指導者(リーダー)はこうして育つ の商品レビュー
(2019年11月2日再読) 改めて、統計では浮き上がってこない、グランゼコールの様相を知りたいと思い、本書を職場の図書館から借りてきた。おそらく日本語で書かれた書籍で、最もグランゼコールについて詳説されたものだろう。フランスにおけるグランゼコールと大学という複線型の教育システム...
(2019年11月2日再読) 改めて、統計では浮き上がってこない、グランゼコールの様相を知りたいと思い、本書を職場の図書館から借りてきた。おそらく日本語で書かれた書籍で、最もグランゼコールについて詳説されたものだろう。フランスにおけるグランゼコールと大学という複線型の教育システムにより、エリート教育を維持してきた国家に気概を感じずにはおれない。11章ではブルデューの文化資本論を引きながら、グランゼコールの在り様を描いている点に意義があると思った。 (2013年)グランゼコールの実態がよくわかる。まさに、知力・体力・精神力の全てが要求される学修と試験の様子が詳細に書かれている。また前提となるバカロレアの試験問題も掲載されている。これはIB(国際バカロレア)ではないが、一定の訓練が必要な課題だろう。例えば、哲学では「芸術に規則など不要か。」「幸福であることはわれわれ(人)次第か。」といった具合だ。
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フランスの高等教育の歴史と現状。研究者が書いたものなので、ジャーナリストのルポルタージュみたいには読みやすくない。こういうのは、新聞記者に書いて欲しかった。
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そもそも、教育に対して特別興味はなかった。そもそも、まだ教育機関に学生として所属している自分は―博士やポスドクならば別だが―教育を語るに足る人物ではないと思う。そんな自分がフランスの教育を知ろうと思ったのは、グラン・ゼコール(Grandes Écoles、または、Grande École)がサルトル、ガロア、シラク、ポアンカレなど世界的な知識人・リーダーを産み出してきたからだ。 この本自体は、グラン・ゼコールの歴史、著名なグラン・ゼコール卒業生と学校の関係性、著書による現役学生や教授へのインタビューを交えて書かれている。学問的な内容ではない一方で、それほど簡単に読み流せるような程軽くはない。彼らの勉強量には閉口する。。
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