半島へ、ふたたび の商品レビュー
悲運の著者の体験録
拉致被害者として、北朝鮮で数十年過ごした、著者の体験談。 本書は特に、渡韓し、著者の知己と再会を果たすくだりや、悲運の体験談を綴ったもの。少しお堅い内容ではある。
聖熟女☆ミ
北朝鮮による日本人拉致問題はもちろん未解決であり いかに謝罪しろのこえがうっとおしかろうとも隣の国がどこかへいくのではないという以上に きちんと向き合わねばならない 大多数が無理解無関心であったことへの反省を込めて この本は渦中の人物の体験記でなく 自身の言葉をもって書かれた報告...
北朝鮮による日本人拉致問題はもちろん未解決であり いかに謝罪しろのこえがうっとおしかろうとも隣の国がどこかへいくのではないという以上に きちんと向き合わねばならない 大多数が無理解無関心であったことへの反省を込めて この本は渦中の人物の体験記でなく 自身の言葉をもって書かれた報告であり そしてまだ未解決であるだけに中途半端に感ぜられるところも多いが ひとつの事実として新しい知見を与えてくれる重要な作品
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拉致被害者の蓮池薫さんが初めて韓国へ行く話。韓国と北朝鮮の比較などが興味深い。 市役所勤めや大学の講師、翻訳家としてのデビューなど日本に帰ってきてからの奮闘の話もちょいちょい出てきている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
拉致被害者で現在は翻訳家、文筆家として活躍されている蓮池さんの本。前半はソウルの旅行記、後半は日本に帰ってから翻訳家として生活とそれまでの半生を綴る。 読めば読むほど、ごく普通の人であることがわかる。日本に帰ってきてから韓国語を能力を活かし、様々なことにチャレンジしている姿は爽快である。 失敗や不安なども綴られていて、親しみがもてる内容となっている。 韓国訪問の直後に読んだが、韓国文化の案内にもなっている。
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100%の自信を生まれるまで待っていたら、チャレンジなんてできない。というより、100%の確立なら、それはすでにチャレンジではない。最初は50%でいい。まずは始めてみよう、あとはやりながら間案んでいけばいい。必要にかられた学習、実践の中での学習こそ、何倍も身に付く。失敗したら、失...
100%の自信を生まれるまで待っていたら、チャレンジなんてできない。というより、100%の確立なら、それはすでにチャレンジではない。最初は50%でいい。まずは始めてみよう、あとはやりながら間案んでいけばいい。必要にかられた学習、実践の中での学習こそ、何倍も身に付く。失敗したら、失敗を通してしか学べないものを学びとればいい。僕にとって北朝鮮での24年間に失った最大のものは、自分の夢を実現するためのチャレンジの機会であって、そのあとにくる成功や業績などではなかった。
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北朝鮮といふ国は、金正恩なる御仁に代替りしてから、その無鉄砲さに拍車がかかつてゐるやうに見えます。 彼の親父の時代は、無鉄砲ながら対立国との「駆け引き」に長けてゐた。我儘を言ひ、駄々を捏ねれば条件を引き出せたのであります。一応「外交」らしきものはありました。 しかしながらこの肥満...
北朝鮮といふ国は、金正恩なる御仁に代替りしてから、その無鉄砲さに拍車がかかつてゐるやうに見えます。 彼の親父の時代は、無鉄砲ながら対立国との「駆け引き」に長けてゐた。我儘を言ひ、駄々を捏ねれば条件を引き出せたのであります。一応「外交」らしきものはありました。 しかしながらこの肥満児ぼんぼんのやることといつたら、挑発の意図が那辺にあるのか、とんと分からない。たぶん本人も分かつてゐないのでは、とすら思はれるのであります。口汚く罵るだけでは、何の見返りもないでせう。こんな状態で拉致問題の進展はあるのかとヤキモキしてしまひます。 蓮池薫さんの『半島へ、ふたたび』といふ書名を見て、「え、また北朝鮮へ行つたのか?」と思つた人はわたくしだけではありますまい。 ところが「半島」には変りはないが、北朝鮮ではなく韓国訪問記なのでした。紛らはしい。意外にもこの旅が初めての韓国行きださうです。わづか八日間の旅行にしては、とにかく色色な場所へ出入し、多くの人に会ひ、ギュッと濃縮された密度の濃い旅となつたやうです。 二部構成になつてゐて、第一部がその韓国旅行記「僕のいた大地へ」。もちろん違ふ国なのですが、どうしても陸続きになつてゐる(拉致された)北朝鮮を想起してしまふやうです。そもそも同じ民族なのだから当然といへば当然。 兄の蓮池透さんの著書『奪還』では、帰国後しばらくは北朝鮮による薫さんの「洗脳」ぶりについて書かれてゐましたが、本書を読む限りでは一般的な日本人の視点から客観的に見つめてゐるやうに思ひます。 