ヒア・カムズ・ザ・サン の商品レビュー

有川浩【著】

2016/04/04

大好きな有川浩の作品。だからこそ色眼鏡で読んだようなものなのだが、うーん…という感想。
１つの設定から２つの物語が展開するという発想は面白いけれど、それゆえに両方が曖昧で中途半端な印象を受けた。

2016/03/20

　７行のあらすじから作られた２編の物語。
　最初は続き物の話かなと思ったのですが、読んでみると２編がパラレルな関係にあったんだな、と。
　前半が有川浩オリジナル、後半がキャラメルボックスの舞台に着想を得たもの。

　正直なところ、前半の話の方がいつもの有川節が全面に出ていて描写も深く、面白いなあと思った次第。
　いつまでも夢を諦めきれないお父さん、何となく共感してしまうところあり。私はあんなに酷くないですけどね(^^;

2016/02/16

同じ設定の話を二種類。A面B面とか羅生門的ではなく、同じ名前と構成だけど、キャラも人生も全く違うという目新しいパラレルワールドパターン。

2015/12/19

「真也は３０歳。出版社で編集の仕事をしている。彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。強い記憶は鮮やかに。何年経っても、鮮やかに。ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。カオルの父が、アメリカから２０年ぶりに帰国したのだ。父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言う。しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた……。」

　以上のあらすじから誕生した二つの小説がおさめられている。
　二つの小説はあらすじにある設定を守り、それ以外の登場人物の性格等は全く違う。二つのパラレルストーリーを楽しめる。
　私は小説としては前半の作品の方が面白く読めたが、実は強く胸にグッときたシーンがあったのは後半の作品だった。二つの作品の大きく違うところはカオルの父の人物像である。前半の作品は父の弱い部分があまり見えないようになっているが、後半の作品の父は非常にダメな人物として描かれている。嘘つきで自尊心だけが膨れ上がったどうしようもない父親。しかし娘への愛情だけは本物で純粋。その極めて不器用な人間の、不器用だからこそ誰よりも光って見える純粋な一点に心を掴まれてしまった。昔からこういう人間臭すぎる人物に憧れてしまう部分が私にはあるらしい。
　同じ設定から生まれた二つの小説、それらに対して自分の感情の動きがどう違うのかで自分を少し知ることができるのかもしれない。

2015/12/11

同じ様で全く違う2つの話を読める。
どちらの話も登場人物は同じだが、話は全くの別物。ただ、あらすじにすると同じ話に見える。
特に2つの話が絡み合うという事もなく、単純に2つの話を1冊の本にした感じ。
同じ登場人物のパラレルワールド。
それぞれ話は面白く、自分にとってはどちらの父親の方が良いかなど考えながら読んだ。

短編過ぎず長編過ぎないそんな感じの本。

2015/12/04

普通におもしろかった。もう少し「不思議な力」にまつわるエトセトラがあるのかなと思ったけど、軽く読めた。
パラレルの部分は、ちょっとイメージしていた絡み方と違ったが、それはそれでおもしろかった。

2015/08/20

設定の違う2つの話が収録されているとは。個人的には前半の話のほうが好きだけど、多分それは父親のトリックにやられたからであって、二本目のparallelの方は本当に駄目なお父さんでいらいらしたけど、素直になれない父娘の愛が描かれててよかった。
できれば二本目のparallelの方を先に読みたかったな

2015/08/04

何かのメディアとタイアップしてるパラレルストーリー二編。本だけでも十分読めるが、やや短くて物足りないかな。

2015/08/01

1日で読み終わった。
どっちの話も面白かった。
さすが、有川浩さん、はずれがほとんどない

『わずか7行のあらすじから誕生した二つの小説』
って書いてあるのを読み始めに見たけど、
1つ目読んでる間に忘れてて、
続けて２つ目読んだときに、？？？となった。
で、別の話だと理解してからまた読み始めても、
１つ目の小説の登場人物の性格やらをひきずってしまって、しばらく内容に集中できなかった。

2015/07/31

主な登場人物と、最初の設定だけ同じそれぞれ100ページくらいの２つの物語。
有川浩独特のセリフとキャラクター作りは健在だが、ちょっとマンネリ気味に感じるのは私だけか。

長さが少し中途半端な気はする。ひとつでいいからじっくり長編にしたらよかったのではないだろうか。