戸村飯店 青春100連発 の商品レビュー
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ヘイスケ兄弟の両親が素敵。 特にお父さんの50万のくだりに感動した。 やっぱり親って、子供が思う以上に子供の性格を理解しているのかな。 ヘイスケが突然大阪に帰りたくなった気持ち……よくわからない。 東京巡りをした日の夜、やっぱりここじゃない!って思ったのかな。 瀬尾まいこさんの本はいつも暖かくて安心して読める。
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最近瀬尾まいこさんの著作を色々読んでいる自分に気づいた。 まぁ、Amazonのオススメに載ってくるからという理由が5割くらいなんだけど。 その中でもこれは表紙のデザインにインパクトがあって、抜群にかわいくて目をひいた。 そして内容もすごくハートフルで面白そうだったので購入。 購入後、このインパクトあるカバーは実は第二カバーというか、カバーと同じサイズの帯のようなものだということがわかった。単行本自体も2012年の出版らしいので、その後10年以上経ったので色々と切り口を変えてのプロモーションなのかな?でもこういうの良いなぁ。鷲掴まれた! 読み始めて3行、まず大阪弁が過ぎる、という印象から始まる。なかなかこんな最初から最後まで、大多数の登場人物が大阪弁な小説ってなかなかない気がする。しかも関西弁でなく大阪弁。なおかつ大阪弁の中でもこてこての大阪弁。書く方のハードルはもちろん高いのだが、大阪弁が分からないとか嫌いという人には読むハードルも高そうだなと思ってしまった。 大阪弁に気を取られつつもページを繰っていくと、いろんなところで涙が・・・いかんいかん、これだから中年は・・・と1人でツッコミながら読み進める。 性格の全く違う兄弟が、高校まではいがみあって、というか避けあって、というか極力関わらないように過ごしてきたが、進路について相談するようになり、再び打ち解けるというストーリーだった。(ちょっと雑にまとめすぎてるが。) クールで要領の良いヘースケ(なんでクールやのにヘースケなんて間抜けたネーミングなんやろうという疑問は残るが)と、真っ直ぐで誰からも愛されるコースケ。 お互いコンプレックスやら相手への不満やらさまざまな苦悩を抱えつつ、無関心を装って相手の領域には近づかなかった中高時代。 年の近い兄弟ならどうしても比べられることも多いし、自分自身でも比べてしまうこともあるだろう。自分にないものを相手に見つけは劣等感を持つけどそれを認めたくないプライドのせいで好ましくない態度を取ってしまったり。 男兄弟だと共通の趣味がない限り、会話しないことも普通なのかもしれない。 その後再会し、お互いを理解しあうところがしみじみとハートフルでとても良かった。いがみあっていてもルーツは同じ。絶対的に共有してきたものが大きい。さまざまな誤解があっても最後には分かり合える、というか尊重し合えるんだなと思った。 この兄弟の関係性の描き方もすごく良かった一方で、コースケの高校生活の描写もすごく生き生きしていてニヤニヤしながら読んだ。 もう二度と戻ってこない高校生活、今しかできない青春を、これでもかというくらい真剣に向き合う姿が清々しい。 コーラス大会のくだりがあり、コースケが指揮、北島くんというクラスメイトがピアノの伴奏をすることになりその後仲良くなるのだが、なんとなく既視感があった。 「そして、バトンは渡された」の早瀬くんのくだりだった。 瀬尾まいこさん、高校のコーラスにすごく思い入れがああるのかな?ピアノの伴奏の男子学生に恋してたのかな?など想像してしまう。 早瀬くんはもちろんだが、北島くんもめちゃくちゃナイスガイ。ピアノがうまいのにひけらかすでもなく、めっちゃ親切でめっちゃええ奴。かなり好感度高かった。 北島くん以外にもこのストーリーにはヘースケの友人古嶋やバイト先のカフェのオーナー品村さん、実家の戸村飯店の常連さんなど名脇役揃い。常連さんの人情あふれる描写も良かった。 思いついた順に書いてしまったので着地点が分からなくなってしまったが、すごく良かった。 マイ解釈としては「理解者」「ルーツ」「青春」がテーマかなと思った。
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笑いと涙ありの作品。 岡野ちゃんが次男に書いてあげた4行の手紙、ほんま青春やな、青春ってええなって。 最後古嶋は新幹線ホームで泣きながら走るシーンは流石に笑うたwこんなに速く走るやつはないってなんやねんw そして読み終わってから中華が食べたくなった。
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要領の良いモテ男の兄と不器用で愛されキャラの弟、大阪の下町と東京の都会という地域の対比がわかりやすくて読みやすい。 もっと登場人物一人ひとりのこれからが知りたいもどかしさがあった。
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全編にわたって関西弁が炸裂!! 煩わしいこともあるけれど、人情たっぷりでコテコテな町「大阪」が、やっぱりエエなぁー、好きやなぁーと思えます。 めちゃくちゃ笑うのに、最後の6ページ、気がついたら泣いてます。 いっぺん読んでみて!!
