ざ・ちぇんじ!(前編) の商品レビュー
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権大納言藤原顕通卿の美しい姉弟。瓜二つの異母姉弟だったが、姉の綺羅君は活発で才媛。男装をして育ち、将来有望な若者として噂になっていく。やがて、内気な弟の代わりに男姿で元服して宮廷に出仕をすることに。 難産で生まれた弟の綺羅姫は「女として育てないと死んでしまう」と信じる母の元、姫として育つ。ことあるごとにすぐに気を失ってしまう弱弱しい気性だけれど、男として生きたい気持ちももっていた。 そんな中、男として出仕している綺羅君に右大臣家の三の姫との縁談が。 綺羅君の微妙に鈍いところとか、綺羅姫の耳年増ぶり。今上帝のおぼっちゃん、好敵手の中将の空回りもニヤニヤする。特に「北嵯峨の乙女」には思わず吹き出してしまう。 10代のころ何度も何度も読んだ本。 ラストがまたいいんだよねー!
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昔々持っていて何度も読んだ本。 懐かしくなって古本をお取り寄せしました。 時は平安。 家柄の良い家に腹違いで生まれた男の子と女の子。 だけど女の子は男の子として、女の子は男の子として育てられたので、そこから様々な事件が……! という話です。 懐かしいなー、山内直実さんの絵でマ...
昔々持っていて何度も読んだ本。 懐かしくなって古本をお取り寄せしました。 時は平安。 家柄の良い家に腹違いで生まれた男の子と女の子。 だけど女の子は男の子として、女の子は男の子として育てられたので、そこから様々な事件が……! という話です。 懐かしいなー、山内直実さんの絵でマンガも出て、それも持ってたっけ~。と思い出しました。 当時の小中学生が読むには、ほどよく平安時代の勉強にもなってよいのではないでしょうか。 それにしても、子どものころ親が「懐メロ」とかのテレビ見てるのを「なんであんなものを……」と思ってましたが、この年になってわかりました。 私は音楽じゃなくて本だけど、昔聴いてた(読んでた)ものを「あー、これだこれだ」って懐かしがるの、楽しいですよね。
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初読は今を去ること幾星霜・・・の中学二年。 子供向けの『源氏物語』で平安ファンになり、新井素子作品で”少女小説”ファンになっていた自分には、出会うべくして出会えた当時最高のお宝本。 峯村さんの綺羅姉弟の表紙が大好きでした。
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子供の頃に漫画版 (山内直美先生画で現在は「なんて素敵にジャパネスク・人妻編」連載中) が大大大好きだった作品の原作小説。 故(T_T)・氷室冴子先生著であります。ジャパネスクは大ヒットしましたね。 今頃まで読んでいなかったのが自分でも意外です。 読んでみて驚いたのは、漫画版の...
子供の頃に漫画版 (山内直美先生画で現在は「なんて素敵にジャパネスク・人妻編」連載中) が大大大好きだった作品の原作小説。 故(T_T)・氷室冴子先生著であります。ジャパネスクは大ヒットしましたね。 今頃まで読んでいなかったのが自分でも意外です。 読んでみて驚いたのは、漫画版の原作の再現率が凄いこと。 漫画版はかなりのドタコメだったんですが、文字媒体になっても 漫画版のテンションそのままでした。 原作の挿絵は写真のとおりで漫画版とまったく違う雰囲気なので、意外でした。 平安時代の名門貴族の家に生まれた色々正反対な姉弟の「とりかえばや物語」の 新釈版。 原案「とりかえばや物語」の物語はウィキペディアで 「とりかえばや物語」で検索すると見れますが、それと比較すると この「ちぇんじ!」ではある意味綺羅君(♀)が幼い(大笑)ので、 あまり深刻な話になっていないかもしれないです。 大分三の姫と宰相中将が幸せになれているかもしれない。 ちなみに漫画版「ちぇんじ!」でのお気に入りキャラは当時も今も綺羅姫(♂)。 上巻では病弱でヒステリーで、これが男かってぐらい情けない奴ですが、 彼が本領を発揮するのは物語後半です。 後半は彼が主役といっていいくらい大暴れします。 そんなこんなでしっかり者の姉の意外と幼い部分や脆い部分が見えたり、 ひ弱な弟が世間に出て、そして運命の出会い(笑)をして大人になっていく さまが良いです。 姉が物語序盤で出逢う「運命の出会い」も爆笑モノです。
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『なんて素敵にジャパネスク』が面白かったので、読んだ。 内容は実際にある古典を参考にしているみたい・・ 楽しんで読める本だった。
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「とりかへばや」読了後、久々に読みたくなって古書で購入。原典に当たっていると、うまく翻案したなと改めて感心する。男として育てられた綺羅中将(実は女)と、女として育てられた綺羅姫(実は男)が引き起こす平安の物語。読んでいると山内直美の同名で漫画化した際の絵で浮かんでくる。 個人的に...
