極楽行き の商品レビュー
お金を持っていることが最低条件、みたいな古美術と骨董の世界。真贋だの由来だの数寄具合だの「わかっている」ことが前提なので世界も狭く近寄り難い。そんな世界を庶民を交えることでわかりやすく紹介してくれている。解説に佛々堂は人のために働きつつちゃっかり自分のやりたいことをする、と好意的...
お金を持っていることが最低条件、みたいな古美術と骨董の世界。真贋だの由来だの数寄具合だの「わかっている」ことが前提なので世界も狭く近寄り難い。そんな世界を庶民を交えることでわかりやすく紹介してくれている。解説に佛々堂は人のために働きつつちゃっかり自分のやりたいことをする、と好意的に書いてあったが、全く逆だと思うのは、この世界の実際の人を見たことがあるからか、自分がひねくれているからか??
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一見小汚いおっちゃんだけど、 深い知識と洞察力を持つ風流人佛々堂先生。 社長に食べさせる「すごいもの」を探す女性や、 妻を亡くして寂しく過ごす夫などの前にふらりと現れて、 物語が展開する。 古から伝わる日本の伝統文化、芸術の話がたくさん出てくるけど、 そんな蘊蓄も...
一見小汚いおっちゃんだけど、 深い知識と洞察力を持つ風流人佛々堂先生。 社長に食べさせる「すごいもの」を探す女性や、 妻を亡くして寂しく過ごす夫などの前にふらりと現れて、 物語が展開する。 古から伝わる日本の伝統文化、芸術の話がたくさん出てくるけど、 そんな蘊蓄も小難しくなく、 また現代人への説教臭くもなく。 むしろふらっと美術館や自然散策に行きたくなる。 風流人と言われてもこれまでピンとこなかったけど、 ああこういう深みのある人をいうのかなあと思った。 関西弁の会話もまた風情があっていい。 特に1話目。 2話目は深読みすると唸りたくなる。 何気に胸きゅん恋愛話もベースにあるところが女性作家的と言えるかもしれない。 優しい雰囲気に包まれた物語たちです。 しかしながら、読み終わったあとに知ったけど、これ2冊目だった。。。 とりあえず大勢に影響はないので、遡って読もう。 幾重にも自分の粗忽さを省みる機会にもなりました。 とほほほ。。。
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2011/11/15 Amazonより届く。 2019/3/4〜3/6 久しぶりの佛々堂先生。「門外不出」、「極楽行き」、「黄金波」、「初夢」の4編。困った人を助けながら、自分の欲望もさりげなく満たす、格好いい大人。 元本が発行されてから11年経つが、続編がないようなので、寂しいなぁ。
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