“新"弥生時代 の商品レビュー
高知大学OPAC⇒ http://opac.iic.kochi-u.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?isbn_issn=9784642057295
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学校のレポート作成のため購入し読んだ。先生曰く、「この本は弥生時代の新しい教科書になる」。 教科書らしく、半分ぐらい飛ばして読んだが、いいレポートが書けたと思う。
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※このレビューにはネタバレを含みます
炭素14年代測定法の精緻化により、弥生時代は従来の考え方より500年早く始まることが分かってきた。その意味は、単に始まりが早いことにとどまらず、水田耕作が広がるスピードがかなり遅く、日本列島には異なるタイプの生業をベースとするいくつかの文化が広がっていたことが想定されるのだという。これまでの歴史観がくつがえされていくストーリーは、門外漢でもワクワクした。 よくよく考えると日本が同じ文化の下に置かれたのは、旧石器時代を除くと、明治以降に限られるという指摘も意外な点だった。その多様性が本格化した時代として弥生時代は位置づけられるべきだとする(p214)。ある文化と別の文化の間には「ボカシ」というべき、中間地帯を想定する考え方も興味深い。このあたり、中世・近世史の立場からも一考してみたい点である。 歴史人口学の立場からは、弥生時代の人口増加率を推計したp.200以降の章も気になる章だった。
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炭素14年代測定法で、弥生時代が500年遡る。まだ批判も多い説だけど(それに対しての反論もまた良い!)、時間が長くなったことでゆっくりとした稲作の広がりや文化の混在、人口の増え方などが生き生きと見えてきた気がします。久し振りに歴博行きたくなりました。
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