浮世女房洒落日記 の商品レビュー
1年を通した江戸の庶民の生活をある小間物屋のおかみさんの日記という形で綴った本。江戸風俗の入門書にぴったり。作者もそのつもりで書いたと思う。
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奇妙なもの音に目を覚ました場面から始まり、見慣れない箱が屋根裏に出現…という始まりだったから、何かオカルト的なオチがつくのかと思っていたら、 『男もすなる日記というものを…』的な、前置きというか、設定の紹介だったようだ。 時代設定は、文化文政から天保のあたり。 一文は約25円に...
奇妙なもの音に目を覚ました場面から始まり、見慣れない箱が屋根裏に出現…という始まりだったから、何かオカルト的なオチがつくのかと思っていたら、 『男もすなる日記というものを…』的な、前置きというか、設定の紹介だったようだ。 時代設定は、文化文政から天保のあたり。 一文は約25円に換算。 どの年かは分からないけれど、一月一日から大晦日までの一年間を綴った、江戸時代の自営業(小間物屋)の主婦の日記形式になっている。 木内さんの作品で、今まで自分が読んだものは、少し重いというか、渋いというか、ピカピカに仕上がったものにさっとひとはけ柿渋を塗って汚し塗装をしたような…そういう雰囲気の物が多かった。 けれど、この「日記」は、ひじょうに軽妙洒脱。 現代のよその主婦のブログを、特に大事件が書かれていなくても、「何を食べた」とか「子供が熱を出した」「スイーツ食べ過ぎて体重計が怖い」「ダンナがどうしょうも無い」というような日常を読むだけで面白い… そういう感じの本なのだ。 そういう日常を、江戸っ子のポンポン威勢のいい話言葉さながらに、会話のやり取りも生き生きとつづっている。 とても面白い。 「わ~、江戸時代の主婦も、今といっしょだな~」 などとつい思ってしまって、いや、これ本当は現代の作家が書いてるんだから、と現実に戻る。 丁寧な脚注付きで、江戸の暮らしの年中行事や一年間が良くわかる。
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これに出てくる男の人は ダメ男かいい男しかいないのか と思ってしまうけれど、 女の人も男の人も全員 楽しいという事が大切。 というスタンスが素敵。 キャラクター皆魅力的。 日記形式で、若干物足りなさというか 内容が薄い感じがした。 でも最後まで興味深く読めた。 その時代の詳しい...
これに出てくる男の人は ダメ男かいい男しかいないのか と思ってしまうけれど、 女の人も男の人も全員 楽しいという事が大切。 というスタンスが素敵。 キャラクター皆魅力的。 日記形式で、若干物足りなさというか 内容が薄い感じがした。 でも最後まで興味深く読めた。 その時代の詳しい話が出てくるのも良い。
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小間物問屋の女房が日記の形で綴る、江戸時代庶民の一年。 当然ながら今とはまるで違うその頃の生活がよくわかる。 まるで違うけれど、でも、生きている人たちの日々の思いなどは、案外今と変わらないのね・・と思わされる。 ぐーたらでけんかっ早い亭主に愛想をつかし、家計はいつも火の車。子供...
