「超小型原子炉」なら日本も世界も救われる! の商品レビュー
小型原子炉に関する本というより、それを発案した服部禎男氏に焦点を当てた作品である。福島の被害拡大要因となった、全電源喪失の危険性を30年も前から訴えていた人物らしい。服部氏の証言では、全電源喪失に備えディーゼル発電機を並行稼働させていれば、今回のような被害には至らなかったとの事で...
小型原子炉に関する本というより、それを発案した服部禎男氏に焦点を当てた作品である。福島の被害拡大要因となった、全電源喪失の危険性を30年も前から訴えていた人物らしい。服部氏の証言では、全電源喪失に備えディーゼル発電機を並行稼働させていれば、今回のような被害には至らなかったとの事である。 まるで小説のようなドラマチックな展開に、読了後思わず「この作品はフィクションです」という記載を探してしまった。
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■面白い。どうしてこんな事になっているのか、腑に落ちた。 ■何処まで本当か分からないところがあるが、真実は含まれているらしい。 ■特に参考になったポイントに関してコメント云々。 ■巨大化・複雑化するほど原子炉のリスクは大きくなる。(考えてみれば当たり前) ■反対に、できるだけ小さくしたマイクロ原子炉は比較的安全になる。 ■直径1メートルを切る、1~3万KW程度の原子炉は自然冷却される為、構造的に臨界等の事故が起こり得ない。 ※絶対に事故は起きない、というのは聞き飽きたので信じる事はできないが、それでも構造的に事故が起こり得ないという理屈は通っているように思えた。 ■少なくとも、もっと安全で低コストな原子力発電は可能なはずなのに、日本はそれを採用できない体質だった。(こんな話も聞きあきたが、なるほどね。) ■日本がエネルギーで自立する事は、米国にとっては面白くないというのは分かる。だから、もし、理想的なエネルギー源が発明されたとしても、それを実用化できないように様々な圧力をかけてくる事は十分理解できる。 めったに読まない分野の書籍でしたが、なかなかおもしろかった。 「面白いよ」といって貸してくれた専門家のMさん、ありがとうございました。
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