壁にぶつかったら僕は漱石を読む の商品レビュー
川端の文豪ナビ読んだ時に「女性紀行」呼ばわりされていたのを読んだのですが、夏目も大概だと思った。いや、夫婦カタログ?のほうが近いかな?
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これを読んで、文学が文学たる所以とか、 文学を読む意味っていうものを理解した気がする。 文学には、生きるために必要なエッセンスが含まれている。 それは、教訓とか、道徳とか、処世術とか、そんなきれいごとではなく、 (いや、そういうことも大いにあるのだが) 誰もが抱える人間の持つ普遍的な、どうしようもなさや、 やりきれない気持ち、悩む姿というものを時を越えて顕しているから、 それは文学で在り得るのだと思う。 そして読者は、それに共感したり、考え直したり、指針をもらったり、 単純に学んだり、反面教師にしたりするのだと思う。 それが文学の存在する意味。 太宰にしろ、漱石にしろ。 文学があるおかげで、わたしたちは学び人間として成長する。 実学とは異なる、存在するにしかるべき理由が、文学にはある。 読まない手はないだろう。国語の便覧に載る作品は、全て読みたい。
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