アンチェルの蝶 の商品レビュー
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最低な親を持つ3人、中井藤太・佐伯秋雄・森下いずみ。小学生で出会い、中学時代の悲劇、そして25年後の今までの人生、お互いの存在を心の支えに生きてきた3人。ラスト、藤太はどうなったのか・・・秋雄、いずみの分まで彼にはいずみの娘・ほづみと生きて欲しい。
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父親たちは最低最悪な奴ら。その子供達は結束が固い。お互いに心配を掛けまいと隠し事をした。隠し事は想像を遥かに越えたおぞましさだった。内容が重すぎて読むのがキツかった。藤太は生きているのか?藤太おじさんとほずみのその後は?心配は尽きない。
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ブルーズや。この小説はブルーズやって。 大阪に憂歌団があるように、ブルーハーツが「弱いものたちが夕暮れ、更に弱い物を叩く」と加速すると歌ったように、遠田潤子は、この小説で、ブルーズを奏でてくれた。 それも、とてつもない憂いと哀しみと切なさを、湿度に乗せて。 良くあるドメスティックからの再生物語の構成をとりつつ、ザラにある初歩ミステリーの造形を装いつつ、バイオレンスやミステリーやエンタメという枠にはめ切れない、魂を揺さぶられる小説になっていて、無性に吠えたくなる。 後半の怒涛の展開は圧巻、それなのにおいてけぼりにされたようなラストもこれまたブルーズ。あとはただ、安治川の淀んだ水が大阪湾に流れ着くだけ。
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いづみの告白泣いた……。 これでもかこれでもかと重い……こんなにも救われたいおはなしがあっていいのか……。 ラストの藤太しんでないですよね…!!!?
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子供の力ってスゴイ。不器用な上、ガッチガチに固まっていた藤太の心を少しずつ溶きほぐしてしまうんだから・・・。 どこまでも重い話で苦しくなる。家で暴れたり子供に暴力ふるったり、酒飲みでギャンブル狂いのろくでもない親のせいで子どもたちは・・・理性はないのか理性はっ!とにかく親たちが...
子供の力ってスゴイ。不器用な上、ガッチガチに固まっていた藤太の心を少しずつ溶きほぐしてしまうんだから・・・。 どこまでも重い話で苦しくなる。家で暴れたり子供に暴力ふるったり、酒飲みでギャンブル狂いのろくでもない親のせいで子どもたちは・・・理性はないのか理性はっ!とにかく親たちがみっともなさすぎる。 いずみのお母さんが信じていた神様は何故いずみを助けてはくれないの?神様にこんなこと言うのは申し訳ないとは思うのですが、「神様どこ見てるんですか?」 ハンチングさんは秋雄やいずみ以外で、実は藤太のことを傍で長いこと見守ってくれていたのかもしれない。
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一度、図書館で借りて読んでいたのを忘れていました。 読み始めてすぐに気が付きましたが、かなり忘れていたこともあり再読。 一気読みしました。 悲しい。
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救いようのない大人たちに翻弄される主人公が救いようのない大人に成長する。親子二代で切り盛りする居酒屋『まつ』の常連客たちもまた救いようのない大人たちだ。ひとりの少女の出現がこの大人たちを変えていく。無垢な少女と薄汚れた大人たちと街とのコントラストがいい。なにげなしに図書館で手に取...
救いようのない大人たちに翻弄される主人公が救いようのない大人に成長する。親子二代で切り盛りする居酒屋『まつ』の常連客たちもまた救いようのない大人たちだ。ひとりの少女の出現がこの大人たちを変えていく。無垢な少女と薄汚れた大人たちと街とのコントラストがいい。なにげなしに図書館で手に取った著書だったが、めっけもんだった。
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中年の純愛と悲惨な少年時代が交錯。特にヒロインの堕ち方が可哀想過ぎる。ミステリの要素は少ないけど、殺人もやむなしと思ってしまうほどの切羽詰まった動機が切ない。
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