未来はすべて決まっているのか の商品レビュー
ニュートン力学と量子論の基本とその境界線がわかりやすく解説されており、一気に読んでしまった。 個人的には、いつかは全てが解明されて理論的には未来が予測ができるようになるのではないか…と思うなぁ。 高校時代、プルーバックスを夢中で読んだが、そういうことを考える楽しさを、実に久々に味...
ニュートン力学と量子論の基本とその境界線がわかりやすく解説されており、一気に読んでしまった。 個人的には、いつかは全てが解明されて理論的には未来が予測ができるようになるのではないか…と思うなぁ。 高校時代、プルーバックスを夢中で読んだが、そういうことを考える楽しさを、実に久々に味わえた。
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マクロとミクロ、双方の視点から、未来の予測に関する考察がなされている。 かいつまんでいえば、実生活上に関わるマクロの世界では今までに発見されてきた物理の法則により物体の移動などの現象を予測することが出来るが、量子論で語られるようなミクロの世界で起こる現象は確率的に生起するため、...
マクロとミクロ、双方の視点から、未来の予測に関する考察がなされている。 かいつまんでいえば、実生活上に関わるマクロの世界では今までに発見されてきた物理の法則により物体の移動などの現象を予測することが出来るが、量子論で語られるようなミクロの世界で起こる現象は確率的に生起するため、完全な予測はできないという話。 予測ができないこと自体よりも、何故マクロな世界はミクロな世界を包含しているのにも関わらず、双方で結果が食い違ってくるのかが問題となる。 特にミクロで決定的なことが、マクロで複雑性を増して決定が難しくなるなら話はわかるが、ミクロでわからないことがそれを包含しているマクロではわかるという点が不思議である。 というような話。
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量子力学でも先はわからないんだから、人間の未来なんてパラレルワールドが何万もあって当然。今夜だけで、すでにいくつの選択をしてきたことか。今の産物が明日のわたし。
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ニュートン力学による未来は決まっているとする決定論。 量子論による未来は決まっていないとする非決定論。 未来は必然か偶然か。 なかなかに面白そうだったので読んでみました。 読んでみてまず思ったのは、量子論やべーなってことでした。 粒子の性質と同時に波の性質ももっているという説明...
ニュートン力学による未来は決まっているとする決定論。 量子論による未来は決まっていないとする非決定論。 未来は必然か偶然か。 なかなかに面白そうだったので読んでみました。 読んでみてまず思ったのは、量子論やべーなってことでした。 粒子の性質と同時に波の性質ももっているという説明を受けても、 不確定性関係の解説を読んでも、 理解はできるけど納得がいかないというか、 納得がいっても想像に難いというか、 想像ができても正しいのか不安というか、 そんな感じです。 次に科学雑誌を読むとしたら、量子論を特集したものを読みたいですね。 しかし非決定論的としている量子論ですが、完全に非決定的というわけではないそうで、 確率的にミクロな粒子の行方を求めることはできるそうです。 そういう観点で言うと、未来は決まっているとも言えるかもしれません。 人に例えて言うならば、人が死ぬという未来は確定しているけれど、 何時、何処で、何故死ぬのかということは、はっきりとはわからないということです。 自分の今の環境、精神状態、健康状態を考慮すれば、 事故で死ぬ可能性が高いのか、病気で死ぬ可能性が高いのか、自殺で死ぬ可能性が高いのか、あるいは誰かに殺されるのか。 それらを確率的に求めることはできても、実際に死ぬまではどうやって死ぬのかは定かではない、といったところでしょうか。 大凡この本では、マクロなものは未来が決まっており、ミクロなものは未来が決まっていないとしています。 しかし、マクロなものは突き詰めてしまえばミクロなものの集合体です。 どうしてマクロなものにミクロなものの性質が顕著にでないのか。 マクロとミクロの境界はどこにあるのか。 人などの意志が絡む複雑なマクロな生命はミクロ的な不確定性を孕んでいるのか。 人の意志と行動の因果は。 脳をマクロ的に捉えるのか、ミクロ的に捉えるのか。 それらの問題提起はされていますが、この本の中でも明確な答えは書かれていません。 それが、まだ解明されていないだけなのか、はたまた解明できないものなのかどうか、それすらもまだ分かってはいない。 まったくもって、好奇心をくすぐられますよね。 世界が全て決定論的だったとしたら、なかなかにぞっとしない話です。 自分の意志も行動も、生も死も全て決まっていたことで、何から何まで茶番だったなら、死んでるように生きているようなもので、それはつまり生きてるように死んでいるということです。 しかし世界が決定論的であろうが非決定論的であろうが、始まったものは終わるものであり、その終わりはどれだけ不確定であろうと決定的で。 その中でも人の一生なんて、いや生命の一生なんて、瑣末なもので。 長いものには巻かれろといいますが、所詮私たちは永いものに蒔かれた命に過ぎないのでしょうね。
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