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今宵、あの頃のバーで の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2018/11/28

著者の名は「3月のライオン」の監修者として知った。エッセイが何冊も出ていることを知り、ちょっと読んでみようかと手に取ったら、いやいやこれが面白い!以前の文春連載からセレクトされたものが収められているので、話題は少し古いけど、たいそう楽しんで読んだ。 私は将棋は指さないが(理詰め...

著者の名は「3月のライオン」の監修者として知った。エッセイが何冊も出ていることを知り、ちょっと読んでみようかと手に取ったら、いやいやこれが面白い!以前の文春連載からセレクトされたものが収められているので、話題は少し古いけど、たいそう楽しんで読んだ。 私は将棋は指さないが(理詰めで考えるのは苦手)、以前から将棋関連の話は大好きで、あれこれ読んできた。将棋って、ゲームではあるんだけど、「偶然」という要素が一切ない。とことん知力の闘いであるところがすごいと思う。プロになれるのはほんの一握りで、それをくぐり抜けても、待っているのは厳しい対局の日々。自分の頭脳だけを頼りに勝負に挑んでいく棋士の姿には、なんとも言えず胸に迫るものがあると思うのだ。 そして昨年、彗星の如くあらわれたのが天才藤井聡太君。フィクション顔負けの展開に目が離せなくなり(プロ初対局の相手が加藤九段だなんて。やはり「運命の星」ってあるんだなあ)、これまでとは比べものにならないほど熱心に将棋界の動きに注目するようになった。そこで知ったのが、二十代の若手実力棋士がどんどん台頭しているというホットな状況。藤井君以外にも見所満載なのである。 いやあ最近の若い棋士って格好いいですねえ。アイドルユニットを作ってもいけるんじゃないかというスマートな容姿の方がゾロゾロ。テレビ解説なんかのトークも達者で、まったく感心してしまう。駒の動かし方くらいしか知らないのに、アベマTVの中継なんか見たりして、こういうのも将棋ファンのうちに入るのか微妙だが、そんな人って結構いるような気がする。 この本の中で先崎さんは、立派な大学を出ていたり、常識的で普通の社会人として十分通用するだろうという若い棋士について、「なんでまた棋士になんかなろうと思ったのか」と書いている。確かに、かつての将棋のイメージは今とは違っていたと思う。煙草の煙がもうもうと立ちこめる部屋で、強面のオジサン同士がしかめっ面で向かい合っているという感じ(あくまで個人の感想です)。 修羅場をくぐり経験を積んだ方が強い、という「常識」を鮮やかに塗り替えたのが谷川浩司九段だと、作家の大崎善生氏が書いていた。その後羽生善治というスターが登場し、一大ブームを巻き起こすわけだ。羽生竜王(手が勝手に「名人」と書きそうになるが)のシャープで清潔な雰囲気が、棋界の印象を大きく変えたことは間違いないだろう。 ギャンブル好きで大酒飲みだという著者は、かつての無頼な棋士の雰囲気をまとっている。勉強嫌いで「中学校中退」だとも。しかし、その文章はいたって知的。笑えるところも随所にあり、うまいなあと思う。近著の「うつ病九段」や以前のエッセイも読むことにしよう。

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2018/03/27

図書館 読みやすい。 山口恵梨子2級が出て来てびっくり。 そんな時代か。 断捨離で1日で25袋捨てたのはすごいと思った。

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2016/05/25

先崎学さんの「今宵、あの頃のバーで」、2011.10発行です。週刊文春連載のエッセイを単行本化したものです。家族、ギャンブル、食べ物、政治は避けてるそうです。当然のことですが、将棋関係が多いです。若くして女流名人になった順は、林葉直子、中井広恵、そして里見香奈(17歳、高校3年生...

先崎学さんの「今宵、あの頃のバーで」、2011.10発行です。週刊文春連載のエッセイを単行本化したものです。家族、ギャンブル、食べ物、政治は避けてるそうです。当然のことですが、将棋関係が多いです。若くして女流名人になった順は、林葉直子、中井広恵、そして里見香奈(17歳、高校3年生)だそうです。改めて林葉、中井のすごさを感じます。その里見香奈さん、筋トレと格闘技好きだそうで、出雲の家では腹筋・背筋を、好きな漫画は「空手バカ一代」とかw。現在3段リーグで4連勝中、4段昇格を期待しています。

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2013/08/25

これを読むと棋士の方々にも親近感がわいてくる。 周りの棋士の言動を面白おかしく語り、あまり他の本では見えてこない将棋連盟の事柄についても触れていて興味深かった。

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2013/06/17

先崎さんの本はどれも面白い。 将棋会の裏を書いた本は、どれも面白い。 ゆえに、この本はとても面白い。 それでも以前ほどと感じないのは、若い棋士たちの個性が昔の人ほどでもないのか、先崎さんの切込みが浅くなったのか、丸くなったのか。 まあ、そういうところですな。

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2013/02/23

『3月のライオン』という漫画の将棋監修をしているという棋士のエッセイ集。  棋士。  勝負事を生業とする職業だけあって、エッセイもさぞや凄味のある語り口だろうと思いきや、話し言葉が主体で親しみやすい文体でした。  内容も、普段は知る事のない棋士の世界を垣間見るモノであり、たまには...

