認知心理学 の商品レビュー
認知心理学をその基本的な要素である知覚、注意、表象、記憶、言語、推論についてていねいに説明。入門書として優れている。
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いろいろ興味深くはあるけれど、まあ「論文集」ではあるので一般の読者にとってはとっつきにくい。うまいことライターがリライトすれば、かなり面白くなるかも。
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大学の教養で学んだ認知神経科学について再び興味が湧いてきたので、近いタイトルの本を選んで読んでみた。この本によれば2006年頃から一部の分野が認知神経科学として知られるようになったらしい。自分が学んだのはさらに10年くらい前なので、まだまだ発展途上の分野だったという事か。 いわ...
大学の教養で学んだ認知神経科学について再び興味が湧いてきたので、近いタイトルの本を選んで読んでみた。この本によれば2006年頃から一部の分野が認知神経科学として知られるようになったらしい。自分が学んだのはさらに10年くらい前なので、まだまだ発展途上の分野だったという事か。 いわゆる人体のリバースエンジニアリングをする分野。バイオハックがバイナリアン的な発想によるDNA解析屋だとしたら、こちらは入力を考えて出力を観察することによりアルゴリズムを推測する目移植の達人。 画像認識まわりについては特に詳しく興味深い。例えば順応と残効のメカニズムであったり、一般的には超並列と思われている脳の処理にもO(1)だけでなくO(n)の処理が存在する事実など。視聴覚と長期記憶とのインタラクションなどを通して知覚について考えていくと、あと一歩で意識や精神の領域にまで手が届きそうな気さえしてくる。 ミラーニューロンの話も面白い。カイヨワの遊びの類型で言うところのミミクリーにあたる行動に強く反応を示すニューロン。アーゴン、アレア、イリンクスについても同様のニューロンがあるのだろう。遊びの本質と進化の原動力は同質のもので、脳内麻薬のスイッチとして実装されている、と考えると腑に落ちる。 分野全体がここ数十年で急速に発達してきた事実にも驚く。アミューズメント系への応用が進んでるので、もっと歴史があるものかと思っていたが、意外とタイムラグなしで実用化されている。
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