軍艦奉行 木村摂津守伝 の商品レビュー
木村摂津守は、幕末に日米和親条約批准のための渡米時の福祉として咸臨丸に乗艦。また軍艦奉行として幕府海軍の強化に務めた。彼の日記などから当時の様子を時系列で語られ面白い。特に勝海舟や福沢諭吉との絡みは良い。勝や福沢側から描かれた本は多いが、周りから見た様子は面白い。勝の場合、長崎海...
木村摂津守は、幕末に日米和親条約批准のための渡米時の福祉として咸臨丸に乗艦。また軍艦奉行として幕府海軍の強化に務めた。彼の日記などから当時の様子を時系列で語られ面白い。特に勝海舟や福沢諭吉との絡みは良い。勝や福沢側から描かれた本は多いが、周りから見た様子は面白い。勝の場合、長崎海軍伝習所で学んだ時は留年するなど落ちこぼれで、咸臨丸で渡米時も船酔いでずっと部屋にこもっていたらしい。福沢の場合は、どうしても渡米したくて様々な人脈を駆使し、結果として、木村の親戚である桂川甫周を頼ってその念願を叶えた。そして、勝は木村のコネで福沢が入ったせいで、自分の弟子が入れなかったことを恨んでいたなど裏話が面白い。 当時の手紙や日記の文面の引用が多いので読みにくい人もいると思う。
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