ちいさなてのひらでも の商品レビュー

やなせたかし【著】

2024/10/28

やなせたかしさんの詩画集ですね。
　この詩集は2007年１０月、あおぞら出版より刊行されたポストカード『やなせたかし詩画集　希望』『やなせたかし詩画集　幸福』を改題し、再構成・編集されたものだそうです。

　　　「希望のろーそく」

　　希望のろーそくの
　　ほのうです
　　私の心を明るくする
　　でも
　　ときどき
　　風に
　　ふきけされそうになる

　　　　「草　〈一〉」

　　草にすわっていると
　　草のやさしさがわかる
　　おしつぶされて
　　ぺちゃんこになった草は
　　風が吹くとおきあがる
　　そしらぬ顔で
　　ゆれている
　　少しも私を
　　うらんでいない

　　　　「じゃがいも」
　　じゃがいも
　　凸凹
　　泥まみれ
　　でも
　　土のあたたかさ
　　しみこんでいる
　　だから
　　じゃがいも
　　たべるとき　　
　　心の中が
　　あたたかい

　　　　「あるいちにち」
　　ある
　　いちにちがあった
　　海を見ていた
　　ただそれだけの
　　ことなのに
　　その日の
　　ことを
　　おぼえて
　　いる

　　　　　「地球の仲間」
　　おいらも
　　私も
　　みなさんも
　　みんな　
　　地球の
　　仲間たち
　　おれたちは
　　生きてる
　　ものどうしだね

　もとは、ポストカードですから、一つづつの詩に、可愛らしい絵が添えられています。
　やなせたかしさんは、メッセージで『いつの間にか短い詩がたまった。詩とは言えないかも知れないが、いくらかでも心を慰めることが出来れば嬉しい』と綴られています。
　少し小振りの本。心を温める素敵な詩画集ですね。
　やなせたかしのメッセージと、巻末にインタビュー『生きているから悲しい、生きているからうれしい』が寄せられています。
　希望と夢と元気をもらえます。

2014/07/14

「絶望のとなりには希望がある」

この本は、「希望」篇と「幸福」篇の２つで構成されている、詩画＆メッセージ集です。
生きる勇気がわいてくる一冊です。
やなせたかしが３．１１後に遺した貴重なインタビュー、「生きているから悲しい、生きていいるからうれしい」も収録されています。
（N.Y）

2014/01/06

やなせたかしさんの詩集。
読むと心が温かくなります☆

『絶望のとなり』
絶望のとなりに
だれかがそっと
腰かけた
絶望は
となりのひとに聞いた
「あなたはいったい
だれですか？」
となりのひとは
ほほえんだ
「私の名前は
希望です」

2012/10/30

とても心があたたかくなった。
それなのに、不思議と目頭が熱くなる。

いろいろな困難を乗り越えて生きている大人だからこそわかるよさがある。
それなのに、不思議と子どもができたら読み聞かせたい。

そんな、不思議な詩。
かなしいとき、うれしいとき、いろいろな場面で読み返したい。

2012/01/14

やなせたかしはアンパンマンしか知らなかったので、たまたま本屋で見つけたこの詩集を買ってみた。
「屑籠」が、良かった。