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アウェアネス介助論 気づくことから始める介助論(上巻) の商品レビュー

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2012/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一通り読み終わったが、とてつもない本である。 この1年はこの本を通読することになるだろう。 私はクリシュナムルティという思想家を研究しているのだが、解剖・生理学でクリシュナムルティが語られるのはこの本が最初で最後であろう。 多くの解剖・生理学は事実を列挙するだけに留まるのだが、この本はそこから実際の身体との関連を語る。それが驚くべくことに今まで全く無かったのだ。自身が身体を持っているのにも関わらず、それとは別の事として勉強してしまう怖さがある。それはこの本にも関連しているアレクサンダーテクニークを推奨した知識人、オルダスハクスリーが指摘した、思考の抽象化のしすぎによる危険性がある。 自分の身体のこともわからずに、相手の事など決して診れはしない。 その前提をきちんと踏まえたすばらしい一冊になっている。 未だに理解できていない点が数点あるので、今年はこの本と長い付き合いになりそうだ。

Posted byブクログ