「とりかへばや」読了後、久々に読みたくなって古書で購入。原典に当たっていると、うまく翻案したなと改めて感心する。男として育てられた綺羅中将(実は女)と、女として育てられた綺羅姫(実は男)が引き起こす平安の物語。読んでいると山内直美の同名で漫画化した際の絵で浮かんでくる。 個人的には綺羅失踪前までが好き。帝を始め、色々男性が出てくるが、女の綺羅中将が一番カッコいいのだから仕方ない。
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時は平安。権大納言家に生まれた利発で美形の若君…だか実は女性の綺羅君と、なよやかですぐに失神してしまう病弱で美しいと評判の姫君…だが実は男性の綺羅姫。訳あって男女逆に育てられた形になった姉弟が、あまりの前評判の高さに逆のまま成人する羽目になり、姉君は男として宮中に仕えることになる...
時は平安。権大納言家に生まれた利発で美形の若君…だか実は女性の綺羅君と、なよやかですぐに失神してしまう病弱で美しいと評判の姫君…だが実は男性の綺羅姫。訳あって男女逆に育てられた形になった姉弟が、あまりの前評判の高さに逆のまま成人する羽目になり、姉君は男として宮中に仕えることになる。そこで様々な思惑や恋愛模様に巻き込まれて…というお話です 子供だった二人が次第に世間や恋を知って、女として、男としての自覚を持っていく…という様がコミカルだけどスリルありげに書かれていて読後感も爽やかです。 あまりにもこの本が楽しいので、これが平安時代に書かれた話を元にしていると知ってそのストーリーを調べてみたら結構ヘビーで絶句した記憶があります。(まだ読んではいない) 少女小説(最近ライトノベルに圧されてこの言葉廃れ気味ですよね)の大家・氷室冴子先生の平安ものと言えば『なんて素敵にジャパネスク』が有名で、そちらもかなり読んでいたのですが、今でもつい時々読み返すのはこちらなんですよね。短くて一気に読めるからというのもあるのでしょうが。 実は本よりもこれを原作にして描いた山内直実先生の漫画の方が読み返し頻度高いのですがあえて小説の方を挙げてみました。 ちなみにジャパネスクで思い出しましたが、あのシリーズは人気が高いせいなのか知りませんが、最初はこの本と同じ絵柄の表紙や挿絵だったはずなのに、気づけば少女漫画チックに変わっていたのを書店で見かけてショックを受けた記憶があります。 この絵、不思議な趣きがあって好きなんだけどなぁ…
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これを読んでから原作のとりかへばやを読んで面食らったのもいい思い出。よい感じに噛み砕かれて、楽しい物語になってます。
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「とりかえばや物語」の現代版、あるいは氷室版とも言うべきストーリー。闊達な綺羅中将(女だけど男)と麗しい綺羅姫(男だけど女)を軸に、個性豊かなキャラが脇を固める。氷室さんの作品は当時大好きで、『なんて素敵にジャパネスク』も読んでました。
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