医者は現場でどう考えるか の商品レビュー
医者がどのように認識エラーをおこすのか。結局はナラティブにコミュニケーションを取っていくしかなくて、患者は治療のパートナーであるのだよ、という本。 時代はEBMじゃなくてNBMだよねぇ
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医療現場で医者が犯す認識エラーについてのルポタージュという帯をみて、酒席帰りに衝動的に購入。 自省と後輩たちへの指導において、認識エラーに伴う誤診をいかに防ぐか、現代に広く活用されるアルゴリズムやフローチャートに則り、確率論的にわりだされる診断が陥りうる落とし穴を回避するためには...
医療現場で医者が犯す認識エラーについてのルポタージュという帯をみて、酒席帰りに衝動的に購入。 自省と後輩たちへの指導において、認識エラーに伴う誤診をいかに防ぐか、現代に広く活用されるアルゴリズムやフローチャートに則り、確率論的にわりだされる診断が陥りうる落とし穴を回避するためにはどうすべきか実例を豊富に交えつつ記載され、興味が尽きない。
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図書館で借りた。 医師でも診断を間違えることがあることを大量の事例を交えてストーリー仕立てにして解説する。 問題意識は、自分で考えず判定システムやアルゴリズムに診断を委ねる若い医師が多いことにあるようだった。ただ、そのような医師を教育する方法は、先輩の背中を見るしかないらしい...
図書館で借りた。 医師でも診断を間違えることがあることを大量の事例を交えてストーリー仕立てにして解説する。 問題意識は、自分で考えず判定システムやアルゴリズムに診断を委ねる若い医師が多いことにあるようだった。ただ、そのような医師を教育する方法は、先輩の背中を見るしかないらしい。 本書では認識エラーが鍵となっている。病気の特徴と合致する点だけに注目してしまい、それ以外の部分を無視したり、最近よく経験した病気に何でも関連づけたりといったエラーが具体例を通して挙げられる。 患者としては「他に何が考えられますか」といって他の可能性を示唆することが防護になるようだった。 EBMやベイズ統計だけでは目の前の患者をしっかりと捉えることができないから、患者の話をよく聞いて、何が起きてるかを考えることが必要だと伝えているのかもしれない。 放射線科医にX線写真を読み取る試験を行って、人により、また同じ人でも時期により診断結果が違うことに驚いた。著者が経験した手の診断でも4人の医師が異なる結果を出していて、それも意外だった。 患者の立場からは、医師も完璧ではない、認識エラーを起こすこともあると知って、話をするしかないような気がする。 「おわりに」が本書の内容を非常によくまとめているため、読むかどうかはそこを見れば判断できる。
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医師の思考過程について考えていて、積ん読本であったが、ようやく読了完了。色々な実例が挙げられていて、思わず引き込まれる文章で、最後まで面白く読めた。臨床医の姿勢について改めて原点にかえれる本である。
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医師は、時間の制約からヒューリスティクスにより診断していかなければならないが、その中で切り捨てられた情報、患者への思い込みなどのために誤診をしてしまうということを豊富な例で論じている。
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医師が患者を誤診する時、思い込みや認知バイアスが働くという。 警察が冤罪(誤認逮捕)を犯す際も同じことが言えるのだろうか?と思った 決して怠慢や面子からではなく、真摯な行動が結果として誤った結論を導く…。 そういった可能性が有ることを頭の片隅に留めておく必要が有るのかもしれない。
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間違える医者と間違えない医者はどこが違うのか。 研修生チームの指導医としてある時彼らが的を得た質問をしたり、注意深く相手の話を聞いたり、するどく観察することに関しては、ほとんどが落第生だったことに気づき医師達の思考法を理解することが誤診の頻度と重度を軽減できると考えたのがこの本を...
間違える医者と間違えない医者はどこが違うのか。 研修生チームの指導医としてある時彼らが的を得た質問をしたり、注意深く相手の話を聞いたり、するどく観察することに関しては、ほとんどが落第生だったことに気づき医師達の思考法を理解することが誤診の頻度と重度を軽減できると考えたのがこの本を書くきっかけになっている。医師が考える時に患者やその家族の助けが必要になるため本書は素人向けに書かれている。 最近ではアルゴリズムとディシジョンツリーを使った診療ガイドラインを導入して医学生などの教育につかわれている。効率性は上がるが統計は必ず例外が有るし、無条件に受け入れると思考が停止する。 直感力を磨くのはいいことのように思われるが過度に依存するのはやはり危ない。 時間が限られる中で判断する以上間違いは起こり得る。しかし、医師と患者が協力する事で認識エラーを減らせるというのが本書の主張だ。 もし患者になった場合に医者の助けになる質問がいくつか挙げられている。 「私の病気は最悪の場合は何ですか」「症状が起きているこの患部の周りには他にどんな臓器があるのですか」こういった質問は医師に他の可能性を喚起することになる。 「他に何が考えられますか」「辻褄が合わない点が有りますか」「私の問題はもしかして一つだけではないのでは無いですか」 NHKのドクターGを見ていてもベテラン総合診療医は研修医達に同じような質問をしている。 間違える医者の思考法を見て思ったのは間違える研究者(やマーケターや営業や・・・)と同じパターンが見える事。インスタントな結論に飛びつき辻褄の合わない点は何かの誤差として無視をする。再検査や再実験は時間やコストの無駄に思えることもあるが立ち止まって考える時間は必要である。 ちなみに間違える碁打ちも同じパターンにはまることは身をもって分かっている。orz
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上手な医者のかかり方の参考になると思う。病にならないと分からない、人間の心理もとても興味深く考させられた。また他の著書も読んでみたい
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医師が診断や治療の選択の際に陥りやすいバイアスについて豊かな物語を紡ぎながら示唆してくれる. 常に自己のバイアスに自覚的であるべきであること.
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医学のエラーについてケーススタディ形式で書かれている。いかにエラーを抑えるか、また医者による思考の差が診断にどのように影響するのか。医者も人間である。それをいかにもよく感じた。 電車が過ぎ去っていく中で、診断をしなければならない。限られた時間の中で、エラーを最小限にとどめ、効果的な治療をし、更には医薬品のマーケティングをも考えねばならない。病気には治療の難度がある。小さな異変を異変として気付けるか。医者というのはどの仕事よりも責任が重く、素晴らしく大変な仕事なのだと改めて気付かされた。 また、これは後から聞いた話だが、検査をなくしても問診だけでほとんどの病気は診断可能であるという。検査は量的データをもたらし、小さな変化を数値で示すことが可能だ。しかし一方でその量的データが医者を苦しめることもある。 量的データを有効に使う為にはどうすべきか、医療技術が進行する中で考えねばならない課題ではなかろうか。
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