黒百合の雫 の商品レビュー

大石圭【著】

起・承・え、あれ転・結は？

[もっと毒をくれ]

二転三転する人の心や、一度愛した人を簡単に殺したりは出来ない事など、作者の描きたい物はわかる気がしたが、もう少しストーリーを作ってくれないと読み物として面白くない。

2012/09/03

ブックオフでまとめ買いをした際に、
殺人調香師を手に取ったつもりで間違って購入した一冊。

あちゃーと思ったが、女性同士の恋愛が破綻し、
どちらかがどちらかを殺すという説明書きに、お、割といけんじゃね？
なんて思って読んでみる。

若干過剰なサービスシーンはあるものの、
比較的淡々と、二人のいずれかに立ちながら同じ場面をなぞる丁寧な展開。
心が離れる方の罪悪感、去られる方の嫉妬と理性がシンプルに書かれて、好印象。

二人が最後の夜を過ごす部分が丁寧に書かれるので、
で、どうなの殺しちゃうの？どうやって？どこで？
で、その後はどうまとまるの？？

終始落としどころだけを楽しみに読み進む。

で、最後に、えーーーーー。

なんだろう、作文？？？

この人の作品って、最後に本人があとがきを書くパターンが割と多いんだけど、
あとがきにべたべた書かれる説明とかフリの割には、想いが本文に届いてない気がする。
この人もしかして、小説よりもエッセイ、ホラーよりも恋愛小説の方が向いてるんじゃない？

と、思いました。相変わらず残念読書だった。

2011/12/28

うん、まぁ、軽く読めるって感じね。
大石圭だから読むけど（ファンなので）。
それ以上でも以下でもない。

2011/12/21

　ますます「好きな作家です」と紹介しずらくなっていく大石圭なのであったｗｗ
　どうか、このまま背徳の道を突き進んでいってください。

　女同士の恋人たちの別れの夜の話。
　大石圭だけど、今回はグロはなしです。
　でも、絡みが人によってはグロく感じるかもね。

　女同士であるという特異性はあるけど、そこに重きがあるようで、実はない。
　結局のところ、好きあって一緒に暮らしていても自我を変えることができなかった二人の破綻なのだろう。

　物語は、二人それぞれの視点で語られる。
　そうやって二人は、自己の空虚を語っているのだとも思った。

　読後が意外なほどさわやかで、ちょっと驚愕。
　大石圭なのに…ｗｗ