染付 の商品レビュー
てっさい堂の主人が、染付の魅力を移りゆく京都の四季のしつらえとともに紹介してくれます。俵屋の佐藤年氏の本でも感じたのですが、しつらえもまた移りゆくもので、愛おしく記憶の中にしか残らないものです。 「家族のこと」が書かれてあって、亡くなった夫の思い出はしんみりします。長い年月を...
てっさい堂の主人が、染付の魅力を移りゆく京都の四季のしつらえとともに紹介してくれます。俵屋の佐藤年氏の本でも感じたのですが、しつらえもまた移りゆくもので、愛おしく記憶の中にしか残らないものです。 「家族のこと」が書かれてあって、亡くなった夫の思い出はしんみりします。長い年月を経て大切にされた器を「バラして売る以上、いつ誰がこの器を揃えたのか、年号や場所、名称の記録をとっておくように」言われたそうです。20客揃いの器を小分けして販売することに時の流れを感じ、器の長い物語に耳を澄ます時、日々を生きる喜びを感じます。 夏、高台寺の店舗に飾られる祇園祭の掛軸や、神輿の模型を見てみたい。神輿洗いの掛軸はちょつとマニアックかもしれませんが好きです。 本は写真が中心になっています。染付の写真をどうするかは好みの問題でしょうが、ぼやけた感じのものが気になりました。しつらえと違って作品としてのクオリティを伝える必要があると思いました。
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