草原の風(下) の商品レビュー
この小説は、少なからず僕に影響を与えています。 疾風が吹いて、はじめてどの草が勁いかがわかる。 ー疾風にして勁草を知る。 後漢王朝を樹立した光武帝劉秀が王覇という武将に言ったの名言です。 意味は困難に遭ってはじめてその人間の本当の価値、本当の強さが分かるということ。 です...
この小説は、少なからず僕に影響を与えています。 疾風が吹いて、はじめてどの草が勁いかがわかる。 ー疾風にして勁草を知る。 後漢王朝を樹立した光武帝劉秀が王覇という武将に言ったの名言です。 意味は困難に遭ってはじめてその人間の本当の価値、本当の強さが分かるということ。 ですが、今務めているいる会社の名前の語源なのです。 そんな特別なおもいで下巻を読み、感動でした。 下巻は劉秀が皇帝に昇り、天下を治めるまでを書かれています。 上巻、中巻よりも少し分厚いですね。 読み応え満点です。 そして、読み終えて、満足感いっぱいです。
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途中で何度かやめようかと思った(^▽^;) 基本、国盗り物語なんだよね。勢力拡大のための闘いみたいな…まあ、それは民のためなんだけど…で、それが淡々と描かれてる感じ。あんまり人物像は深く掘り下げてなくて。 そのうえ、登場人物が多くて、名前が全然覚えられない…中国名の読み方も覚えら...
途中で何度かやめようかと思った(^▽^;) 基本、国盗り物語なんだよね。勢力拡大のための闘いみたいな…まあ、それは民のためなんだけど…で、それが淡々と描かれてる感じ。あんまり人物像は深く掘り下げてなくて。 そのうえ、登場人物が多くて、名前が全然覚えられない…中国名の読み方も覚えられない(笑)。 興味のある人にはおもしろいと思う。私はよくぞ読み切ったという感じです。
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いよいよ劉秀が皇帝の位に。 中国の皇帝の中で仁徳に優れた数少ない皇帝といわれる 光武帝の爽やかな生涯が描かれていたと思います。
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新聞小説で読んだ感想はちょっとあっさりした終り方だなというもの。 たぶん1年以上読んでいたと思うのだが、1日に読む量が限られた新聞と本で一気に読むのでは感じ方が違うのでしょう。 本で読めば良かったと思っています。
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久しぶりに宮城谷さんの文章に触れたのだけど...。劉秀が留学を終えるまでの話は面白かったけど、その後はなんだか参考文献みたいな文章ばかりだ。登場人物が多いので仕方ないかもしれないが、宮城谷さんお得意の、脇役(今回だったら伋や由)の活躍場面も少ないくて寂しい。陰麗華の登場も少なく、...
久しぶりに宮城谷さんの文章に触れたのだけど...。劉秀が留学を終えるまでの話は面白かったけど、その後はなんだか参考文献みたいな文章ばかりだ。登場人物が多いので仕方ないかもしれないが、宮城谷さんお得意の、脇役(今回だったら伋や由)の活躍場面も少ないくて寂しい。陰麗華の登場も少なく、神がかりな予言の前振りもイマイチだった。全体的にバタバタと慌ただしい話で、血湧き肉躍るような感動は持てなかった。
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3ヶ月で刊行するとは考えたものだ~信都で兵を持った劉秀は北に向かい一城落とす度に三千ほどの兵を得る。常山郡の太守とされた義兄・鄧晨と再会し,楽陽を落とすために鄧禹を附属させ,中山国を経由する道をとったが,諸将の家族のいる信都を王郎の軍に占領されてしまう。救出作戦は失敗し,真定国の...
