サッカーが消える日 の商品レビュー
2010年にサッカーが世界から「追放され、消滅した」という設定のもと、20年後の2030年にスポーツ紙の記者が「サッカーものの特集記事を連載する」という体で物語が進みます。 内容的にはそこそこ面白い。が、いかんせん量が足りない。かなり大きなフォントも多用されており、行を一つ開け...
2010年にサッカーが世界から「追放され、消滅した」という設定のもと、20年後の2030年にスポーツ紙の記者が「サッカーものの特集記事を連載する」という体で物語が進みます。 内容的にはそこそこ面白い。が、いかんせん量が足りない。かなり大きなフォントも多用されており、行を一つ開けるといった書体も取りながらページ総数が200にも満たないので、あっさりと読み終えてしまう。せっかく「特集記事に掲載された実在の英雄」の物語が書かれていても、せいぜい10ページ弱で終わってしまうので(まぁ「新聞記事」として読むのならば妥当な量だと思いますが)、なんだったらウィキペディアかサッカー専門雑誌とかを見れば、この本に出てるトピックは読めちゃうんじゃないかな、という気もします。 著者がイタリア人ということもあり、サッカー消滅の原因として挙げられているものには「現在のイタリアサッカー界が抱える問題」が色濃く反映されている感があります。経営重視でファンを喜ばせることを忘れたクラブチームや、暴徒化してクラブチームに被害を与えるファン、勝敗を巡るいざこざで命を落としたり怪我をしてしまう人々、プレイヤー間の人種差別、などなど。 著者としては、「今のままでは本当にサッカーが置かれる立場が悪くなるだけだ」という危機感があり、それがこの本を書かせたモチベーションだと思うんですが、だったらもうちょい、「世界」で起こっている問題についても触れてほしかったな、という気がします。 せっかく、「世界の人が楽しむスポーツ」であるサッカーをテーマにしたんだから、それぐらいは求めても良いと思うのです。
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なんとなくついで買いして半年眠らせていた本。 SFチックなノンフィクションを想像したらちょっと違った。 設定はタイトルの通りだが、物語の展開としては、 とあるスポーツ記者がサッカーが消えてちょうど20年の節目に サッカー大特集の記事を任され、歴史の生き証人達の 協力を得ながら、サッカーの表と裏を象徴するエピソードを 紹介していくような内容。 読んでる時の感想としては、 序盤→おやおや?ちょっと期待はずれ。 中盤→意外と面白いかも? 終盤→なかなかよくまとまってるかな? って感じで、 サッカーとは何か?を社会的な側面から捉えた文献を 退屈することなく、スっと読める、そういう意味で タイトルの設定は秀逸だったかも、と思える読後感。
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期待してたほどサッカー小説ではなかった。 サッカーがなくなった世界を背景に選手、サッカーの功罪、明暗を取り上げていく。 ただ、サッカーなしの世界は考えられないと気づかされる一冊。
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