東日本大震災復興への地域戦略 の商品レビュー
アマゾンで復興で検索してヒットしたので購入。 その時は、発刊時は知らなかったが、昨年の10月ということで、まったく時代おくれ。 例えば、まちづくり会社について、大西先生とかが提唱していた、公共の役割補完、民の役割補完、中間領域という概念整理から一歩も進んでいない。 ...
アマゾンで復興で検索してヒットしたので購入。 その時は、発刊時は知らなかったが、昨年の10月ということで、まったく時代おくれ。 例えば、まちづくり会社について、大西先生とかが提唱していた、公共の役割補完、民の役割補完、中間領域という概念整理から一歩も進んでいない。 自分が考える、まちづくり会社の意義を整理しておく。 (1)今、被災市町村は、大きな復興計画の策定やおおがかりな事業の実施に必死になっていて、こまなか地域の実情や、様々な企画会社からもちこまれる企画案件に対応できない状況になっている。 (2)そのため、一定の地域の地権者の3分の2が参加した計画・事業主体(まちづくり会社)をつくって、自らの地域をどういう計画で復興したいのか、そのための事業手法をどうしたいのかについて、土木、都市計画、建築、経営の専門家をまじえて地域住民自体が、計画づくりをする。その際、自分の地域の安全度の高さと、利用開始年度の遅れのバランスから、自分たちで、自分の地域の安全度を責任をもって決定する。 (3)まちづくり会社は、復興交付金に交付主体の市町村と連携をとって、市町村の計画策定、地元調整などの事務を引き受けるとともに、土地区画整理事業、市街地再開発事業であれば、自らが施行主体となって、事業責任をとって早期に復興する。また、防災集団移転などの会社施行を認めていない事業手法についても、URにならって事業を一括して市町村から受託する。 (4)まちづくり会社が、復興交付金と自分たちが調達した出資、借入金を原資に、自らが、復興事業を行うとともに、上物の経営までを考えて、初期投資の少ない上物の建設を行う、産業復興を早期に立ち上げる。 (5)いわゆる、土木、建築事業がおわった段階で、まちづくり会社は規模を縮小して、体制は、維持管理の要員にして、自らがもつ例えば駐車場の貸し付け、建物の貸し付けなどの安定収入を確保しつつ、地区環境の維持のたえのまちづくり活動を行う、小さな主体として、継続化する。 現場で、大西先生がいっているまちづくり会社をより具体的につめる作業をしているのに、まだ、大西構想をそのまま書いているようでは、ちょっと著者も勉強不足だろう。
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