道 の商品レビュー
白洲正子が伊勢街道、大和、平等院などを歩いて回り、古代から、能、比叡山、日本の歴史に想いを馳せて、自由に語る歴史紀行です。きびきびとした文体が心地よいものでした。
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エッセイといっても、日々の散文から評論・批評までいろいろありますが、白洲正子の真骨頂は紀行文に発揮されます。犬のような嗅覚で現地を歩きまわり、古典の知識を織り交ぜながら、かみそりのような感性で感じたことを文章にしていく。それは、旅というような生ぬるいものではなく、さながら修行のよ...
エッセイといっても、日々の散文から評論・批評までいろいろありますが、白洲正子の真骨頂は紀行文に発揮されます。犬のような嗅覚で現地を歩きまわり、古典の知識を織り交ぜながら、かみそりのような感性で感じたことを文章にしていく。それは、旅というような生ぬるいものではなく、さながら修行のようです。 「道」では、伊勢神宮の式年遷宮に参列するにあたって、わざわざ大和の三輪山からいくつもの峠を越えて、今は廃れている本伊勢街道を往ったり、比叡山の回峰行を取材しています。常人には適わない旅ですが、読みながら自分も同行しているような気持ちになり、読了すると禊を受けたようでした。
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この人のモノを見る眼は凄い。見習いたいが簡単に真似ができるものではない。生まれ持っての才能とセンスだと思う。そして飽くなき探究心…。読んでいて感心してばかりだった。雪舟も光琳もこの人にかかると、とてもユニークに見えるから不思議。
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大和から伊勢、春日山、宇治、比叡山などに街道、神社、寺を訪ね、古代人の息吹を探る歴史紀行。旅先の山、岩石、石仏を通して古代を幻視する著者の能力は、古典、歴史、宗教等の深い知識と日本各地の旅を重ねてきた経験から磨きを掛けられており、本書でも遺憾なく発揮されている。
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