赤とんぼはなぜ竿の先にとまるのか? の商品レビュー
童謡・唱歌の詞の謎を科学的な観点から解明する内容。歌の詞は残された歴史だから、昔の言葉遣いや語源、生活環境、万葉集の分析にまで及び、予想した以上に盛りだくさんだった。カラスの子の数は、実際は3〜5羽だが、ア行で揃えるために「ななつ」になったという説明には、恐れ入った。霊長類以外の...
童謡・唱歌の詞の謎を科学的な観点から解明する内容。歌の詞は残された歴史だから、昔の言葉遣いや語源、生活環境、万葉集の分析にまで及び、予想した以上に盛りだくさんだった。カラスの子の数は、実際は3〜5羽だが、ア行で揃えるために「ななつ」になったという説明には、恐れ入った。霊長類以外の哺乳類は赤が見えないと書いてあるが、色覚が失われたのは緑で、青と赤の2色は持っているはずだが。 ハシブトガラスは深い森に棲み、動物質のものを好むため、鳥の卵や雛を襲ったり、カエルや昆虫を食べているほか、都市に出て生ゴミもあさる。ハシボソガラスは拓けた人里の近くに住み、植物質のものを食べることが多い。 秋になると、落葉樹は離層をつくって葉からの水分の蒸発を防ぐ。葉の光合成は続けられるため、たまった糖分はアントシアンという赤い色素に変わり、紅葉する。
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第二回橿原市立図書館ビブリオバトル テーマ「秋」で紹介した本です。 http://www.city.kashihara.nara.jp/tosyokan/event/biburiobatoru.html
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書架整理をしていてキニナった本。日本のほとんどの公共図書館は日本十進分類法に従って本を並べています。この本は、「4類」の自然科学の始まりのところにいました。概論、その分野の入口になるような、興味をふくらませてくれるような本が並んでいるところ。だれでも歌える童謡に登場するチョウ、カ...
書架整理をしていてキニナった本。日本のほとんどの公共図書館は日本十進分類法に従って本を並べています。この本は、「4類」の自然科学の始まりのところにいました。概論、その分野の入口になるような、興味をふくらませてくれるような本が並んでいるところ。だれでも歌える童謡に登場するチョウ、カラスやトンボなどの「生態」から生まれた歌詞に納得させられます。さらに関心をもてば、昆虫、鳥類、童謡の棚へ。知識の広がり・深まり。各分野の棚の始まりに足を運べば、意外な本と出会えて、いつもと違う図書館の楽しみ方ができるかもしれませんよ。(R)
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なじ■ 赤とんぼはなぜ竿の先に止まるのか? 蝶々はなぜ菜の葉に止まるのか? 夕焼け小焼けの「小焼け」ってなんだ? というように、童謡・唱歌の気になる歌詞を 一つひとつ科学的に解説していく本。 言われてみればこの歌詞ってどういう意味? こんな理由があったのか!と めちゃくちゃ勉...
なじ■ 赤とんぼはなぜ竿の先に止まるのか? 蝶々はなぜ菜の葉に止まるのか? 夕焼け小焼けの「小焼け」ってなんだ? というように、童謡・唱歌の気になる歌詞を 一つひとつ科学的に解説していく本。 言われてみればこの歌詞ってどういう意味? こんな理由があったのか!と めちゃくちゃ勉強になる内容でした! 説明も丁寧でとても解り易かったです。 しかしかたつむりに寄生する レウコクロリディウムに関しては ウオエエエエエッと身の毛がよだってしまったので 知りたくなかったですね!
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誰でも知っている童謡・唱歌の中から14の歌を取り上げ、1章に1つずつ、その歌詞を科学の目で見て解説したものである。 「蝶々はなぜ菜ノ葉に止まるのか」では、チョウの生態を詳しく述べながら、チョウと菜の花(アブラナ科の植物)の関係を解説している。 「小焼けってなんだ?」では、夕焼けは...
誰でも知っている童謡・唱歌の中から14の歌を取り上げ、1章に1つずつ、その歌詞を科学の目で見て解説したものである。 「蝶々はなぜ菜ノ葉に止まるのか」では、チョウの生態を詳しく述べながら、チョウと菜の花(アブラナ科の植物)の関係を解説している。 「小焼けってなんだ?」では、夕焼けはなぜ赤いのか、空はなぜ青いのかなどを気象現象との関係で述べ、「赤とんぼはなぜ竿の先にとまるのか?」では、日本を秋津島と呼んだ故事に触れ、秋津がトンボの古語であることや、戦国時代に勝ち虫と呼ばれたことから、日本人とトンボの歴史的な深い関わりを述べた後、トンボが竿の先にとまるのは日光を効率良く浴びて体温を上げるためであるなどのトンボの生態について解説している。 特に「おぼろ月夜は満月か?」で唱歌「おぼろ月夜」の歌詞を一言一句考察した章は、目から鱗が落ちるようである。何げなく歌っていた歌詞も、注意深く見ると、春先の夕暮れからすっかり日が暮れた頃までの様子が時間を追って目の前に浮かぶように描写されている素晴らしい歌詞であることがわかる。太陽と月の位置関係や季節による月の見え方の違いなどを解説し、この歌詞のおぼろ月夜は三日月であると述べている。童謡・唱歌を科学の目で見るという切り口が新鮮でとても興味深い。
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子どもの頃歌った童謡・唱歌の歌詞から話を広げ、これでもかというほど蘊蓄を詰め込んであります。 「カラスなぜ鳴くの」のカラスの種類は? 「夕焼け小焼け」の小焼けって何? 「つのだせやりだせ目玉だせ」の「ヤリ」って? 「そんなもんだろ」と疑問も覚えず歌ってた歌詞に納得の理由が!...
