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いのちを育む の商品レビュー

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2024/07/13
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【齢の重ね方】 2011年の執筆当時100歳となった日野原さんが、人生を振り返りながら、日本の未来、医療やシニアライフについて綴っています。 その年は東日本大震災があり、いのちについて、生き方について問い直すヒントも詰まっていると思います。 - 齢をとること 「老いる」は本来ネガティブな意味ではない、といいます。 尊敬される存在としての老人。 だから、日野原さんの勧める「新老人のシンボル」は、「精神的に自立して、胸に夢を描き、上を向いて歩く」こと。 寿命の延びている100歳を古稀70歳としたら、という視点も面白いですね。 自分の年齢を0.7倍したら…20歳ちょっとです。 日本では、とくに30歳ぐらいを過ぎると年齢を否定的に捉えがちですが、 全然そうなる必要はなく。 *生老病死*(しょうろうびょうし、と読むのですね)、という言葉が紹介されていました。 - 眠っている遺伝子 私たち一人ひとりは、約2.2万の遺伝子を持っているらしい。 良い環境に身を置けば、悪い遺伝子を眠ったままにさせて、良い遺伝子を生かすことができる。 村上和雄先生`曰く、98%もの潜在能力があるらしい。つまり、眠っている遺伝子がたくさんあるということ。 生きていると新しいことをどんどんできるから、いくつになっても自分の得意なことや好きなことを発見する力を私たちは持っているのですね。 - 活動すること 私は割と一人でいることが好きですが、安静にしすぎるのもよくないと。 加齢現象としての動脈硬化や呼吸不全、筋力低下に対しては、「睡眠中以外の安静はむしろ害であると考えてください。」 高齢化したとき、特に気をつけなければ!!! 活動することで特に重要なのが、人と関わること。 __皆さんの生き方がその人と出会うことによってガラリと変わってしまうような新たな友だちと出会い、その人たちと深い交わりをすることによって、文化的・人間的な環境を変えてみるのはいかがでしょう。美しい自然との出会い、新しい友人や先輩や先生との出会いは、あなたに新しい環境を提供し、あなたの人生を変えてくれます。(本文より) 出会いを「活きた出会い」にする。 人とかかわることとは、「生きるアート」、という素晴らしい言葉がありました。 そして、 全身に感度の高いアンテナを張り巡らして、瞬時のひらめきを受け入れる態勢ができているひとこそ、セレンディピティの恩恵を受ける、と。 - 医療、リハビリ、健診などについて リアビリの父ハワード・ラスク博士の師であるモリス・ピアソルという方の、 「われわれは、人々のいのちに齢を加えてきたが、今の齢にいのちを与えるのもわれわれ医師の責任である」という言葉が紹介されていました。 現代の医療、長寿化社会の姿勢について、重要な視点だなーと思いました。 個々人のいろいろな特性に対して異常値としたり、病名をつけて病気化したりと、 よく生きるとは、なんなのか、考えさせられます。 - 医療者・介護者に求められるアンテナ 良きケアの提供者に必要なことは、心の交流。 患者さんが、この人は私をよく知って大切に思ってくれているという関係性を作っていくことが大事だと。生きるアートですね。 「数値だけではつかむことのできない人間関係の微妙な心の働きに着目できる鋭いレセプターこそ、医療に携わる人たちに必要とされるアートであり、それが人間の健やかさや癒しに有効に働くことになるのを忘れてはなりません。」 これは、医療関係者、ソーシャルワーカーだけではなく、人とのかかわりにおいて大事な姿勢であるように思いました。 いってみれば、だれしも助けが必要であったり、助けてもらったり、そんな中で生きている。自分も育てられ、誰かを育てたり介護をする機会もあるだろうし、普段でも人を慰めたり、支えたり、気を配ることで人と一緒に生きている。 人とのかかわりは尊いですね。

Posted byブクログ

2014/01/23

対象年齢がもっと上だった。定年後の方向け、かな? 学べることもあるかな、と思って読み進めたけど、ちょっと状況が働き盛りの人とギャップがあるので途中から流し読みになってしまった。

Posted byブクログ

2013/02/09
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終着駅は始発駅。人生の完成とはいのちを伝えて行くこと 生きがいを支える5つの大切な事有用感、達成感、価値観、充実感、連帯感 恕すこころが時間に命を吹き込み平和をつくる 90歳から絵を描く、チャレンジはいくつからでもできる 人間の癒しとテクノロジーをどう表現するかそれがアートだ 医師として体得すべき7つの徳:判断力、言動の明るさ、勇気と優しさ、愛の心、共感、平静の心と不動の態度、寡黙

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2011/11/18

日野原 大先生の本です(^^) 小学生に対して日野原先生がおこなっている「いのちの授業」の中でのこと。 子どもたちに「君たちは朝、起きてから何をしたのかしら?」とたずねると、子どもたちは「1時限目は国語」とか「お昼休みにバスケをやった」などと答えます。 「それらはだれのためにや...

日野原 大先生の本です(^^) 小学生に対して日野原先生がおこなっている「いのちの授業」の中でのこと。 子どもたちに「君たちは朝、起きてから何をしたのかしら?」とたずねると、子どもたちは「1時限目は国語」とか「お昼休みにバスケをやった」などと答えます。 「それらはだれのためにやったの?」と尋ねると「僕のため」「私のため」と答えが返ってきます。 そこで日野原先生は「そう、みんな自分のためだね。君たちは自分の時間を全部自分のために使ったんだね。自分が使える自分の時間、それが君たちのいのちだ。そのいのちは、今は君たちが全部自分だけのために使ってよいけれども、大きくなったらだれかのために、困っている人のために君たちのもっている時間を使うのだよ。君たちは、君たちのいのちの使い方を考えてほしい」と答えます。 読んでいて、さすがだなぁ、と思いました。 この本の最終章には「健康ノート」という、日野原先生が実践している健康法について書かれています。 その中に『うつぶせ寝』というのがあります。 実は、これに興味があって借りてみたのです。 でも、全編通して 楽しめる本でした。 日野原先生の言葉が体にしみこんでくるような気がしました。

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