海のたまご の商品レビュー
グリーンノウは館の魔法,本作は海の魔法。海の卵は磯溜りで妖精トリトンになった。トビーとジョーはトリトンやアザラシと一緒に海を冒険。ほら貝の音や嵐の海が印象的。海と一体化する感じが不思議。
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ルーシー・M・ボストンさんの童話ですね。 訳は、猪熊葉子さん(1928~2024、千葉県生まれ) 日本近代文学研究者、イギリス近代文学研究者、児童文学学者、翻訳家。 イギリス南西端に位置するコーンウォールに、トビーとジョーの少年とおとうさん、おかあさんの親子が避暑にやってきま...
ルーシー・M・ボストンさんの童話ですね。 訳は、猪熊葉子さん(1928~2024、千葉県生まれ) 日本近代文学研究者、イギリス近代文学研究者、児童文学学者、翻訳家。 イギリス南西端に位置するコーンウォールに、トビーとジョーの少年とおとうさん、おかあさんの親子が避暑にやってきました。 ある日、トビーとジョーは、漁師が持って帰ったたまご型の石を見せてもらいました。 「海のたまご。」ジョーはいいました。 ふたりは、「海のたまご」がほしくて、おかあさんにおこづかいをもらって、漁師から「海のたまご」を買いました。 そして、ふたりがじぶんたちのものだと思っている磯だまりに、持っていきました。 磯だまりは、海岸線のずっと遠くのほうにあって、崖の下を苦労してやっとつたわっていくうちにな、見つけたものでした。それは、となりの入江にあって、そこにいくには。ひき潮のときに、岬にあいている自然のトンネルをくぐりぬけていくしか方法がありませんでした。潮のひいている二、三時間のあいだは、トンネルも、そのむこうの入江もまったく安全でした。 ふたりは、その磯だまりを「プール」とよんでいました。 「海のたまご」は、トリトンのたまごにちがいないと、ふたりは思いました。 コーンウォールの荒々しくも美しく海を舞台に、ふたりの少年と、ギリシャ神話の伝説のトリトンを結ばせて、「散文詩」とも言える物語を謳えあげています。 訳者あとがきに、「批評家によっては、これこそボストンの最高傑作と賞賛している作品です。」と、紹介しています。 「この物語の主題は、トリトンと、少年たちの友情といえましょうが、読みすすんでいくうちに、美しさと神秘、驚きに満ちた海そのものを描きだすことがボストンの意図したところではなかったか、とおもわれてきます。物語の真の主人公は「海」なのではないでしょうか。」とも綴られています。 ボストンは、「子どもには、自分の感覚を信じて使い、直接ものごとを体験するようなはげましをあたえたいのです。耳や目や鼻を、指や足のかかと、皮膚や呼吸を使い、筋肉の動き、リズム、胸の鼓動の作り出す喜びを味わい、本能的な愛や憐れみ、未知のものに対する畏敬の念を知ってもらいたいのです。直接な感覚の刺激から想像力というものは生まれるのですから…………」と、講演で述べられたそうです。 「海」の素晴らしさ、怖さ、憧れを美しい友情を乗せて語られる物語は、少年時代をふつふつと甦らせてもくれます。 子どもたちにも、ぜひ読んで欲しい一冊ですね♪
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正直、ちょっと先が読めてしまうが、海の神秘、海の不思議、海が隠しているものへの子どもの頃の好奇心などが思い出される。 物語そのものというより、海や嵐などの自然の描写がとても良い。
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海の描写がとてもよかった。 児童文学には、もう私にはわからなくなってしまった摂理があって、魔法よりもなお神秘的なそれが私にはとても魅力的だ。 その時、がわかるのもそのひとつの効果だと思う。 お父さんとお母さんがとても素敵なひとたちだった。
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訳者の猪熊葉子さんも書いていらしたが、物語というより散文詩とでもいいたくなるような言葉の響き、五感にうったえる感覚的で繊細な美しい作品。 イギリス南西部のコーンウォールの海が舞台。夏に家族で訪れていた少年二人と海の妖精トリトンの交流と冒険が描かれていく。 作者のルーシー・M・ボ...
訳者の猪熊葉子さんも書いていらしたが、物語というより散文詩とでもいいたくなるような言葉の響き、五感にうったえる感覚的で繊細な美しい作品。 イギリス南西部のコーンウォールの海が舞台。夏に家族で訪れていた少年二人と海の妖精トリトンの交流と冒険が描かれていく。 作者のルーシー・M・ボストンは、イギリスの古い館に住み、その一連の『グリーン・ノウ』物語で知られているが、それとは趣の違うこうした作品も書いていたのですね。 イギリス南西部の海岸といえば、コーンウォールに隣して、以前読んだ『まぼろしの白馬』の舞台デボン州などもあり、独特の景勝と風土は、海馬伝説や妖精の存在を感じさせる自然の神秘さが濃く漂っているようだ。 またあとがきで猪熊葉子さんが引用されている、ボストン夫人の講演の言葉がとても印象的。 “わたしは大人に、喜びについて思いおこしてもらいたい――子どもには、自分の感覚を信じて使い、直接ものごとを体験するようなはげましをあたえたいのです。耳や目や鼻を、指や足のかかと、皮膚や呼吸を使い、筋肉の動き、リズム、胸の鼓動の作りだす喜びを味わい、本能的な愛や憐れみ、未知のものに対する畏敬の念を知ってもらいたいのです。直接的な感覚の刺激から想像力というものは生まれるのですから……” 現代に生きる私たちにこそ、より大切なことのように思われる。
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「リビイが見た木の妖精」の自然描写も美しかったけれど、こちらも負けず劣らず素晴らしいものでした。 「リビイ」が「森、林、川、田園」が舞台ならこちらはタイトルからも明らかなように「海」を舞台にした自然賛歌です。 しかもその自然賛歌はいわゆる「観光レジャー的」なそれではなく、どち...
「リビイが見た木の妖精」の自然描写も美しかったけれど、こちらも負けず劣らず素晴らしいものでした。 「リビイ」が「森、林、川、田園」が舞台ならこちらはタイトルからも明らかなように「海」を舞台にした自然賛歌です。 しかもその自然賛歌はいわゆる「観光レジャー的」なそれではなく、どちらかというと原始的・・・・というか、ありのまま・・・・というか、要するに「美しくて癒される」という類のものじゃなくて、プリミティブな信仰に近いもの。 畏れと憧憬と親しみがないまぜになったもの。 自然の厳しさは厳しいままに、現代のパック旅行のような短い、おいしいとこどりの滞在で感じられるあれこれとは完全に一線を画しています。 24時間、365日をそこで過ごして初めて見たり、感じたりすることができることを言語化した物語だと思います。 「リビイ」を読んでいる時にも感じたことだけど、本を読んでいる間中、まるで皮膚の毛穴が全開になっているのと同じように KiKi の五感が全開になって、物語の中心に位置しているイギリス人の少年、トビーとジョーが見るもの、感じるものを疑似体験しているような気分になり、何度もゾクゾクときちゃいました(笑)。 う~ん、やっぱりこういう物語はいいなぁ!!! (全文はブログにて)
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