あかりの湖畔 の商品レビュー
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『人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。』 これは、東野圭吾先生の『容疑者Xの献身』の中に出てきた言葉だ。 このあかりの湖畔という物語から抜粋し 紹介されていた言葉に、これと同じニュアンスを感じて手にとってみた。 その点に関して、非常に期待はずれだった。 如何にも新聞に連載されていた物語という感じで ある意味でベタであり、男女の痴話話や ありふれた都会と田舎の比較や 田舎にいる閉塞感、淡々とした変わらない日常が描かれている。 非常に描かれている景色の色が薄く感じ まったく主人公である灯子に感情移入できる部分が無かった。 彼女が、両親の離婚の理由は自分にあると思いつめていた割には 病に倒れ術後間もない父を罵り 母と暮らしたことがある、それを隠していたという理由だけで 赤の他人である辰夫にまで当たるところには 全く共感ができず、読み終えた今でも 父に対しては兎も角辰夫への感情が 自分には理解ができなかった。 なので、「許してあげる」という態度も それに対して申し訳なさそうな辰夫の対応もよくわからなかった。 飽く迄も所謂新聞連載らしい淡々とした 色の薄い物語という印象。
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よく有りそうな兄弟設定でよく有りそうな家族設定。激しくない表現で読む者に適度な想像力を働きかけつつよく有りそうな設定の中にどんどん引き込んでゆく物語に一気に読破させられた。結論をださない事を上手い形でのファジーさで嫌味に感じさせない。気に入りました。
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静かな山間の湖畔に暮らす父と三姉妹。揺るぎない湖のような長女灯子の心の秘密をのぞかせながら話はゆっくりと進む。最終章で一気に物語は進み・・・三姉妹は新しい一歩をそれぞれに踏み出す。灯子の心の揺れ具合が微妙で巧いなぁと思ったのだが、正直共感出来ない部分もあった。最期の一文は好き。
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湖畔のお土産屋で暮らす三姉妹の物語。 人はそれぞれ秘密を胸にひめている。 それを一人で抱えていくには孤独や寂しさが付随する。 だからこそ、秘密を分かちあうことができる存在が大切なのだろう。
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静かな湖畔の美しい描写。あかりを巡る人と人との息づかい、間合いに魅せられる。何の変哲もない日常が淡々と流れていく。滑らかに吸い寄せられるのは、いつものパターン。いつもと違うのは今回一端のエンタテインメントを楽しめること。後半が凄い。大揺れに揺れながらのトリッキーな展開。さらなる進化に期待は高まる。
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運命が、変わる。そんな言葉を舌で転がし、変えようとする妹、変わってゆく妹を見守る、姉。静かに、そして確かにそこに、そこから存在する湖と、三姉妹の話。分厚い本でしたがたーっと読めました。
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湖畔で小さな飲食店を営んでいる三姉妹のお話。すごく話の進みがゆっくりでどうなるのかと思っていたら最後の章で一気に進んだよ。三姉妹の白黒だった世界に色がついたのかなぁ。"怖いものには名前がついていない"という灯子の言葉になんだか共感した。きっとそれが大人になるっ...
湖畔で小さな飲食店を営んでいる三姉妹のお話。すごく話の進みがゆっくりでどうなるのかと思っていたら最後の章で一気に進んだよ。三姉妹の白黒だった世界に色がついたのかなぁ。"怖いものには名前がついていない"という灯子の言葉になんだか共感した。きっとそれが大人になるって事なのかなぁ。季節によって上がったり下がったりの仕事だったり姉妹の何気ない会話だったりと自分とは違う世界へと導いてくれた1冊。
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はじめはゆったりと始まる湖畔のお土産物屋さんの三姉妹のストーリーが途中からぐんぐん物語にスピードが出て一気に読み終わりました。面白かったです。
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湖畔に住む三姉妹とその家族の物語。 静かな生活の中に沈んでいる過去の出来事と、 そこから抜け出せずにいる長女。
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「ひとり日和」を読んで以来久しぶりの青山七恵。「ひとり日和」は雰囲気は思い出せても、ストーリーは全く思い出せず(そもそもあんまりストーリーがなかったような印象)。この作品は、あの雰囲気はありつつも、ストーリー性もあった。 読んでいる間は途中まで、星4つ?5つ?と思っていたが、読...
「ひとり日和」を読んで以来久しぶりの青山七恵。「ひとり日和」は雰囲気は思い出せても、ストーリーは全く思い出せず(そもそもあんまりストーリーがなかったような印象)。この作品は、あの雰囲気はありつつも、ストーリー性もあった。 読んでいる間は途中まで、星4つ?5つ?と思っていたが、読み終わってみると、結局3つという結果。 繊細な灯子の心の描写がとても良く、姉妹の様子や移り行く季節と湖の描写なども丁寧で、かつ少しだけ謎めいた雰囲気もあり、なかなか読み応えがあった。が、しかし、いざ読み終えてみると結局俗っぽくて、陳腐な筋に沿った話であった事が印象に残ってしまい、なんとも「ありきたりな内容だったな」と思って読了、というパターンになってしまった。 きっと、辰夫の存在がいけないのだと思う。途中からなんとなく正体はバレバレな上に、正体が明かされてもなんとなく許されてしまっている話の成り行きも良くない。この人の登場故に、一気に話が俗っぽくなっているような。加えて姉妹の母親の逃避とその説明もとても雑で、今までの丁寧な物語の進め方とのギャップがあり過ぎる。 「素材はいいのに、書きぶりが惜しいなぁ」という小説もあるが、これは逆パターンであった。
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