しかし拉致問題が解決しない中、未だ語れぬこともあるのでせう。本当に書きたいことはまだあるのでは? と読みながら感じてしまふのです。 第二部は「あの国の言葉を武器に、生きていく」。蓮池さんは、友人(翻訳家の佐藤耕士氏)の骨折りもあつて、新たに翻訳家として歩むことになりました。かういふのは、仮令チャンスがあつても、教養といふか知識といふか、さういふ素養がないと出来ない仕事であります。 その奮闘ぶりは時に壮絶、時にユウモラスで、感心したり微笑ましかつたり。失はれた24年間といふ時間を埋めるかのやうに翻訳に熱中する姿には感動すら覚えるのでした。 「まだ帰還しない拉致被害者が多くゐるのに、自分だけかくも順調で良いのだらうか?」といふ気持ちが根底にあるのでせう、手放しの喜びや満足はあへてその表現を避けてゐるやうに見えます。 事件の完全解決により、心から笑へる日が、一日も早く来ることを願ふばかりであります。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-170.html
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蓮池さんの文章力が素晴らしいです。 もともと書くことが好きだったらしいけれど、そのための努力は半端ないです。特に翻訳家デビューするまでの努力は頭が下がりました。 拉致問題のことだけでなく、韓国や北朝鮮の人々の暮らしについても知ることが出来てよかったです。読み終わったあと、心がとて...
蓮池さんの文章力が素晴らしいです。 もともと書くことが好きだったらしいけれど、そのための努力は半端ないです。特に翻訳家デビューするまでの努力は頭が下がりました。 拉致問題のことだけでなく、韓国や北朝鮮の人々の暮らしについても知ることが出来てよかったです。読み終わったあと、心がとても温かくなっていて、人に優しくしたいな〜と思いました。
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拉致被害者 蓮池薫さんの韓国旅行記 拉致関係の書籍かなと思いつつ読み始めたら、意外に楽しい韓国旅行記だった。ただ、はしばしに北朝鮮での思いが挿入されていることを除けば。とても読みやすくまた興味深い本なので、韓国に旅行する機会があれば、一回読んでいったほうがよいかも。 しかし、あと...
拉致被害者 蓮池薫さんの韓国旅行記 拉致関係の書籍かなと思いつつ読み始めたら、意外に楽しい韓国旅行記だった。ただ、はしばしに北朝鮮での思いが挿入されていることを除けば。とても読みやすくまた興味深い本なので、韓国に旅行する機会があれば、一回読んでいったほうがよいかも。 しかし、あとがきに記された未だ北朝鮮に残る拉致被害者への思い。 その思いはしっかり受け止めて、拉致問題は完全解決まで、決して風化させてはいけないと、再度思った。
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拉致被害者の蓮池薫さんが日本帰国後に初めて韓国に渡ったときのルポである。後半は蓮池薫翻訳業に転進する時のあれこれを書いている。今年の正月、やっと文庫化されたので買って読んでみる。 たった8日間のソウル旅行で一冊の本を書いているわけだが(私のこの前の韓国旅行と同じ日数)、内容は全...
拉致被害者の蓮池薫さんが日本帰国後に初めて韓国に渡ったときのルポである。後半は蓮池薫翻訳業に転進する時のあれこれを書いている。今年の正月、やっと文庫化されたので買って読んでみる。 たった8日間のソウル旅行で一冊の本を書いているわけだが(私のこの前の韓国旅行と同じ日数)、内容は全く違う。正直たいへんおもしろかった。 ソウルを旅しながら、長かった北での拉致生活を思い出す旅になっているということもある。それと、おそらく私とはまったく別の性格をしていて、きちんと調べなくては気の済まない人らしく、初めての韓国旅行の一日目(半日しかない)が一番記述が多い。その一つ一つに私は眼からうろこの部分があったり、私よりもホントよく見ているなあ、という部分があったりした。 日本よりも携帯普及率が進んでいる韓国で、公衆電話が目に付くのは何故か。なぜ大型書店では立ち読みを奨励しているような椅子を並べたスペースがあるのか。アメリカ大使館の厳重警戒の理由。戦争記念館の発するメッセージ。朝鮮戦争に対する北と南との見解の相違。ダルトンネのなりたち。北での稲の密植の話。西大門刑務所に張られたメッセージについて。 今度ソウルに行ったときに、確かめてみたいスポットがたくさんできた。有難いと思う。
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書店で衝動買いし、読みました。ソウル、韓国文学、韓国文化、北朝鮮そして拉致問題。これらへの入門書的に良書です。著者が翻訳した韓国人作家の本など、今後読んでみたいなと思いました。
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