。嘘を繰り返し、ひたすら続く隠蔽体質を報じる声は、耳を澄まさなければおそらく”聴こえて”こない。かつて”聴く”力が低かった自分は、そんな相手に声を届けるのがいかに難しいのか、身をもって知っている。でも諦めず、一人でも多くに真実を届けるべく届けられた本作に、心からのリスペクトを捧げる次第です。

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2019/09/23

タイトルの割りには内容はうすかったように思える。もうちょっと深く掘り下げてほしかったが、やはり難しかったか。

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2019/05/25

週刊誌は下世話で低俗なことばかり書いてる下らないものだと思っていたのが、そうではない重要な側面もあったのだと思い直した。「このスクープ載せるなら今後おたくには一切うちのタレント使わせませんし、カレンダーは別の会社から出すことにします」って言われたら、そりゃ載せらんないわ。もし私が...

週刊誌は下世話で低俗なことばかり書いてる下らないものだと思っていたのが、そうではない重要な側面もあったのだと思い直した。「このスクープ載せるなら今後おたくには一切うちのタレント使わせませんし、カレンダーは別の会社から出すことにします」って言われたら、そりゃ載せらんないわ。もし私が日常的にプライバシーを覗かれてて、なおかつ名誉毀損の賠償金額をあげる法改正に携わってたら、賠償金額ガンガン上げましょう!週刊誌とかぶっ潰してやりましょう!って思うわ。

Posted byブクログ

2018/10/23

"本書は、タブーの正体という題名で、マスメディアがあえて報道しないものがあるメカニズムを解明していく。日本人的な感覚で空気を読むようなことから口をつぐんでしまったり、暴力の恐怖から報道をしなくなったり、経済的な理由から報道しなくなるようなことを事実を踏まえてひも解いてい...

"本書は、タブーの正体という題名で、マスメディアがあえて報道しないものがあるメカニズムを解明していく。日本人的な感覚で空気を読むようなことから口をつぐんでしまったり、暴力の恐怖から報道をしなくなったり、経済的な理由から報道しなくなるようなことを事実を踏まえてひも解いていく。 著者はマスコミ関係者なので、この業界を何とかしたいという強い思いで本書を書いている。 私自身は達観して、現実のマスメディアの状況を知ることにより、情報の取捨選択や報道を鵜呑みにせず、常に自ら考えることや調べることを実践する=情報リテラシーを高める教科書として読んだ。 これからは、あからさまな違法行為でメディアを押さえつけるより、スマートなやり方へと変化して逝くのだろう。金の流れを追いかけると、世の中のからくりが見えてくる。第三章の経済の恐怖が闊歩する世になっていることがよくわかる。"

Posted byブクログ

2015/07/07

政治家が、企業人が、芸能プロダクションなどがメディアに対して露骨に圧力をかけて記事を抑える構図を次々と披露している好著だが、記憶にある事件も多くあり、暗澹たる気持ちになった.元来、TVの放送内容には疑いを持つべきたとの考えがあったが、報道機関が正常に機能していない実態を暴露される...

政治家が、企業人が、芸能プロダクションなどがメディアに対して露骨に圧力をかけて記事を抑える構図を次々と披露している好著だが、記憶にある事件も多くあり、暗澹たる気持ちになった.元来、TVの放送内容には疑いを持つべきたとの考えがあったが、報道機関が正常に機能していない実態を暴露されると、何を信じて良いのか分からなくなる!!!

Posted byブクログ

2015/03/07

マスコミのタブーが、暴力、権力、経済の三つから生じていることをその実例を詳しく紹介してくれている本書。 マスコミだけでなく、あらゆる組織や人間関係にもこのタブーの原理は働くはずで、自分が何も考えないうちにタブーに飲み込まれないようにするために一読の価値あり。

Posted byブクログ

2014/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] どれだけ重大な事実であろうと、マスコミが口を閉ざしてしまうことがある。 大物政治家の不正疑惑、大手企業が引き起こした不祥事、有名タレントの薬物使用疑惑…。 「報道の自由」を掲げながらも、新聞やテレビ、出版各社が、過剰な自主規制に走ってしまうのはなぜか? 『噂の眞相』副編集長時代に右翼から襲撃を受けた経験を持つフリージャーナリストが、闇に葬られた数々の実例を取り上げながら、ネット時代の今もメディア・タブーが増殖し続けるメカニズムに鋭く迫る。 [ 目次 ] 序章 メディアにおけるタブーとは何か 第1章 暴力の恐怖―皇室、宗教タブーの構造と同和タブーへの過剰対応(私が直面した右翼の暴力;皇室タブーを生み出す右翼への恐怖;皇室タブーからナショナリズム・タブーへ;宗教タブーは「信教の自由」が原因ではない;同和たぶーに隠された過剰恐怖の構造;同和団体と権力に左右される差別の基準) 第2章 権力の恐怖―今も存在する政治家、官僚タブー(政治権力がタブーになる時;メディアが検察の不正を批判しない理由;愛人報道、裏金問題で検察タブーはどうなったか;再強化される警察・財務省タブー) 第3章 経済の恐怖―特定企業や芸能人がタブーとなるメカニズム(ユダヤ・タブーを作り出した広告引き上げの恐怖;タブー企業と非タブー企業を分かつもの;原発タブーを作り出した電力会社の金;電通という、もっともアンタッチャブルな存在;ゴシップを報道される芸能人とされない芸能人;芸能プロダクションによるメディア支配;暴力、権力の支配から経済の支配へ) 第4章 メディアはなぜ、恐怖に屈するのか [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

Posted byブクログ