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題名どおり、笑いと涙ありな一冊。文体が堅苦しくなく、方言もいい味を出していて描写を想像しながら楽しく読み進められた。この本のおかげで自分が知らなかった「青春」の新たな定義がわかった。将来を悩み、とりあえず動いてみること。
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大阪下町の中華料理店で育った兄弟は見た目も違えば性格も違う。 要領のいい兄ヘイスケと単純な性格の弟コウスケ。 大坂と東京で二人の兄弟を描いた青春小説。 瀬尾さんの作品は好きなので何冊も読んでいますが、 この表紙が書店の本棚で一際目について面白そうだったので手に取りました。 ...
大阪下町の中華料理店で育った兄弟は見た目も違えば性格も違う。 要領のいい兄ヘイスケと単純な性格の弟コウスケ。 大坂と東京で二人の兄弟を描いた青春小説。 瀬尾さんの作品は好きなので何冊も読んでいますが、 この表紙が書店の本棚で一際目について面白そうだったので手に取りました。 冒頭から関西弁ばかりで描かれていたので、 慣れないかと思って戸惑いながら読んでいましたが、 ヘイスケとコウスケのやり取りを読んでいたら そんな事も忘れてしまうようなユーモラスな会話の キャッチボールに引き込まれてしまいました。 男同士の兄弟というのはこんな感じなのかなと思う部分もありますが、 こんな性格が正反対の兄弟というのも珍しい所がこの作品は特徴的で面白さが増していると思いました。 家族間での自分の居場所が分からず、自分探しと何かを求めて東京に出たヘイスケ。 このまま東京に出て何か掴む可能性も秘めていたと思っていましたが、 自分の才能にも自信を失ったり、自分でも分かっていたことに改めて気が付き、新しい道へ歩いていこうとしていく姿はこれぞ一つ大人の階段を上ったという印象でした。 不器用なコウスケだけれど、目の前に置かれたことに懸命に取り組み、 自信のなかったことにもトライをして無事に大学合格への道に進めたことで青春の扉を開けたという印象になりました。 何気なく家族の中で兄弟というのは無意識な関係になっていると 思いますが、二人が改めて距離が離れたことによって お互いの存在が明確になり大事な存在となって、 今まで以上に仲良しになっていく光景はとても清々しかったです。 二人の兄弟を取り巻く友達も二人に合わせながら、 二人の成長を見守っている感じもし、両親や近所の人達も 他人の子供さんとは思わずに一家族のような親しみのある付き合い方に心が温まりました。 お互いが認め合いながら、更に成長していく今後の 二人の様子がとても気になるので続編も読んでみたいと思いました。 年齢的にあまり青春小説を読む機会が少ないですが、 たまに読んでみると若さからのエネルギーやパワーを 得ることが出来て青春時代に戻ったかのような気持ちにもなれるので、年齢にかかわらずに青春小説も読んでいこうと思いました。 瀬尾さんの作品はいつも会話がテンポよくリアルなので、とても楽しく読めました。
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くっついたり、喧嘩したりして、なんだかんだ仲良いってところ、愛されて育ったからこそだと思う 素直な素敵さがあった お父さんも全部分かってる人やなあー 自分にないものに憧れる感じ、わかるなあ でも2人とも魅力的、周りの人もよかった
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好き、瀬尾まいこさん。 兄と弟、視点が交代しながら物語が進みます。 コンプレックス、身近な人への嫉妬、あこがれ、 家族の愛情、そして見つけるほんとのきもち、、 激しい展開があるわけではありませんが 退屈もしない そして読み終わり、 とてもあったかいしあわせな気持ちになりまし...
好き、瀬尾まいこさん。 兄と弟、視点が交代しながら物語が進みます。 コンプレックス、身近な人への嫉妬、あこがれ、 家族の愛情、そして見つけるほんとのきもち、、 激しい展開があるわけではありませんが 退屈もしない そして読み終わり、 とてもあったかいしあわせな気持ちになりました 自然とほほえんでいた 器用に見えるし周囲からもそう思われてるお兄ちゃんは、 ほんとに自分がしたいことや好きなものを見つけるのに時間がかかった 一番の願いは1番近くの家族に認めてもらうこと そうされないのが怖くて、やりたいことから逃げていた 好きなものがはっきりしていて自分の気持ちにまっすぐな弟は、なんでもそつなくこなすお兄さんを羨んでいた だけど周囲のみんなに愛され助けられる能力は、持って生まれたもので、実はお兄ちゃんも弟を羨ましく思っていて、 物語の最後は意外な方向に これまでの兄弟が鮮やかに逆転するように描かれています、これもまた見事 周囲の人との関わり合いの中で お互いに自分を見つめ直すような、そうじゃないような とにかくあたたかくてすき!
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とむら なのか こむら なのか 最後までずっと迷いながら読みすすめた結果 そんな小っちゃいこと気にすんなと とむらであろうとこむらであろうと全てを無にするぐらい ええはなしやで
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