本の音 の商品レビュー
『郊外へ』が良かったので他の著書も読みたくなったので買ってみた。 タイトル通り、短文の書評集。 小説とフランス文学についての文章が多いように思う。 最後、小川洋子『まぶた』評は一読の価値あり。 エッセイは非常に好みだが、小説はどうだろうか……。
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書評でありながら文化論。書籍の中に埋め込まれたエッセンス、良質性が堀江さんの視線を通して丹念に浮き彫りにされる。ため息が出るほど端正な文章で。文学、歴史、建築、写真…縦横無尽に堀江さんの感性が駆け巡る。 取り上げられているのは馴染みのない作者、分野の書籍が大半だったが、未知の世...
書評でありながら文化論。書籍の中に埋め込まれたエッセンス、良質性が堀江さんの視線を通して丹念に浮き彫りにされる。ため息が出るほど端正な文章で。文学、歴史、建築、写真…縦横無尽に堀江さんの感性が駆け巡る。 取り上げられているのは馴染みのない作者、分野の書籍が大半だったが、未知の世界に対する知的好奇心をそそられる。
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うますぎる。語彙が豊富なのに流れが滞ることのない豊かな文章で書かれた、フランス文学、写真集、日本の小説など様々なジャンルの書評が納められている。川上弘美の「神様」の書評を読めば堀江敏幸さんの文章力や視点がいかに卓越しているかわかりやすいと思う。
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堀江敏幸の書評集。フランスものは当然として、みすず書房とか白水社とか、マイナーになりすぎない、渋いところの本が紹介されている。氏の文章は、概ね凝りすぎずに端正。すーっと入ってくるのが特徴。 「読み終えた一冊一冊から響いてきたさまざまな音を記録しておく」ところから、このタイトルにな...
堀江敏幸の書評集。フランスものは当然として、みすず書房とか白水社とか、マイナーになりすぎない、渋いところの本が紹介されている。氏の文章は、概ね凝りすぎずに端正。すーっと入ってくるのが特徴。 「読み終えた一冊一冊から響いてきたさまざまな音を記録しておく」ところから、このタイトルになったそうな。 いまさらながら、この著者の文庫の背表紙の色は、新潮も中公もグレーであることに気づいた。
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