東京箱庭鉄道 の商品レビュー
原敬一さんの作品。広告代理店を辞めて、祖父から譲り受けたマンションの管理人業を細々と行っていた主人公の元に、400億あるので東京に鉄道を引いてくれと、老人に声をかけられる所から物語はスタートし、事件を繰り返しながら閉幕を迎えるといういつもの原節の作品ではある。 ただし、今作におい...
原敬一さんの作品。広告代理店を辞めて、祖父から譲り受けたマンションの管理人業を細々と行っていた主人公の元に、400億あるので東京に鉄道を引いてくれと、老人に声をかけられる所から物語はスタートし、事件を繰り返しながら閉幕を迎えるといういつもの原節の作品ではある。 ただし、今作においては、おそらく読者が期待するゴールとはずらして終焉。だからといって、嫌な雰囲気ではないのだけれども、手放しで喜べないために、同作者のファイヤーボールなんかと比べると、若干の肩透かしを喰ってしまうのではないかと。 作者の時系列で見れば、ちょっと前の作品ではあるので、昨今の作品とは雰囲気が違ったとしても仕方ないのだけれども。 個人的には、主人公にも幸せになってほしいのだけれども、そこはお預けのままなのかよっていうね。 原さんの作品の終盤ジェットコースター感は、この作品ではなく、ただ社会批判がうまい具合に取り入れられているのは、小気味いい。 東京に新たに鉄道をつくるっていうアイデアと、突拍子もないことに対しての、現実的に魅せるための肉付けに関してはさすがとしかいいようがない。 もう少しまだ彼の作品で未読のものがあるので、なるべく早めに読破したいところだ。
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購入者:Shin(2012.10.2) あり得無いようで、ひょっとしたら全てが実現できそうな気もするフィクションです。 結局、謎の老紳士は満足したのでしょうか、気がかりが残ります。 作者の床下仙人とか読みましたが、少し違う感じの作品です。 貸出:清水(2012.11.12)返却(2012.11.20) 読んでいくと、どんどん引き込まれていく作品でした。みんなで1つの事に向かう時の様子はものすごくよくわかりました。結末は、少し?ですが色々思う事もあり、読み終えると面白かったです。
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会社を辞めてアパートの管理人としてのんびりとした暮らしを送っていた20代の若者が、ひょんなことから400億かけて東京都内に鉄道を作る依頼を受けた、という話。 荒唐無稽な設定なのだけど、筆者らしいと言えばらしい。いろいろ調べて書かれているようで、読んでいてあまり破綻したところは見られず、すいすい読めました。 ただ、もう少し長い読み物にしてくれれば良かったなと思います。じっくりと書けるような瀬亭なのに、中篇として終わってしまっているのが勿体ない。
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読まなくても良かった。私も含めていろんな人が悲しいね。目に留まらなければ、 良かった。本屋に行かなければ、良かった。
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