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三つの秘文字(下) の商品レビュー

3.6

11件のお客様レビュー

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2024/09/03

作者のシャロン・J・ボルトンはイングランド北西部のランカシャー生まれ。大学では演劇を専攻。マーケティングや宣伝の仕事をしたあと大学に戻りMBA(経営管理学修士号)を取得。その後ロンドンに転居し、金融関係団体で宣伝広報活動に従事。現在はイングランド南東部の村で夫と息子と暮らす。20...

作者のシャロン・J・ボルトンはイングランド北西部のランカシャー生まれ。大学では演劇を専攻。マーケティングや宣伝の仕事をしたあと大学に戻りMBA(経営管理学修士号)を取得。その後ロンドンに転居し、金融関係団体で宣伝広報活動に従事。現在はイングランド南東部の村で夫と息子と暮らす。2008年本書「三つの秘文字」(Sacrifice)でデビュー。現在までに5つの作品がある。MWAメアリヒギンズクラーク賞に何度かノミネートされるが受賞はしていない。 2008発表 2011.9.23初版 図書館

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2024/08/19

この女流作家さん、スタート時は華々しかった割には・・と言う流れがあった感じ。 「身代わりの女」とこの作品が同じ匂いがする。寡作の作家さんなのかな。 人物像系が酷似という印象を受けた。 トーらという女性はまっらく共感持てず、頭はいいかもしれない(女医さんだもの)がなんでも首を突っ...

この女流作家さん、スタート時は華々しかった割には・・と言う流れがあった感じ。 「身代わりの女」とこの作品が同じ匂いがする。寡作の作家さんなのかな。 人物像系が酷似という印象を受けた。 トーらという女性はまっらく共感持てず、頭はいいかもしれない(女医さんだもの)がなんでも首を突っ込む割には無茶が多く、オイオイという印象。 表題の「ルーン文字」義父の書斎に入り込んで些か反則破りのサスペンス展開だったが次なる展開はしりすぼみ。結局、からだにきざみこまれたいみはおどろおどろしさを持ち出す「場面展開の太鼓」っていう感じはちょっとねぇ。 死んだと思っていた「めちゃ優秀な女性巡査部長」の才能も生かし切れていなく、ちょっと情けないのでは? 真相が明らかになった割には【実はもっと膨大な悪の権化がいて・・】という大団円も腰砕けっていう・・読み物レベルでした。 渾身の「生きている堕胎嬰児」って・・笑うしかない寒々しさは頂けない。

Posted byブクログ

2023/05/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ここの所、警察小説と、裁判物ばかり読んでいたので、新鮮でした。 下巻冒頭でデーナが自殺にみせかけて殺害された時は 「え!?」って思いましたが、 シェトランドの伝説?のこと考えたら、あぁ、なるほど、そう言うことか、と合点がいきました。 おなじ理由で、犯行を自供したスティーブン・ゲイアが自殺したことになってたけど、あぁ、こりゃ生きてるな と。 なるほどなるほど。 その地域の伝統というか、特殊な文化がなせる犯罪。 まぁ、その組織(?)の人々からしたら、犯罪ではないらしいんですけれど、被害に遭った方からしたら、完全に犯罪です、殺人です、誘拐です。 いやー、恐ろしい事が受け継がれていたもんだ・・・ 結局、ギフォードはやっぱりリチャードの息子で、ダンカンは、恐ろしい伝統に沿って養子にされたんですね。 で、その恐ろしい伝統は、16歳になった時に親から子に伝えられる・・・ いやだわー そんなこと聞きたくないわー ダンカンは正常な反応をしたと思う。 「あの子を愛してしまったのよ」というのは、トーラを愛してしまったということで、良かった。 そのために、ダンカンは、恐ろしい伝統を引き継ぐのかどうするのかで悩んでたわけですか? そのために、子ども作るのに消極的でしたか。 最終的には、二人には子どもが授かるんですけれど。 逆にそのせいで、危うくトーラは捕まって、産んだあと、殺害する計画を立てられるわけだが。 閉鎖的環境の中で、密かに行われていた伝統・・・ 伝統といえば聞こえはいいけれど、ねぇ・・・ いやー まぁ、トーラとダンカンはこの後幸せになれそうではあるので、めでたしめでたし。 デーナとヘレンも幸せになってね。

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2014/12/18

産科医のトーラは、絡み合う事件の渦中に入っていきます。 シェトランドの伝説と風土に根ざす奇怪な事件。 英国の最北端にある島ですが、もともと北欧系の人々が住んでいて、孤絶した環境なため独特な文化を築いていた土地柄。 誰が味方で誰が敵なのか‥ やはり島外出身で孤立していた女性刑事の...

産科医のトーラは、絡み合う事件の渦中に入っていきます。 シェトランドの伝説と風土に根ざす奇怪な事件。 英国の最北端にある島ですが、もともと北欧系の人々が住んでいて、孤絶した環境なため独特な文化を築いていた土地柄。 誰が味方で誰が敵なのか‥ やはり島外出身で孤立していた女性刑事のデーナ・タラクと共に調査を進めるが、そのデーナまでもが‥! まさか、愛する夫のダンカンも何か関係している‥? ヒロインの不安がノンストップで続き、スリル満点。 やや女性向けの甘い要素もあります。 デーナのかっての同僚で警部のヘレンという女性も登場、女性の活躍で解決に向かいます。 トーラが単身、敵地へ潜入することになる成り行きはいささか性急で、見せ場を作るためとしか思えないけど、りっぱに見せ場にはなっています。 シェトランド島をこんな恐ろしい事件が起きる土地にしちゃっていいのか?ってぐらいですが‥ ぐいぐい読めました☆

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2014/06/09

図書館で。 反目していた二人の女性が段々強調し合っていくのが良いですね。結局旦那も会社の上司も男のつながりの方が大事なのか…とか恐ろしい話です。 なんだか少しファンタジーみたいな話でもありますが(嬰児売買とかってそんなお金になるのかなあ?)男社会VS女性の戦いのようになってきて最...

