探偵術マニュアル の商品レビュー
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かなりファンタジック。 解説で触れられているカフカもそうだけど、自分は不思議の国のアリスの世界観が頭に浮かんだ。話のつながりが支離滅裂なようで整合性があるようで、ミステリとしてはかなり独創的。 中盤はミステリ色はほとんど消え、ストーリーテリングのみになるものの、解決の部分にちょっぴり色が残る。読みたいとは思わないが、次の作品はどんなスタイルで行くのかが気にはなる。個人的には、ミステリとしてはこのスタイルは単発でないと厳しいと思うのだが。
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雨が降り続ける奇妙な町を舞台にした幻想小説+ミステリ。 〈探偵社〉で記録員として働くアンウィンは、突然探偵へ昇格を命じられた。自分には探偵なんてできない、と上司に抗議に行くが殺人事件に巻き込まれ、仕方なく捜査を開始。しかし失踪した探偵や怪しげなサーカスの犯罪者たちを追ううちに、物...
雨が降り続ける奇妙な町を舞台にした幻想小説+ミステリ。 〈探偵社〉で記録員として働くアンウィンは、突然探偵へ昇格を命じられた。自分には探偵なんてできない、と上司に抗議に行くが殺人事件に巻き込まれ、仕方なく捜査を開始。しかし失踪した探偵や怪しげなサーカスの犯罪者たちを追ううちに、物語は悪夢の迷宮を彷徨うようにその形を変えていく… 最初に戸惑った不条理な出来事も中盤から少しずつ謎が解けてくるが、現れたのはやはりファンタスティックな世界。たしかにブラッドベリとかカフカっぽいかも。読むのにけっこう時間がかかった。 「ベイカー大佐の三度の死事件」、「十一月十二日を盗んだ男の事件」などアンウィンが記録をまとめた過去の事件もなかなか魅力的。
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前半までは面白かった。 ファンタジーと不条理とミステリーで。 半ばから、なんか好みで無くなった。 うーん話の目指す着地点が、作者とちがったみたい。
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幻想的な雰囲気が濃い小説でした。 前半は物語がどこへ向かっているのか全く分からず、不可思議で不条理な世界に戸惑いましたが、それを受け入れてしまえば楽しく読めました。 話が進むにつれてわけのわからなかった世界に説明がつけられていきますが、スッキリしていくと同時に、前半の不条理な世...
幻想的な雰囲気が濃い小説でした。 前半は物語がどこへ向かっているのか全く分からず、不可思議で不条理な世界に戸惑いましたが、それを受け入れてしまえば楽しく読めました。 話が進むにつれてわけのわからなかった世界に説明がつけられていきますが、スッキリしていくと同時に、前半の不条理な世界が霞んでいく寂しさも感じてしまいます。 気弱ながらも大胆な行動をみせる主人公が魅力的です。 切なさと希望を感じさせる結末も素敵でした。 クールな探偵シヴァートが「十一月十二日を盗んだ男の事件」の真相になぜ気付いたか、その理由がなんだかかわいらしかったです。
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なんとも一言では説明し辛い作品。ミステリ+ファンタジーと言ってしまえばそれまでだが、「折れた竜骨」のようにファンタジー世界で本格ミステリしているわけではなく、あくまで「幻想小説」の中でミステリっぽい事をしてみました、という感じで。 本書の帯には「ポール・オースター+ブラッドベリ+...
なんとも一言では説明し辛い作品。ミステリ+ファンタジーと言ってしまえばそれまでだが、「折れた竜骨」のようにファンタジー世界で本格ミステリしているわけではなく、あくまで「幻想小説」の中でミステリっぽい事をしてみました、という感じで。 本書の帯には「ポール・オースター+ブラッドベリ+カフカ」とありますが、確かにカフカ。特に、ストーリー前半は自分と周囲の隔絶と言いますか、自分の知らないルールの中で動いている物事の中に放り込まれた不安定な感覚。めまぐるしく転換する舞台。夢と現の区別が曖昧になりながら謎を追い求めていく「僕」。 幻想小説系が好きな人にはオススメ。かっちりきっかりした話を読みたい人にはオススメできないかなぁ。。。 そうそう。目次の構成やマニュアルのページ数指定など、芸が細かいですね。
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雨が降り続ける名もなき街の<探偵社>に記録係として務めるアンウィンは、ある日突然に探偵への昇格を命じられるのだが……。 ハードボイルド仕立ての幻想小説。不条理で理不尽、まるで迷宮に迷い込んだかのような"もどかしい"世界の描写に魅せられる。 作中の<探偵術マニュ...
雨が降り続ける名もなき街の<探偵社>に記録係として務めるアンウィンは、ある日突然に探偵への昇格を命じられるのだが……。 ハードボイルド仕立ての幻想小説。不条理で理不尽、まるで迷宮に迷い込んだかのような"もどかしい"世界の描写に魅せられる。 作中の<探偵術マニュアル>と実際の章立て、ページ数を一致させるお遊びも愉しい。
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導入部から前半にかけては最高に好みで、文章表現ひとつとっても絶賛したい程だったのに、中盤になり仕掛けが見え始めたあたりからどうにも好みから外れて来はじめ最終的には読み続けるのが苦痛になるまでになってしまったのは自分としてもなんとも納得ができない。あの映画といい、例の仕掛けと個人的...
導入部から前半にかけては最高に好みで、文章表現ひとつとっても絶賛したい程だったのに、中盤になり仕掛けが見え始めたあたりからどうにも好みから外れて来はじめ最終的には読み続けるのが苦痛になるまでになってしまったのは自分としてもなんとも納得ができない。あの映画といい、例の仕掛けと個人的にはいまひとつ相性が悪いのかもしれないなあ。
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象徴にあふれたミステリー。自分以外の全員がルールを理解しているゲームをプレーさせられているかのような主人公と共に謎を追う楽しみ。終局の結構まで上手く出来ていた。今後が楽しみな作家である。
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