1,800円以上の注文で送料無料

ベーシックインカムとジェンダー の商品レビュー

3

4件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/08/02

一言で言うと読むのが疲れた本。 まずベーシックインカムの本というより女性の貧困の本。ベーシックインカムについて知りたくて読むとその結論に行き着けない。 そしてところどころ論理性に欠けて感情的だったり開き直りのようにも取れるところがあり、理解できない部分も多い。もちろん共感できると...

一言で言うと読むのが疲れた本。 まずベーシックインカムの本というより女性の貧困の本。ベーシックインカムについて知りたくて読むとその結論に行き着けない。 そしてところどころ論理性に欠けて感情的だったり開き直りのようにも取れるところがあり、理解できない部分も多い。もちろん共感できるところもあったが。 生きづらさを感じる女性の観点が知れたのは良かった。読み進めるのは辛い。

Posted byブクログ

2012/03/12

ベーシックインカムよりもそれを必要としてる女たちの状況が知れる本。ベーシックインカム自体の具体的内容や効果を知りたいと思っている人には物足りない。ベーシックインカムの可否以上に女性の貧困(貧困の女性化)が問題源としてフォーカスされている。実際に女性の貧困は見過ごされがちなので、そ...

ベーシックインカムよりもそれを必要としてる女たちの状況が知れる本。ベーシックインカム自体の具体的内容や効果を知りたいと思っている人には物足りない。ベーシックインカムの可否以上に女性の貧困(貧困の女性化)が問題源としてフォーカスされている。実際に女性の貧困は見過ごされがちなので、その点では問題提起としていいんじゃないかな。ベーシックインカム導入に向けた財源確保のために税制度を改革するのと、世帯での社会保障制度を個人に変更するなど既存社会保障の制度を大きく変えるのと、どっちのほうが政府にとって難しいことなのか?と読み終わった後に思った。

Posted byブクログ

2012/02/21

「ベーシックインカム」とは「個人に対する無条件の木曽所得保障システム」だそうで、これまでの女性の社会的な地位や家事という無報酬労働を 強いられてきた歴史について~ベーシックインカムを導入することで 改善されるだろう事例について4人の著者が書いている。 女性側のメリットはシングル...

「ベーシックインカム」とは「個人に対する無条件の木曽所得保障システム」だそうで、これまでの女性の社会的な地位や家事という無報酬労働を 強いられてきた歴史について~ベーシックインカムを導入することで 改善されるだろう事例について4人の著者が書いている。 女性側のメリットはシングルマザーなどで収入が少なかったり、 収入のないことから離婚したくても踏み切れないストレスやジレンマ から軽減されるだろうと読み取った。 社会問題として興味のある人にはデータも載っているのでよいが 入門編としてはかたくて読みにくいかも・・・

Posted byブクログ

2012/01/28

本書は、ジェンダーに係る問題(主に貧困)を抱えた当事者たちが、各々経験を元に具体的な問題点を訴え、ベーシックインカムがそれらの解決の一助となるのではと提起するというスタイルで編まれている。 あとがきにもあるように、(女性の)貧困の当事者や、その支援者に向けて、強いメッセージを発し...

本書は、ジェンダーに係る問題(主に貧困)を抱えた当事者たちが、各々経験を元に具体的な問題点を訴え、ベーシックインカムがそれらの解決の一助となるのではと提起するというスタイルで編まれている。 あとがきにもあるように、(女性の)貧困の当事者や、その支援者に向けて、強いメッセージを発している。 ジェンダーの問題を多少なりとも学び、その根の深さ、家庭でも学校でも無意識に押し付けられ、再生産される規範を脱構築することの難しさを知った者としては、その解決にベーシックインカムがどう寄与するのかという、具体的な理論的展開を期待していたが、その点に於いては大いに不満が残る。 しかし、本書で取り上げられた「生きづらさ」ーシングルマザーであること、非婚、低学歴、セクシュアル・マイノリティであることなど、そのどれもが貧困とダイレクトに繋がるのだがーを抱える当事者に、その「生きづらさ」を言語化、可視化し、解消に向けて行動するという発想をもたらすということに関しては、非常に意義のある著作だと思う。特に、賃労働により稼ぐこと、家族で扶養し合うことが、公的保障の前に人々がとるべき当たり前の暮らし方だという既成概念には、疑義の一石を投じることであろう。 ただ、当事者の視線であるために、ところどころ怒りの噴出や、非難、開き直りだと思えるような表現が見られることについては、女性として、母として、人として、当該の問題とは無縁で生きてきた層は、反感を覚えるところもあるのではないかと感じる。というか、わたしは感じたところがあった。 人が、生きているというだけで尊重され、生活を保障されるというのは確かに理想だけれど、現実と照らし合わせると、様々な困難を抱えながらも、へこたれず努力しつづけ、ここで取り上げられるような問題をクリアしてきた人もたくさんいる訳で。頑張っても無理だもん、できなくて当然だもん、保護費よこせ!とがなられては、素直に同意できないというのも人情であるように思う。それを当然と思えない心性というものも、つくられたものであり、脱構築されるべきものだと理解はしているけれども…。 とにかく、ベーシックインカムの是非は脇におくとしても、制度を作る/変えるエスタブリッシュメント側にも、問題を問題として理解し、行動してもらわなければどうしようもないのだから。声が届かないことを嘆くよりも、届かせるためにはどう伝えればいいのかを、もっと工夫すればいいのにと思うのは、現実を知らない、“恵まれた”(と社会的に規定されるような)境遇に今の自分があるからだろうか。 最も興味があった、ジェンダーの問題をベーシックインカムが解決するかという疑問には、前述のように、踏み込んだ議論はなされていなかった。私個人の意見としては、やはりベーシックインカムの導入だけでは「生きづらさからの解放」は達成されないと思う。 しかし、ベーシックインカム自体は、財源等、クリアしなければならない問題は山積だとしても、特に3.11以降の社会や政治の変動可能性を見ても、あながち実現不可能な夢物語でもないように思う。是非については十分な検討が必要であるが、今まさに、それが是か非かを民意で結論づける土壌は熟成しつつある。当事者の声をどう届けるかが課題であろう。

Posted byブクログ