ひらひら 国芳一門浮世譚 の商品レビュー
歌川国芳ではなく、その弟子の伝八郎(のちの歌川芳伝)という、武士から絵師にわけあって転身した男の物語。 国芳は没後150年ということで、最近俄かに至る所で取り沙汰されていますが、その弟子たちがフィーチャーされることはなかなかないので、とても新鮮でした。(月岡芳年や河鍋暁斎は除き...
歌川国芳ではなく、その弟子の伝八郎(のちの歌川芳伝)という、武士から絵師にわけあって転身した男の物語。 国芳は没後150年ということで、最近俄かに至る所で取り沙汰されていますが、その弟子たちがフィーチャーされることはなかなかないので、とても新鮮でした。(月岡芳年や河鍋暁斎は除きますが。) 父親の仇討ちの鍛錬を5歳から仕込まれ、女色禁止、武道一筋でやってきた田坂伝八郎は、成人して父の仇をとるやいなや自分の生涯を終えようとします。 それを偶然見かけた国芳が、一度潰えた命をわが身に預けよと彼を拾い、物語が始まるのです。 読み進めるうちに、伝八の抱えもつ出生の秘密や生育歴が明らかになっていくのですが、物語の骨子がしっかりしていてよくできているなと思いました。 もちろん絵も綺麗です。 個人的には、寝観音の玉葉花魁のくだりに痺れました。 …ただ、詳しくないのでなんともわからないのですが、伝八郎という男が実在したのかどうかの事実は私にはわかりかねました。 とても気になっているので、時機を見つけて資料を探したいなと思いました。 あと、杉浦日向子を読み返したいなと思います。
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面白かったあ!! でも一巻完結なんてもったいなすぎる!! 登場人物すべてに魅力を感じた。その一人一人のエピソードも見てみたい! 装丁も美しい。カバーを外したら…
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絵がすばらしい。話の結末がややするっと抜けすぎている感じがしないでもないが、全体としてみれば良いバランスなのかも。1冊で完結させるには惜しいようにも思うが、下手にシリーズものにしないほうがかえって良いのかもしれないとも思う。
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さすが太田出版さん。これ、いいなぁ。 これで終わりなの?残念すぎるよ。続き読みたい。 わたしは、芳藤さんが好き。いや、キャラも素敵なんですけど、彼の作品はとてもいい。自分の作品に通じるものがあって、もっと彼のことを知りたいって思うの。 芳雪さんの末路も見たいよ。続き...
さすが太田出版さん。これ、いいなぁ。 これで終わりなの?残念すぎるよ。続き読みたい。 わたしは、芳藤さんが好き。いや、キャラも素敵なんですけど、彼の作品はとてもいい。自分の作品に通じるものがあって、もっと彼のことを知りたいって思うの。 芳雪さんの末路も見たいよ。続き、絶対みたい。 太田出版さん、お願いしますw
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義理と人情が息をする江戸の浮世絵師たちの物語。 一度身投げした武家出の伝八郎が、歌川一門に拾われて人生を生き直す… 面白かった! いまのようにモノが豊かでない時代の、本当の豊かさを体現していた男たちの生き様が描かれる。 大きな鯨を見た感動を 初めて女の身体を知った日の気持ちを...
義理と人情が息をする江戸の浮世絵師たちの物語。 一度身投げした武家出の伝八郎が、歌川一門に拾われて人生を生き直す… 面白かった! いまのようにモノが豊かでない時代の、本当の豊かさを体現していた男たちの生き様が描かれる。 大きな鯨を見た感動を 初めて女の身体を知った日の気持ちを 人の温かさに触れた時の優しさを 一緒に喜んでくれた人たちがいる素晴らしさや心強さ。 信じられる頼もしさや誇らしさが、主人公・伝八郎の成長と共に、読み手に伝わってくる。 岡田屋さんの描く粋な男たちの魅力が満載! ふんどし姿も堪能出来てとても良かった♪
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2012/03/27 【超好き】非BL。 やっばい、すっげ面白かった。 入水自殺した武士:伝八を助けた浮世絵師:歌川国芳。 伝八は人には言えない過去があったが、師匠:国芳をはじめとする兄弟子たちや周囲の人に支えられ、新人絵師としてデビューが決まるまで。 この話、主人公はいちおう伝...
2012/03/27 【超好き】非BL。 やっばい、すっげ面白かった。 入水自殺した武士:伝八を助けた浮世絵師:歌川国芳。 伝八は人には言えない過去があったが、師匠:国芳をはじめとする兄弟子たちや周囲の人に支えられ、新人絵師としてデビューが決まるまで。 この話、主人公はいちおう伝八だけど、真の主人公は師匠:国芳の人となりなんだろうな。 懐の深さや情の深さを、関わる人たちが受け継ぎ育てていく姿に涙が滲んでしまった。 ぜひ続きを読みたい。 ただ読中困ったのは、髪型がマゲなのでキャラが誰なのか判別しにくい所…。 そしてお楽しみのカバー下、佐吉さんの入れ墨&ふんどし姿にハァハァしました。
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浮世絵師 歌川国芳一門を題材にしているけれど、あんまり浮世絵の薀蓄には触れていません。 ただ、この一門=家族の絆とか人間同士の心のふれあいとかに視点をおいて丁寧に書かれている印象を受けました。 絵も好みv 女性の胸が大きすぎないのが自然でよかった(笑) 個人的には芳藤さんが好みで...
浮世絵師 歌川国芳一門を題材にしているけれど、あんまり浮世絵の薀蓄には触れていません。 ただ、この一門=家族の絆とか人間同士の心のふれあいとかに視点をおいて丁寧に書かれている印象を受けました。 絵も好みv 女性の胸が大きすぎないのが自然でよかった(笑) 個人的には芳藤さんが好みですv
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太田出版のコミックWEB連載サイト「ぽこぽこ」に11月まで連載されていた本作が早速単行本化。入水を図った武家出身の田坂伝八郎が異色の浮世絵師歌川國芳に拾われ、なぜかイケメンばかりのその一門の下で才能を開花させていく過程を江戸情緒豊かに描く。岡田屋鉄蔵といえばお子様が見てはい...
太田出版のコミックWEB連載サイト「ぽこぽこ」に11月まで連載されていた本作が早速単行本化。入水を図った武家出身の田坂伝八郎が異色の浮世絵師歌川國芳に拾われ、なぜかイケメンばかりのその一門の下で才能を開花させていく過程を江戸情緒豊かに描く。岡田屋鉄蔵といえばお子様が見てはいけない作品も多いが、本作は大丈夫!
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切ないというかなんというか。 身につまされる作品。 伝八の生い立ちや背負っているものは、あくまでも「お話」として面白い。 でも、それよりも伝八の心情がなんとも言えない。 読んでいて、悲しくなったり、共感したり、嬉しくなったり。 友達から借りて読んだんだけれど、これは買おうと...
切ないというかなんというか。 身につまされる作品。 伝八の生い立ちや背負っているものは、あくまでも「お話」として面白い。 でも、それよりも伝八の心情がなんとも言えない。 読んでいて、悲しくなったり、共感したり、嬉しくなったり。 友達から借りて読んだんだけれど、これは買おうと思う。
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