リアルハピネス の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アメリカ人女性によるヴィパッサナー瞑想の指南書です。ヴィパッサナー瞑想といえば、テーラワーダ仏教のお坊さんやゴエンカ氏、その他男性による解説書が多いですが、女性、しかもアメリカ人ということで雰囲気は全然違います。宗教色は一切なく(いい意味で)、おだやかでニュートラル、柔らかなエネルギーを感じます。瞑想は宗教ではないとよく言われますが、この本においては特に宗教色を感じさせない作りになっているので、瞑想には興味があるけど宗教的な表現に抵抗がある人におすすめです。瞑想を始めると出てくるありがちな疑問についてもやさしくきちんと答えてあるので、一人でチャレンジしてみようと思う場合にとても役立ちます。帯に著者本人の写真がありますが、本当に穏やかな雰囲気。本の内容とルックスが完全に一致している点でも信頼できる貴重な本です。ちなみに読むだけでも癒されます。
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シャロン・サルツバーグの名前は、2010年3月に発売された、 仏教総合誌サンガVol.1の井上ウィマラさんの記事、 「世界における瞑想受容の潮流」で知っていた。 西洋におけるヴィパッサナー瞑想の第一人者の1人として、 IMS(洞察瞑想協会)を1975年に創設されている。 ジョセフ...
シャロン・サルツバーグの名前は、2010年3月に発売された、 仏教総合誌サンガVol.1の井上ウィマラさんの記事、 「世界における瞑想受容の潮流」で知っていた。 西洋におけるヴィパッサナー瞑想の第一人者の1人として、 IMS(洞察瞑想協会)を1975年に創設されている。 ジョセフ・ゴールドスタインの「InsightMeditation」、 ジャック・コーンフィールドの「A path with heart」、 シャロン・サルツバーグの「Loving kindness meditation」が、 古典的バイブルとして紹介されていたがどれも未訳である。 そのシャロン・サルツバーグの2010年に書いた本が、 本作「リアルハピネス」ということになる。 四週間の瞑想トレーニングという形を取り、 主として四つの瞑想を紹介している。 一週目が、呼吸を数えるサマタ瞑想。 二週目が、ゆっくりと歩く歩行禅。 三週目が、マインドフルネス(ヴィパッサナー)の瞑想。 四週目が、マントラを唱える慈しみの瞑想。 その他、細々とした日常の瞑想も紹介される。 構成は講演のような形式でせっかちな人には少々まどろっこしいかも。 最初に前置きとして体験談や理論、効用的なものの説明があり、 それから実践方法の説明。注意点を織り込みながら解説される。 その後、コラム的な日常の瞑想が挟まれて、まとめの説法となる。 最後に良くある質問。大方、四週間この繰り返しである。 文章は読みやすく、注意点や解説などさすがは、 三千人も教えただけあるだろうと思う。 ただ、女性的感性が強く出ており男性は共感し難い部分もあるかも。 しかし、瞑想の本は男性向けや男性的な本が多いと思われるので、 女性向けの読みやすい瞑想指南書としては貴重な存在かもしれない。 (まだ途中)
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