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比較のエートス の商品レビュー

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2014/11/29
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[ 内容 ] “比較”不能なポストモダンから“比較”する多元主義へ。 相互にリフレクションを誘発せしめるような知の営みとは?―。 [ 目次 ] 比較の政治理論家としてのウェーバー 第1部 保守・ポピュリズム・官僚制(信条倫理化する“保守”―ウェーバーとマンハイムを手がかりにして;デマゴーグ以後―マックス・ウェーバーと脱政治化の問題;マックス・ウェーバーと官僚制をめぐる情念―sine ira et studioと「不毛な興奮」) 第2部 ふたつの比較研究―「儒教とピューリタニズム」と『職業としての学問』(「儒教とピューリタニズム」再読;ドイツの大学とアメリカの大学―比較研究としての『職業としての学問』;ナショナリズム論の現在―今野元『マックス・ヴェーバー』を読む) 第3部 受容史研究(日本のウェーバー受容における「普遍」の問題) [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

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2013/08/15

冷戦が終わり、日本も右から左の大きな違いが無くなったと言われるが、世界共通の現象であり、また小泉内閣のようなポピュリズム、デマゴーグなどもまた共通。それをウェーバーが的確に予言していた・・・?。また中国の台頭は「儒教とピューリタリズム」からどう考えるのか?最後の論文の「日本のウェ...

冷戦が終わり、日本も右から左の大きな違いが無くなったと言われるが、世界共通の現象であり、また小泉内閣のようなポピュリズム、デマゴーグなどもまた共通。それをウェーバーが的確に予言していた・・・?。また中国の台頭は「儒教とピューリタリズム」からどう考えるのか?最後の論文の「日本のウェーバー受容における『普遍』の問題」は非常に明確な結論です。日本に導入された経緯が大塚久雄によるものであり、日本社会を魔術的、前近代と認識しており、変革のエートスとしてプロテスタンティズムに注目していたと論じ、大塚の時代背景やそして内村鑑三の弟子であったということに触れています。大塚の弟子、山之内靖はウェーバーは必ずしも欧近代化の合理主義を賛美するものでなかったと主張しており、確かに「プロ倫」の最後の謎めいた言葉を理解する上で謎が解けたように思います。

Posted byブクログ