3ヶ月で刊行するとは考えたものだ~信都で兵を持った劉秀は北に向かい一城落とす度に三千ほどの兵を得る。常山郡の太守とされた義兄・鄧晨と再会し,楽陽を落とすために鄧禹を附属させ,中山国を経由する道をとったが,諸将の家族のいる信都を王郎の軍に占領されてしまう。救出作戦は失敗し,真定国の劉楊を味方に引き込む為に,その姪との縁組みを受け入れざるをえなかった。房子を落とすと王郎の大司馬・李育が大軍を率い,小さな町の降伏を受け入れるタイミングで急襲されるが,耿純の機転でこれを斥け,邯鄲に向かう途中で柏人に李育を引き籠もらせ,広阿城を急襲した。馮異が河間での募兵に成功し,幽州からは呉漢らが騎兵主体の軍を作り援兵に来た。北門に兵を集中させ,他の門から出て川から裏を狙う作戦を読み抜いて,表から出撃してきた張参も矢を受けて命尽きた。邯鄲城は易々と落ちなかったが,少傳の李立が王郎を見限って城門を開き,劉秀の特に王郎に遺恨を持つ王覇がその首を討ち取った。河北を平定した劉秀の許には尚書の謝躬がやってくるが長安の意向を受けて劉秀を監視しているに違いない。劉秀が王に封じられていないのは不自然として蕭王の称号を授けようと長安は画策し,都に呼び戻そうとする意図を感じた劉秀は,王位だけを受け,帰還の命令には従わなかった。銅馬の賊軍を追うとして邯鄲を抜けた劉秀軍はどこまでも執拗に追い掛け中山国の北部で降伏させ,罪を問わずに将を列侯とした。更始帝の軍は赤眉に負けると踏み,30万に膨らんだ軍で魏郡に南下し,近畿に鄧禹を配置した。賊軍に敗れて帰城した謝躬は待ち構えていた呉漢に殺され,配下にいた馬武は劉秀の元に走って厚遇を受ける。賊軍を追って北伐した劉秀は時に痛撃を受け,徒歩で脱出し死亡の噂も流れるが,中央から離れるように賊を追って四分五裂させた凱旋途上で朱鮪による李軼の死が伝わる。帝位に登ることを周囲から求められるが,瑞祥を望んでいると旧友の彊華が赤伏符を持って現れ,天命を感じて壇を築き天子となり,更始3年は建武元年ともなった。朱鮪が守る洛陽城を重囲したが,城門を開かせたのは説得だった。騒乱が続く南陽から陰麗華を迎え,長安から脱出した劉良・伯姫,宗家の劉祉も洛陽に辿り着くが,長安を占拠した赤眉は牛飼いであった劉盆子を天子に掲げている。更始帝・劉玄は一旦脱出した長安に戻り,赤眉に伝国の印綬を差し出していた。鄧禹が手こずっているのをみて,馮異を先軍に劉秀自らが主軍を率いて討伐にあたり,無学の劉盆子はあっさりと降伏すると,赤眉には洛陽に家を与えて鎮撫する。涼州・益州に勢力を張った魁囂が病に倒れ,劉嘉は蜀の地にあるが公孫述を破ったのは呉漢であった。建武12年11月に王業は終え,陰氏を皇后に据え,その子・荘を皇太子にし,63年の天寿を全うした~虚言を弄さない人,百万の敵を打ち破る勇気,寛恕,占い好き・・・そんな人だった。宮城谷先生は劉秀を奇瑞にめぐまれない,どこにもいそうな,勤勉で,ちょっとはにかみ屋の青年として描いている。なるほど,引き込まれる。中巻が山あり谷ありで盛り上がる。読売新聞を見ないので,どういうタイミングで刊行されるのか分からなかった。途中まで進んだところで上巻を出し,中巻を出し・・・かと思っていたのだが,新聞では既に完結していたのだった。上中下を一遍に出すと重くなる(財布にも・心理的にも)のを避けるため,一巻目を読み終えて次が欲しくなるタイミングで次々と出す戦略なのだ。考えましたね。連載は2011年の2月から8月までの7ヶ月間,短いんだ
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王莽に奪われた王朝を劉氏の手に取り戻し、後漢王朝を拓いた劉秀(光武帝)の物語。本巻でいよいよ完結。多くの将に支えられながら、徐々に平定が成し遂げられていく。「天子」として立つことを逡巡する劉秀を、意外な人物が訪問する。あの伏線がここで生きるのか、と思わず手を打つ展開。劉秀の名言で...
王莽に奪われた王朝を劉氏の手に取り戻し、後漢王朝を拓いた劉秀(光武帝)の物語。本巻でいよいよ完結。多くの将に支えられながら、徐々に平定が成し遂げられていく。「天子」として立つことを逡巡する劉秀を、意外な人物が訪問する。あの伏線がここで生きるのか、と思わず手を打つ展開。劉秀の名言である「疾風に頸草を知る」の故事も出てくる。この語にある疾風は、草原に生える草の強さを試すものである。しかし、一本筋の通った劉秀自身の人生こそ、まさに草原を吹き抜けた爽やかな風のようにも感じられる。新年早々、好著に当たり満足。
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赤眉を下してからが概略なこと、郭皇后の廃后と劉彊の皇太子廃位の件がさらっとしか描かれてなかったりすることがちょっと残念。
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中巻まで読み終わって、「あれ、まだ即位してない…?」と思ったら、案の定最後が駆け足すぎて吹いた。5巻立てくらいが妥当だったんじゃないか。 この本での光武帝を一言で表すとすれば、「我慢と歴史を知っている人」ということになろうか。ゆえに逆境に耐え、多様な人材を使ってそれを打破すること...
中巻まで読み終わって、「あれ、まだ即位してない…?」と思ったら、案の定最後が駆け足すぎて吹いた。5巻立てくらいが妥当だったんじゃないか。 この本での光武帝を一言で表すとすれば、「我慢と歴史を知っている人」ということになろうか。ゆえに逆境に耐え、多様な人材を使ってそれを打破することができた、と。 しかし、これだけ有能な人材を抱えながら、「三国志」で語られるような体たらくを生み出したのは何故だったのだろう。光武帝があんまりにも完璧だったからなのかなあ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
劉秀が後漢の光武帝になるまでを描いた歴史小説。 いよいよ最終巻で、清廉さが失われずに天子まで上り詰めた劉秀に、 作者と同様に共感できました。 途中から消えていた登場人物の回収エピソードもあり、 主要人物のその後の話も簡単ながら説明がありと、至れり尽くせりです。 挙兵から天子になるまでをメインにした構成が当たりだと思います。
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