子どもの頃歌った童謡・唱歌の歌詞から話を広げ、これでもかというほど蘊蓄を詰め込んであります。 「カラスなぜ鳴くの」のカラスの種類は? 「夕焼け小焼け」の小焼けって何? 「つのだせやりだせ目玉だせ」の「ヤリ」って? 「そんなもんだろ」と疑問も覚えず歌ってた歌詞に納得の理由が!! 著者が農学博士なこともあり生き物の習性と語源に注目しながら面白く歌詞を分析してます。 楽しく読めました。
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「童謡・唱歌を科学する」という副題のついた一冊。この狙いが見事なまでにはまっており、鮮やかだ。例えば、表題にもなっている「赤とんぼ」。その歌詞の四番に、こんな一節がある。 「夕焼け小焼けの赤とんぼ とまっているよ 竿の先」 そもそも赤とんぼは、なぜ竿の先に止まるのか?それは本...
「童謡・唱歌を科学する」という副題のついた一冊。この狙いが見事なまでにはまっており、鮮やかだ。例えば、表題にもなっている「赤とんぼ」。その歌詞の四番に、こんな一節がある。 「夕焼け小焼けの赤とんぼ とまっているよ 竿の先」 そもそも赤とんぼは、なぜ竿の先に止まるのか?それは本書によると、赤とんぼが変温動物であるということと関係があるそうだ。秋になって気温が低くなると、赤とんぼは太陽の光を浴びて体温をあげなくてはならない。その際に、できるだけ広い面積に日光を当てて効率よく体温を上げたいという欲求が発生する。そのため、横腹と日光の角度を調整しやすい竿の先のようなものに止まる必要があるというのだ。 小さなお子さんを持つ方にとっては、必読の書であるだろう。大人が当たり前のこととして受け止めがちな童謡の歌詞、その何気ないところに一撃を加えてくるとしたら、それは子供である可能性が高い。純粋な子供は、生まれながらにして科学の心を持っているのである。子供の「なんで?なんで?」攻撃に、「それはね、これこれこうだからよ、キリッ」と答えることができれば、一目置かれることは間違いない。もちろん、大人が自分自身のために読むことも有用だ。自分の目がいかに濁ってしまったかを、再確認することができる。 例えば、童謡「ホタル」の話。「ほう ほう ほたる こい」という歌詞の「ほう ほう」はホタルの点滅のリズムを指しているという。また、実際に蛍は甘い水を好む傾向にあり、甘い水を飲むと寿命が長くなるという事実も報告されているそうだ。そして、ここからの話の展開が奥深い。「ゲンジボタル・ヘイケボタルという名前の由来」「ホタルの恋愛術」「ハザードランプにホタルは集まるのか」「どうしてホタルは光るのか」とエンジン全開で突っ走る。そこで終わるかと思いきや、さらに唱歌「蛍の光」へと話は移り、「蛍の光で本は読めるか?」「失われる蛍の光」「蛍の光のゆらぎ効果」と畳みかけてくる。ちなみに、蛍の光は強いもので二~三ルクス。ゲンジボタルを二千匹集めたら、新聞が読めるくらいになるそうだ。 このように本書では、童謡が科学的に正しいのか検証しながらも、夢を壊していないというところが好感の持てるところだ。これは著者の筆力によるところもあるのだが、童謡そのものがいかに正しく情景を切り取っていたのかということでもある。 そんな童謡の数々、最近では歌詞の難解さを理由に教科書から消えつつあるという。そして、著者の危機感もそこにある。言われてみれば、自分の世代でも「カラスなぜ鳴くの?」と言われれば、「カラスの勝手でしょ」という替え歌の方がデフォルトとなっており、危うい印象だ。願わくば日本の原風景として、歌い継がれていって欲しいものである。 本書で紹介されている唱歌は、全部で14曲。その詳細は、以下の目次にてご確認いただきたい。さらに目次を見て、気になって気になって仕方がなくなってしまった方は、ぜひご一読を。 ◆本書の目次 蝶々はなぜ菜の葉に止まるのか? 唱歌「ちょうちょう」のひみつ おぼろ月夜は満月か? 唱歌「朧(おぼろ)月夜」のひみつ 小焼けってなんだ? 童謡「夕焼け小焼け」のひみつ 「七つ」ってどんな意味? 童謡「七つの子」のひみつ 赤とんぼはなぜ竿の先にとまるのか? 童謡「赤とんぼ」のひみつ ホタルは甘い水が好きなのか? 童謡「ほたるこい」のひみつ 秋が真っ赤になる理由 唱歌「まっ赤な秋」のひみつ ホトトギスは垣根にやってくるのか? 唱歌「夏は来ぬ」のひみつ キリギリスはなんと鳴く? 唱歌「虫のこえ」のひみつ 角出せの「角」って何? 唱歌「かたつむり」のひみつ 黄金虫はどんな虫? 童謡「黄金虫」のひみつ 池に落ちたどんぐりはどうなるのか? 童謡「どんぐりころころ」のひみつ 春の小川はどこへ行く 唱歌「春の小川」のひみつ うさぎはやっぱり美味しい? 唱歌「ふるさと」のひみつ
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