高畠華宵 新装版 の商品レビュー
眼の妖しさに尽きる。 モノクロだがサロメには痺れる。 そして挿絵だけでなく浴衣デザイン、便箋、日本画などなど幅広い活躍を知る。
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夢二あたりから始まる大正ロマンを彩り、モダンな戦前の昭和の挿絵家たちの中でも高畠華宵の絵には魅かれる。きらびやかな中の怪しさが魅力なのだと思う。本書はその高畠華宵の作品の数々や生き方をまとめた本。 作品はともかく、この本で初めて華宵の人となりを知ったのだけど、やはり夢の中に生きて...
夢二あたりから始まる大正ロマンを彩り、モダンな戦前の昭和の挿絵家たちの中でも高畠華宵の絵には魅かれる。きらびやかな中の怪しさが魅力なのだと思う。本書はその高畠華宵の作品の数々や生き方をまとめた本。 作品はともかく、この本で初めて華宵の人となりを知ったのだけど、やはり夢の中に生きていたような人。男の子のお弟子さんをはべらし、時には女性の仮装を楽しみながら、湘南の屋敷で暮らしていたとか。その後、かなりの年になってから日本を捨てアメリカへ行ったものの、うまくいかず戻ってきて晩年は落剝していたというあたりもドラマチック。 挿絵画家や流行プロデューサーみたいな面を紹介されることが多いけど、本格的な日本画もいい。「情炎」という八百屋お七を描いた作品など迫力ありつつ切なさが伝わってくる。
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