図書館で。 反目していた二人の女性が段々強調し合っていくのが良いですね。結局旦那も会社の上司も男のつながりの方が大事なのか…とか恐ろしい話です。 なんだか少しファンタジーみたいな話でもありますが(嬰児売買とかってそんなお金になるのかなあ?)男社会VS女性の戦いのようになってきて最後の方面白かったです。生きててよかった。

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2012/08/01

ヒロインが結構な困ったちゃん(一応の理由付けはされるが)であり、重度なロマンス脳でもあるので、その辺りはいささか辛い。だが最後まで男を頼らず相棒役と共に戦い抜くタフなヒロインの物語として楽しめた。 もしも日本を舞台に同様な話を書いたら架空の地名としなければ難しいと思う。海外ではこ...

ヒロインが結構な困ったちゃん(一応の理由付けはされるが)であり、重度なロマンス脳でもあるので、その辺りはいささか辛い。だが最後まで男を頼らず相棒役と共に戦い抜くタフなヒロインの物語として楽しめた。 もしも日本を舞台に同様な話を書いたら架空の地名としなければ難しいと思う。海外ではこの辺りの事情は違うんだろうか、などと考えていた。

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2012/03/20

途中のどんでん返しなど、結構面白い。 自分たちは他人と違うという迷信が、土地の神話と結びついていることが面白い。シェトランドは排他的で神秘的な雰囲気も満点で、舞台設定も生きている。

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2011/12/19

最初の事件は氷山の一角、背景には過去に遡る大きな犯罪が・・。先日読んだ「ドラゴンタトゥーの女」と構造がそっくり。ヒロインが活躍するところも。後半は加速度的に面白くなった。トーラ・ハミルトン活躍しすぎ!不死身か?

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2011/12/11

トーラの自宅の庭で見つかった女性の死体を皮切りに、何人もの女性の不審な死が浮かび上がる。 ついにはトーラと共に捜査をしていた女性刑事デーナも不審な死を遂げてしまう…。 孤島の産科を舞台にした事件のカラクリはそれと察しがつくのだけど、そこに民間伝承を絡ませてくるのがニクイ! 不気...

トーラの自宅の庭で見つかった女性の死体を皮切りに、何人もの女性の不審な死が浮かび上がる。 ついにはトーラと共に捜査をしていた女性刑事デーナも不審な死を遂げてしまう…。 孤島の産科を舞台にした事件のカラクリはそれと察しがつくのだけど、そこに民間伝承を絡ませてくるのがニクイ! 不気味さ倍増。緊迫感さらに倍! そんな不気味な相手に単身挑んでいくトーラの無鉄砲ぶりもいい。 産科の医師として、自らは子供に恵まれない苛立ち。妊産婦や嬰児に対する相反する感情を必死で抑えている様がきちんと下敷きになって、その行動を自然に見せているように思う。 そしてシェトランドの風景描写も豊かで美しい。 惜しむらくは邦題。 三つの秘文字がさほど謎解きの中心に据えられていないので、ちょっと肩透かしを食ったような気分。 いや、作品自体は大変面白いんだけどね。

Posted byブクログ

2011/11/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻の冒頭で死体を発見した主人公・トーラは、上巻の最後には自分を傷つけようとする者から逃れようと、夫・ダンカンの実家に身を寄せていた。しかし…。そこもまた安全ではないことが、下巻の冒頭で明らかになる。一体、どこまで逃げれば安全だと言えるのだろう。トーラの敵は世界中の何処にでもいるような気分になってくる(実際はイギリスの片隅での事件なのだが)。 心にも身体も傷だらけのトーラ。満身創痍と言ってもよい。謎を追いかけるのはやめようという自分と、追いかけ続けようとする自分と闘ってばかり。結局は後者が勝つのだけれど、何が彼女をそこまで駆り立てるのだろう。「医者」としての良心なのだろうか。それとも…? 下巻が始まってすぐ、非常にショッキングなことに、トーラのよき相棒が消えてしまう。上巻では唯一無二、何の疑いもなく頼れる人間だった。彼女も地元に馴染めず浮いていた存在だ。それが二人を引き合わせる原因の一つでもあっただろう。 この島には、余所者を寄せ付けない雰囲気がそこらじゅうに漂っているのだ。表面には見えなくても、やはり余所者をはじき飛ばしている。 上巻では少しずつしか進まなかったように思えるくらい、下巻のストーリー展開のスピードは素晴らしかった。次から次へとトーラを死へと追いやろうとする”者”たち。下巻の途中で謎解きそのものは終わる。けれど、トーラの危機は去らない。そこからまたこれまでにも勝るとも劣らない”冒険”が幕を開ける。ホッと息をつく暇もないくらいだ。 シェトランド諸島に受け継がれる伝説を巧みに物語に織り込んだミステリ。謎解きとしては今一つ追い切れなかった部分もある。ストーリーを追うので必死だった。再読時にはもっと深く読み込めるだろうと期待している。それだけの力を持っていると感じる。 本書の原題は「SACRIFICE」。「生贄」と訳せばいいのだろうか。読み終えた今、そのタイトルの持つ意味がよく分かる。

Posted byブクログ