春を恨んだりはしない の商品レビュー
ブックディレクターの幅さんがお話しされてた本。 考えること。 ぽろり、ぽろりと見えてくる、もっと近くで起こっていること。 シンボルスカの詩集もそばに置いてある。
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震災直後の思想、原発とエネルギー問題、政治のあり方への考察等、震災を中心として書かれた一冊。感情を声高に押し付けることなく、冷静な視線で書かれています。ラストの提言には非常に共感ができます。
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松岡正剛の千夜千冊で気になった本。 本書の中で印象深かったのは、 「薄れさせてはいけないと繰り返し記憶に刷り込む。 あの時に感じたことが本物である。風化した後の今の印象でものを考えてはならない。」 あと1ヵ月半くらいで震災より2年経つ。今できることと、と考えていると今の印象で...
松岡正剛の千夜千冊で気になった本。 本書の中で印象深かったのは、 「薄れさせてはいけないと繰り返し記憶に刷り込む。 あの時に感じたことが本物である。風化した後の今の印象でものを考えてはならない。」 あと1ヵ月半くらいで震災より2年経つ。今できることと、と考えていると今の印象で考えてしまう。それこそ風化になってしまっているのかもしれない。 また私がエンジニアになろうと決めた時から、私の手で作り上げたものは使い手によって善にも悪にもなってしまうと思っていた。でも 「科学では真理の探究が優先するが、工学には最初から目的がある。」 と著者は考える。 工学は目的。エンジニアとして、まず善悪を判断してから作りあげていくということ。 私は今、善に向かえているだろうか。使い手しだいと責任を投げて探求して作るのは間違いだと気づかされた。 「魚は水を意識しない。 それと同じで普通の人は社会や環境というものをそんなに意識して暮らしていない。 何かあった時に改めて自分たちがどんなところで生きているかを考える。」 私はなんのために日本で生きているのだろうか。
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昔、原発というものがあった 自分が老人になったとき、自分より若い人たちにそんな話ができるような未来をつくりたい。
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震災をきっかけに、世界が変わる。 冷静で力強い意見。 記憶は薄れるものだから 風化させてはいけないと改めて思います。
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震災直後、しばらく新聞が読めなかったが、池澤夏樹さんが被災地を訪れた小さなコラムだけはなんとか読めた。それらを含めて、震災をめぐる様々なことを綴ったこのエッセイを読み、改めて津波に消えた人々や町を思い、原発事故のもたらした重大な課題を思い、これからのことを考えた。被災地に近いとこ...
震災直後、しばらく新聞が読めなかったが、池澤夏樹さんが被災地を訪れた小さなコラムだけはなんとか読めた。それらを含めて、震災をめぐる様々なことを綴ったこのエッセイを読み、改めて津波に消えた人々や町を思い、原発事故のもたらした重大な課題を思い、これからのことを考えた。被災地に近いところにいるのだから、そこに寄り添って考えることだって、復興の妨げになるわけじゃない。むしろ、被災の及ばなかった地域にいるえらい人々が、1年2ヶ月前のことなどすっかり忘れたような顔して、未来の見えない恐ろしい計画を進めていることが怖い。震災が人間に残した課題はあまりにも大きいけど、それに何とか立ち向かうには、やはり最善の策を考えることにあるんだろうな。
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山浦医師のエピソード 昔からよく知っている老いた患者がやってきた。診察しながら「生きていてよかったな」と言うと、「だけど、俺より立派な人がたくさん死んだ」、と言って泣く。気づいてみると患者と手を取り合って泣いている、医者なのに。 震災後、被災地に行った作者が出会った人々、そして...
山浦医師のエピソード 昔からよく知っている老いた患者がやってきた。診察しながら「生きていてよかったな」と言うと、「だけど、俺より立派な人がたくさん死んだ」、と言って泣く。気づいてみると患者と手を取り合って泣いている、医者なのに。 震災後、被災地に行った作者が出会った人々、そして考えたこと。タイトルはシンボルスカの詩から。 二度目の春が巡ってきた時、人々はどんな思いで桜を見るのだろう。
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「震災の全体像を描きたかった」と言う著書が、さまざまな観点から震災を思い、訪ね、聴き、語る。こうした本は非常に個人的なものであるから、評価として星をいくつ、とつけるのにはためらいがあった。 しかし、静かにつづられ、深い思いを読む者の心にまっすぐ届けるその語り口は非常に魅力的で、こ...
「震災の全体像を描きたかった」と言う著書が、さまざまな観点から震災を思い、訪ね、聴き、語る。こうした本は非常に個人的なものであるから、評価として星をいくつ、とつけるのにはためらいがあった。 しかし、静かにつづられ、深い思いを読む者の心にまっすぐ届けるその語り口は非常に魅力的で、ここに星をつけて「評価」したいと思う。 「それならば、進方向を変えた方がいい。『昔、原発というものがあった』と笑って言える時代の方へ舵を向ける。(…)アレグロでなくモデラート・カンタービレの日々。」 それはさほど遠くないはずだ、と著者は言う。
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引用したい箇所が多すぎて引用しきれない。これはもう、購入して線を引きまくるしかない。物理学を修めた著者が言うのだ。「原子力は人の手に負えない」と。「昔、原発というものがあってね」と話せる未来へ進みたい。
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この人の本は読んだことがない。 書かれてる内容も、人それぞれで感じ方・読み取り方は違うだろう。 でも、第9章は沁みた。
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