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冷戦 の商品レビュー

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2015/04/30

Twilight Struggle から冷戦に興味を持って、まずは冷戦の入門書としてこれを手に取ったんだっけ?

Posted byブクログ

2012/04/14

立教大学法学部教授(戦後アメリカ外交史)の佐々木卓也(1958-)による冷戦史の概説。著者による後書きにもあるように、有斐閣Insightシリーズの国際政治学系の中では細谷雄一『外交』(2007年12月)に続く2冊目となる。 【構成】 序章 冷戦とは何か 第1章 アメリカの外交...

立教大学法学部教授(戦後アメリカ外交史)の佐々木卓也(1958-)による冷戦史の概説。著者による後書きにもあるように、有斐閣Insightシリーズの国際政治学系の中では細谷雄一『外交』(2007年12月)に続く2冊目となる。 【構成】 序章 冷戦とは何か 第1章 アメリカの外交的伝統  1 孤立主義の伝統  2 孤立主義と国際主義の交錯  3 第二次世界大戦と米ソ関係 第2章 冷戦の始まり  1 封じ込めの起源  2 封じ込めの実施  3 朝鮮戦争とその衝撃 第3章 冷戦の変容とデタント外交  1 冷戦の雪解け  2 緊迫する米ソ関係とデタントへの道  3 冷戦のグローバル化  4 デタントの時代  5 冷戦と国内政治 第4章 冷戦の終結  1 新冷戦の昂進  2 新冷戦の転機  3 レーガン外交の遺産  4 冷戦の終結外交 第5章 冷戦とアメリカ外交 著者はトルーマン政権期の封じ込め政策の生成過程、アイゼンハワー政権によるその展開について、すでに実証的な研究書を刊行しており、日本における冷戦史研究の中核的な立場であると言える。 その著者の手によるため、内容はよく整理されて簡潔であり、冷戦史を概観するには申し分無いと言える。 しかし、その一方で、各章の参考文献や巻末の読書紹介でも挙げられているように、史料公開が進んだ現在は、冷戦史研究は限りなく広汎に多層に広がっている。その点で、本書で示されている戦後アメリカ外交史の文脈でとらえる冷戦史は、幹ではあっても大木の全体像を描ききるものではない。 初学者が基礎をおさえるという意味では十分有用だろうが、大学の専門課程に入っていくところへの導入という点では、地域政策(特にヨーロッパ)、文化・思想、通商といった諸分野についての言及をコラムでも設けて言及してもらいたかった。 とはいえ、不勉強の極みだった評者の院生時代に読んでおくべきだった基本文献が巻末にずらりと並んでいるのを見るにつけ、冷戦に対する知識の無さを改めて認識させられた。

Posted byブクログ