歴史REAL(Vol.5) の商品レビュー
今回の歴史REALは『武士の王』と称された2012年NHK大河ドラマの主人公である平清盛を新たな資料を駆使して多面的な考察をしたものです。清盛の新たな一面と壮麗に滅びていく平家が特集されています。 2012年度NHK大河ドラマが平清盛であるということで、今回の歴史REALは平...
今回の歴史REALは『武士の王』と称された2012年NHK大河ドラマの主人公である平清盛を新たな資料を駆使して多面的な考察をしたものです。清盛の新たな一面と壮麗に滅びていく平家が特集されています。 2012年度NHK大河ドラマが平清盛であるということで、今回の歴史REALは平清盛及び源平合戦に関する特集です。僕も今まで源平の歴史については非常に大まかなところでしか認識がございませんでしたが、今回この本を読む機会があって、「あぁ、なるほど。こういうところもあったんだなぁ」と思ったことがいくつもあり、それが新しい発見になったというのが、現段階の僕の結論でありました。 特に自分にとってためになったのは院政と武家の関係についての考察や、清盛がなくなった後に源氏の盛り返しで「猛き者もついには滅びぬ」と平家物語で謳われたように、壇ノ浦の戦いで平敦盛をはじめとする兵士の武将や「波のしたにも都はございます」といわれ、入水した安徳天皇のことも読みながらその光景が目に浮かぶようでございました。 そのほかにも、当時の時代がどのようなものであったかを新資料を基に考察されていたりですとか、清盛が京・六波羅・福原・厳島でやろうとしていたことを「清盛の夢のあとをたどる!」と題して綴られたくだりは、『なるほどなぁ』と何度もうならせられました。大河ドラマを見る際の参考資料になさるもよし、自分の知的好奇心の糧にするもよしと、さまざまな使い方が出来る一冊であると思います。
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