『3月のライオン』という漫画の将棋監修をしているという棋士のエッセイ集。  棋士。  勝負事を生業とする職業だけあって、エッセイもさぞや凄味のある語り口だろうと思いきや、話し言葉が主体で親しみやすい文体でした。  内容も、普段は知る事のない棋士の世界を垣間見るモノであり、たまには将棋の一つも指してみようかという気になったものです。  将棋…最後に駒を手に取ったのはいつだったか。  中学の頃?  していると、かれこれ10年以上はやってないわけだ…  あと、先入観というか印象として。  将棋というのは理詰めで勝負するモノだと思っていましたし、今ではやはり理詰めでアプローチされるモノらしい。  しかしその昔は情緒的なゲームであり、情念のゲームとあったのは意外でしたな。

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2012/09/04

一日一冊。そのくらいのペースで本を読まないと積み本が消化できないほど溜まっているのだ。 そして、その日の気分にあった本を手に取り読むのだが、今日は将棋のコラム本を手にとった。 趣味の将棋の対局が女流しかなく、明日にはB2級順位戦もあることから無意識に手に取ったのだろう。 ...

一日一冊。そのくらいのペースで本を読まないと積み本が消化できないほど溜まっているのだ。 そして、その日の気分にあった本を手に取り読むのだが、今日は将棋のコラム本を手にとった。 趣味の将棋の対局が女流しかなく、明日にはB2級順位戦もあることから無意識に手に取ったのだろう。 さて、内容は将棋棋士の対局や日常などのコラムを纏めた本である。著者の先崎八段はこのテのコラムには定評があり、常々読みたいと思っていたものを古書で買ったものが積まれていたものだ。 コラムは話し言葉もふんだんに使われており、とても読みやすい。昼食の後に本業であるトレードのチャートを見ながら、夕方までにはすらすら読めた。 棋士というのは素敵な職業だと思っておられる著者の気持ちが伝わり、現代の忙しい時間に追われた仕事と比べると悠々自適の生活を送っているものだなぁと思わされた。最も、著者も対局には神聖な気持ちで望んでいるのでON、OFFの切り替えが上手いのだろう。 特に印象に残ったコラムは、棋士という職業の中での多様な人物像である。 将棋ファンならお馴染みの、強いのに不思議かつ面白い将棋を指す佐藤王将、佐藤王将とのゴルフでのやり取りが面白かった。 そして東大法学部出身の棋士の片上六段。先崎八段の出演されているテレビ番組の構成やネタ出しのレポートが、さすが東大法学部といった内容であった驚きなども書かれていた。 将棋に興味が無い人でも、色々な職業がこの世にはあって、それが社会の多様性を生み出している。そして日本が平和で経済的豊かさがあるからこそ、一見何にもならない「道」を追求する人が居るという寛容さも感じることが出来て、大変素晴らしい本でした。ぜひ一度お読みになってはいかがでしょうか?

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2012/01/05

将棋のプロ棋士の先崎八段によるエッセイ集です。先崎八段は羽生世代と呼ばれる強豪の一人に数えられる一流の棋士である一方で、棋界を代表するエッセイストでもあります。本著は週刊文春に連載中のコラムを単行本化したものになります。先崎八段と将棋界がぐっと身近に感じられるようになる作品です。...

将棋のプロ棋士の先崎八段によるエッセイ集です。先崎八段は羽生世代と呼ばれる強豪の一人に数えられる一流の棋士である一方で、棋界を代表するエッセイストでもあります。本著は週刊文春に連載中のコラムを単行本化したものになります。先崎八段と将棋界がぐっと身近に感じられるようになる作品です。将棋に興味がある全ての人にお勧めです。

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2011/11/04

先崎学八段の週刊文春連載「フフフの歩」エッセイの単行本。同時期に出たエッセイ集「棋士・先崎学の青春ギャンブル回想録」がパチスロという余技ならば、こちらは本筋・本業の将棋に関するエッセイ。私が将棋観戦をするようになったのもこのエッセイがきっかけであり、言わば師匠に当るのが先ちゃんこ...

先崎学八段の週刊文春連載「フフフの歩」エッセイの単行本。同時期に出たエッセイ集「棋士・先崎学の青春ギャンブル回想録」がパチスロという余技ならば、こちらは本筋・本業の将棋に関するエッセイ。私が将棋観戦をするようになったのもこのエッセイがきっかけであり、言わば師匠に当るのが先ちゃんこと先崎だ。お蔭様で将棋の技術には全く詳しくないが棋士の生態には非常に詳しくなる一方だ。 こういうエッセイで感想も何も無いのだが、幾つか記憶に残る話題がある。羽生二冠が勝ちを確信した際に指が震える、というのは比較的良く聞く話だが先ちゃんもまたこの震えを経験しているようだ。やはり勝ちを意識して絶対にここからは間違えられない、というときに震えたとのこと。羽生の指が震えると観戦記などで大きく書かれているが、ひょっとするとこれは結構棋士の中では一般的な現象なのかも知れないと本書を読んで思った。 また良くある質問で「対局中に何手位読むのか?」と言う事に対して此れまで納得のいく回答は棋士から無かったのだが、ナント、先ちゃん実際に例を出して数えて見せている。序盤で65分の長考した際に読んだ手数の回答は、690手だそうだ。一分間に約10手・・・。それも頭の中でだ。恐らくタイトル戦の重要局面ではもっと読んでいる棋士も居るのだろうが、後日、改めてそれを解説し数えてみるなんてことは先崎以外には出来やしない快(怪)挙だろう。 前作「山手線内回りのゲリラ」が出たのが2007年だから、既に4年余の時間が経っている。つまり4年もの記事を圧縮しているので随分と選に漏れてしまったものもあり残念という気持ちだが、厳選したものだからどこから読んでも楽しめ、ハズレは無い。

Posted byブクログ