小間物問屋の女房が日記の形で綴る、江戸時代庶民の一年。 当然ながら今とはまるで違うその頃の生活がよくわかる。 まるで違うけれど、でも、生きている人たちの日々の思いなどは、案外今と変わらないのね・・と思わされる。 ぐーたらでけんかっ早い亭主に愛想をつかし、家計はいつも火の車。子供はやんちゃで手がかかり・・・そんな中で、怒ったり笑ったり、決して深刻にならずに、したたかにさらりと生きていく。 決して、恵まれた状況じゃないけれど、人生は謳歌してるよね。 こんな風に生きてみたいと、素直に思えるのは、現代と江戸時代・・・ほどよい距離感があるからかな。
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江戸時代の庶民の暮らしの様子が面白かった。 自分の息子の勉強の出来が悪いから、将来医者になるしかない、とか、鮪が下等の魚で犬の餌か肥やし、人の食べ物じゃない、等々、現代のは真逆の価値観にビックリ!! でも、女性が美しくなりたいという願望は、昔も今も変わらないのよねぇ。
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季節の移り変わりとともに生きていた江戸の風俗を知ることができて面白い。 創作の日記だ(ろう)ってわかってはいるけど、江戸の暮らしいいなって思ってしまう。落語の世界に迷い込んだみたい。
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江戸時代の小間物屋の奥さんの日記。 登場人物が、個性豊かで楽しい。 ほのぼのとしつつ、江戸時代の庶民の生活が知れて、充実の一冊。 トラブルメーカーの旦那さんが最高。 息子のやんちゃっぷりもいい笑
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江戸は神田で小さな小間物屋を営む女房が書いた一年の日記という体裁をとった小説です。 本屋でちょっと立ち読みした時は、買おうか買うまいか一瞬悩んだのです。本当に日記と言った感じで、さしたる事も起き無さそうだし、名手・木内さんとは言え面白いのだろうかと。 全くの杞憂でした。 蓄えも無...
江戸は神田で小さな小間物屋を営む女房が書いた一年の日記という体裁をとった小説です。 本屋でちょっと立ち読みした時は、買おうか買うまいか一瞬悩んだのです。本当に日記と言った感じで、さしたる事も起き無さそうだし、名手・木内さんとは言え面白いのだろうかと。 全くの杞憂でした。 蓄えも無く将来に若干の不安あっても、江戸時代の庶民が一日一日をそれなりに楽しく過ごす様子が見事に描かれていて、全く飽きさせません。時代考証的に正しいのか私には判りませんが、本当に見て来た様に生き生きとしています。男性陣は落語のようだし、女性たちはしっかりしたたかで楽しい。 いやぁ、上手いですね。
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神田の小間物屋のちゃきちゃきした女房・お葛さんの日記の体で、歳時記を読んでいるよう。 解説で堀江敏幸さんが書いていらっしゃるように、お江戸八百八町で庶民が季節ごとに楽しみにしていた行事や風物が、それこそ、使うべき言葉をあらかじめリストアップして消しこみながら物語を綴ったように、満...
神田の小間物屋のちゃきちゃきした女房・お葛さんの日記の体で、歳時記を読んでいるよう。 解説で堀江敏幸さんが書いていらっしゃるように、お江戸八百八町で庶民が季節ごとに楽しみにしていた行事や風物が、それこそ、使うべき言葉をあらかじめリストアップして消しこみながら物語を綴ったように、満遍なく出てくる。(充実の註釈が、簡潔的確でいい!)それをこの物語のお決まりごととして楽しみつつ、いきいきとして 魅力的な登場人物と共に暮らしている気になって、ちょっと元気になりました。 そして、導入の、筆者が住んでいる古い洋館での出来ごと(あやかし…)がとても好き。
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ものすごーーーくおもしろかった! すばらしい! 大好きだ。 江戸時代の小間物屋さんの奥さんが書いた日記。 まるで現代のブログみたい。日々の仕事と暮らし、子どものこと、お出かけ、おいしいもの、季節の行事、ご近所さんとのおしゃべり、そして夫とのけんかや愚痴。口調もブログ日記みたいで読...
ものすごーーーくおもしろかった! すばらしい! 大好きだ。 江戸時代の小間物屋さんの奥さんが書いた日記。 まるで現代のブログみたい。日々の仕事と暮らし、子どものこと、お出かけ、おいしいもの、季節の行事、ご近所さんとのおしゃべり、そして夫とのけんかや愚痴。口調もブログ日記みたいで読みやすくて。おもしろくて楽しくて笑えて、そしてものすごく深い。 平凡な日常を大事にして楽しく暮らそう、とかしみじみ思う。 ああ、いつまでも読んでいたかった。続編とか出ないかなあ。 それと、関西弁っていいなと思ってたけど、江戸弁もいいなあーと思った。
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