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いまファンタジーにできること の商品レビュー

4.1

19件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2012/03/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ル=グウィンさん大好きである。 とゆーわけで手にしたわけだが・・・・・。 多分半分も分かってない気がする。 なーんとなく、は分かるんだけど・・・・。 でてくる過去の作品について、とか それらに対する批評家の意見、とか。 イマイチ知識としても殆ど知らないし、実感としても分からないことが多く・・・。 でもル=グウィンさんが、とても真摯にファンタジーというものに 向き合っているのはすごく感じられた。 ただ私としては結局自分が好きか嫌いか、 おもしろいか、おもしろくないか、ただそれだけなんだけど。

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2012/01/20

ル=グウィンの文学に関するエッセイや講演をまとめたもの。  大きく分けて、ファンタジー論・動物文学論・YA論。どれも、そうそう、そう言ってほしかったんだ、と納得でした。  ハリー・ポッターのあの大ブームは何なのか。イギリスには、もっと素敵なファンタジーがいっぱいあるのに、なんでハ...

ル=グウィンの文学に関するエッセイや講演をまとめたもの。  大きく分けて、ファンタジー論・動物文学論・YA論。どれも、そうそう、そう言ってほしかったんだ、と納得でした。  ハリー・ポッターのあの大ブームは何なのか。イギリスには、もっと素敵なファンタジーがいっぱいあるのに、なんでハリー・ポッターがあんなに騒がれるのか。疑問符の山だったのが、ル=グウィンの切り口にすっきりした。  動物文学の分析も、納得。そして、その読書量にも感動。  やっぱりすごいなあ。  そして「イシ」を書いたシオドーラ・クローバーの娘だという事を、初めて知った!!

Posted byブクログ

2011/12/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

たいていの人はファンタジーを書かない。ファンタジーを読む。 ル=グウィンは書く側として「できること」を語り,それを読む側は,ほぉそんなこともファンタジーはできるのかと感心しながら読み進めるのだけれど,読み終えると,自分はどうしてファンタジーを読むのかが見えてくる。 ル=グウィンは一貫してファンタジーはファンタジーのためにあると主張する。フロイトやユングその他の理論の具現であったり,社会的なり政治的なり何なりのメッセージを隠す容れ物であったりするものでは断固ないと何度も言い切る。 ファンタジーの世界はその世界として閉じた系でないと読み手を混乱させるとも。閉じたというと語弊があるかな,一貫性というほうがいいかな。なぜなら,ファンタジーを読む人は,竜や一角獣やしゃべる動物が登場しさえすれば満足するのではなく,何が登場しようがファンタジーが物語らしくあることをこそ望んでいるから。 この2つにはすごく共感しながら読んだ。絵本や物語を心理学的見地から評論することに対しては,自分の理論の万民に口当たりの良い宣伝材料としてファンタジーを利用しているのだろうと思っていたし,力強いファンタジーと白けてしまうそれがあると感じていた。 ただ,この本の最大の迫力は,自分が産みだしているものを客観視できるル=グウィンの地に足付いた自己分析力だと思う。

Posted byブクログ

2011/11/19

ファンタジーにかんする物が集められている。私は「内なる荒野」と「子どもの本の動物たち」が面白かったです。特に、シルヴィア・タウンゼンド・ヴォーナーの詩については瞠目しました。

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2011/10/19

「メッセージについてのメッセージ」は、 実に素晴らしい文章。 物語とメッセージの関係をこんなに簡潔に、 わかりやすく書いている物はないのでは。

Posted byブクログ

2011/10/08

(年齢にかかわらず)成熟していない人たちは、道徳的な確かさを望み、要求します。これは悪い、これは善い、と言ってほしいのです。子どもやティーンエイジャーは、確固とした道徳的足場を見つけようともがきます。彼らは勝つ側にいると感じたいのです。少なくともそのチームの一員だと思いたいのです...

(年齢にかかわらず)成熟していない人たちは、道徳的な確かさを望み、要求します。これは悪い、これは善い、と言ってほしいのです。子どもやティーンエイジャーは、確固とした道徳的足場を見つけようともがきます。彼らは勝つ側にいると感じたいのです。少なくともそのチームの一員だと思いたいのです。しかし(疑われることのない)善と(検証されることのない)悪との間の戦いと称するものは、物事を明快にする代わりに、ぼやけさせます。それは暴力についての単なる言い訳にしかなりません。それは現実の世界の侵略戦争と同じくらい、浅はかで無益で卑劣なものです。 ファンタジーと未熟さをごっちゃにするのは、かなり大きな間違いだ。合理的だが頭でっかちではなく、論理的だがあからさまではなく、寓意的というよりは象徴的 - ファンタジーは原始的(プリミティブ)ではなく、根源的(プライマリー)なのだ。 物語が「メッセージをもっている」という考えは、その物語を二、三の抽象的な言葉に縮小することが可能ということ、コンパクトに要約できるということを前提にしている。物語の意味というのは、言語そのもの、読むにつれて動いていく動きそのもの、言葉にできないような発見の驚きにあるのであって、ちっぽけな助言にあるのではない。 ファンタジーは子どものための物語の形として、子どもの本質に根ざした、もっとも自然なものだ。なぜ、そう言えるのだろうか?子どもたちはたいてい現実と非現実の区別がつかないからか?子どもたちには現実からの「逃避」が必要だからか?そのどちらでもない。現実からの意味を汲みとるために、子どもたちは想像力をフルタイムで働かせているから、そして、想像力による物語こそが、その仕事をするための最強の道具だからだ。

Posted byブクログ

2011/10/08

ル=グィンがブックフェアなどで行った講演や、ファンタジーについての論評を集めた本。 動物擬人化ものに対しての論評は結構辛口。というか、どんな前人についても割と辛口。 個人的にはゲド戦記シリーズ全6冊の成り立ちについての文が興味深かった。 あと、『バンビ』の原作がそんなに素晴らしい...

ル=グィンがブックフェアなどで行った講演や、ファンタジーについての論評を集めた本。 動物擬人化ものに対しての論評は結構辛口。というか、どんな前人についても割と辛口。 個人的にはゲド戦記シリーズ全6冊の成り立ちについての文が興味深かった。 あと、『バンビ』の原作がそんなに素晴らしいものだとは知らなかった。ディズニーのもよく知らないけど。そのうち原作を読んでみたい。

Posted byブクログ

2011/10/01

ファンタジー文学の書き手自らが語った、ファンタジーに関する考察。気づかされることが多かった。気になるのはページ数のわりに値段が高いことで、200ページ未満の本ならソフトカバーで1400円くらいにしていただけるとなおうれしい。

Posted byブクログ

2011/09/13

子どもの頃にあまりファンタジーを読まずに大人になり、そのまま食わず嫌い&苦手意識があった私のファンタジーへの姿勢を正してもらえたような気がする。

Posted byブクログ