地域を変えるデザイン の商品レビュー
この本は、山崎亮さんがどのように関与しているか、よくわからないが、山崎さんが提唱しているコニュニティデザインの実践例が一杯。 どれもこれも共感できる。 異論もないし、応援もしたいと思うのだが、三つコメントがある。 (1)コミュニティ・デザインというと、一定の地域の共同...
この本は、山崎亮さんがどのように関与しているか、よくわからないが、山崎さんが提唱しているコニュニティデザインの実践例が一杯。 どれもこれも共感できる。 異論もないし、応援もしたいと思うのだが、三つコメントがある。 (1)コミュニティ・デザインというと、一定の地域の共同体を相手にしているように誤解しがちだが、一定のテーマ、目的に賛同した人の集まりの力を活かすということ。いわば社会学でいうところの、コミュニティではなくアソシエーションに近い活動だなという、こまなか感想。 (2)土田さんの景観への厳しい指摘を踏まえ、また復興まちづくり事業が迫っている時点では、建築学徒は、ハードの景観いついても、もう一度関心をもってほしい。ハードとそのメインテナンスとしてのアソシエーション的活動が大事だと思う。 (3)いわゆるアソシエーション型の活動、一定の目的をもってそれに賛同する地域の人が集まって行う活動をこれからさらに発展させていくためには、やはりビジネスとして成り立っていくということが大事。運営経費などを公的資金に頼っている物がどれだけあるかわからないが、自分の力でビジネスとして成り立って行かないと、長続きはしないと思う。 あえて、コミュニティ・デザインの活動について、賛同しつつ、気になる点をあげてみる。
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地域デザインの入門編。事例がたくさん。 実際に仕組みをデザインしてはるのを見ると、ワクワクする。 仕事にに対するアイデアの種になる本です。
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地域の抱える課題にサステイナブルな形でどう取り組んでいくかについての本。へ〜良いアイデアだなぁと感じたものから、本当に役に立つのかなぁというものまであるが、みんなで幸せに暮らすヒントがたくさんあって素敵な人達だと感じました。
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特に最終章の筧氏の「地域を変えるデザイン思考」は参考になり、共感しました。 事例が多くてよいが、その分一つ一つの内容が薄まってしまったのは残念。もう少し深く知りたかった。
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はじめに本書ではデザインを”問題の本質を一挙に捉え、そこに調和と秩序をもたらす行為”と”美と共感で多くの人の心に訴え、行動を喚起し、社会に幸せなムーブメントを起こす行為”と定義しています。地域が直面している20の社会イシューのデータを示した後、その解決に挑んでいる30のデザイン事...
はじめに本書ではデザインを”問題の本質を一挙に捉え、そこに調和と秩序をもたらす行為”と”美と共感で多くの人の心に訴え、行動を喚起し、社会に幸せなムーブメントを起こす行為”と定義しています。地域が直面している20の社会イシューのデータを示した後、その解決に挑んでいる30のデザイン事例を紹介しています。最後の章では、地域を変えるデザインに必要な思考プロセス等の方法論がまとめられています。地域を変えるデザインの実践例を知ることができ、自分も参加してみたくなる取り組みがたくさんありました。(2012.1.16)
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現在の日本では何が問題とされていて、過去にどのような取り組みが行われていたかをさらっと知るための本という感じ。 成功事例の実際のインタビューをしているようだが、一事例につき1ページもしくは半ページほどだったので、あまり深く書かれていない印象。 この本をきっかけに、自分の取り組み課...
現在の日本では何が問題とされていて、過去にどのような取り組みが行われていたかをさらっと知るための本という感じ。 成功事例の実際のインタビューをしているようだが、一事例につき1ページもしくは半ページほどだったので、あまり深く書かれていない印象。 この本をきっかけに、自分の取り組み課題は何で、どういった事例があるのかを知り、また別の資料で研究するというきっかけになりそう。
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(気になったもの・ことメモ) ・孤独死:年間26.821人 ・自殺者:13年連続3万人超え ・奥にしまわれたモノに光を与える雑貨店『おっこう屋』(高知県香南市) ・住民、デザイナー、学生の恊働による「家具づくりスクール」『穂積製作所プロジェクト』(三重県伊賀市) ・「最高の米」と...
(気になったもの・ことメモ) ・孤独死:年間26.821人 ・自殺者:13年連続3万人超え ・奥にしまわれたモノに光を与える雑貨店『おっこう屋』(高知県香南市) ・住民、デザイナー、学生の恊働による「家具づくりスクール」『穂積製作所プロジェクト』(三重県伊賀市) ・「最高の米」と「おもしろ旅」で都市と農村をむすぶ『こめたび』(秋田県) ・自立した多世代がともに暮らすコレクティブハウス『スガモフラット』(東京都豊島区)
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「issue+design project」による地域デザインについて書かれた本。 ビジネスの世界ではグローバル展開に目が行きがちだけれど、今日本に起きている事、これから起こるであろう事をしっかりと理解し、自分ができる事から初めたいと思わせてくれる内容。 前半1/3は前提となる...
「issue+design project」による地域デザインについて書かれた本。 ビジネスの世界ではグローバル展開に目が行きがちだけれど、今日本に起きている事、これから起こるであろう事をしっかりと理解し、自分ができる事から初めたいと思わせてくれる内容。 前半1/3は前提となる「キーイシュー」20個の説明。 課題先進国と言われる日本には人口減少、高齢化、自殺、食料自給率の低下、エネルギー問題など多くのイシューを抱えている。 これらを前提として各地域で実行されている事例を後半で説明。 デザインの説明に関しても、アルビン・トフラーの『第三の波』の説明で分かりやすい。 第一の波・・・農耕社会(農業革命後) 主に伝統工芸品。人の手の技を凝縮し生活を彩り、手足の役割を果たす。 第二の波・・・工業社会(産業革命後) プロダクトデザイン、建築デザイン。大量生産に美的な付加価値を与えるもの。 第三の波・・・脱工業化社会(情報革命後) コトのデザイン。地域に眠る人材、コンテンツ、技術、産業、空間などの有形無形の資源を組み合わせて作る地域ならではの仕組み。 コトのデザインに必要な「デザイン思考」に関しても特殊能力ではなく、訓練で習得できると位置づける。 共感する技術(他人事を自分ごとにする)、発見する技術、拡散する技術(数を出して、質を高める)、統合する技術(混ぜて、つなげて、化学反応を起こす)、表現する(具体化・改良を繰り返す)。 そしてこれらを活かすチームワーク。 なんだか全てが仕事に通じる要素ですね。 今住んでいる東京で抱えている課題、出身地で抱える課題。 できる事からコツコツと。
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それっぽい問題提起とありがちな帰結。こういうスタイルが一定の支持を集めるのは解るが、持続性や拡がりにリアリティが感じられない。
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引用に入れた「デザインとは何か?」の言葉通り、問題の本質を捉え、その問題を解決する術としてのデザイン。 シビックプライドにおけるデザインとも共通する答えだな、と。 和RE箸や、ご当地クリーンエネルギー、ふじさわ発電ゲート、できますゼッケン、君の椅子といったものから、「仕組みをデザイン」する放課後NPOやハナラボ、障害者発プロジェクトやマルヤガーデンズ、issue+design。 様々な課題や事例も分かりやすく面白い一冊。とても参考になった。
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