心のスイッチ の商品レビュー
『BLUE ZONE』が2010年発行、その1年後の2011年10月の発行。 まずBLUE ZONEを読み、作者であるプロフリーダイバーの篠宮龍三さんを初めて知って、ネットでオフィシャルサイトを見た。 すると2016年に引退されたことがわかったが、その時の文章が、この『心のス...
『BLUE ZONE』が2010年発行、その1年後の2011年10月の発行。 まずBLUE ZONEを読み、作者であるプロフリーダイバーの篠宮龍三さんを初めて知って、ネットでオフィシャルサイトを見た。 すると2016年に引退されたことがわかったが、その時の文章が、この『心のスイッチ』に書かれたことと全くぶれていない。訴えたいことは一貫していて、さすがだと思った。 ほんの限られた人しか到達していない世界を知りながら、その言葉はおごることもなく気さくで、失敗やカッコ悪いことも披露している。「みんな同じ」と、あたたかく励ましてくれているように感じた。
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プロフリーダイバー篠宮龍三さんが綴った一冊 深海における精神の状態、 また、その精神状態を通した普段の生活での心構え等とても勉強になった。 おそらくどのスポーツに於いても、頂上の一握りの存在になるには、 高レベル、かつ、バランスの取れた「心技体」を必要とするのだろうけども、 一人で行い、また、死と隣りあわせとなる、フリーダイビングではことさら、 「心技体」のバランスが重要なのだと思う。
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ジャック・マイヨールに憧れて、彼の記録(水深107M)超えを果たした国内唯一のプロ・フリーダイバー。フリーダイビングの世界を初めて垣間見た。肉体よりも精神をコントロールすることが記録更新の鍵というスポーツだという点が非常に興味深かった。自然と対峙し、自分の内面と向き合うところがマラソンにも通じるが、常に死を意識し、それが身近に迫りくるという緊迫感が大きく違う点という気がする。恐怖心や緊張感をコントロールし(打ち消したり、蓋をするのではなく、”共に行く”感覚だそうな)、自律神経さえも操ろうとする様は”悟り”の世界だ。”意識せずに意識する” ”ただ生還することに集中” ”記録は自然と調和して生み出すもの” 死の淵を何度も体験し、無我の境地に達した筆者から発せられる、そうした言葉は、肩の力の抜けた自然体の、押しつけがましくない”強さ”を感じた。好著です。
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20111220st 日常的に「死」と向き合う競技、だからこそ「生還するための判断」が記録を超越するという価値観にシビれた。 巻末のクジラに関する話が心に残った。「本当に強いから、何をされても怒らない」
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