昔は、よかった? の商品レビュー
酒井順子先生の斬れ味が丸くなってきたような。それは震災の影響なのかな。敢えて大上段に震災のことを語らないのが彼女らしい。 ちょっとエロかったり、鉄道ヲタぶりもいつものように発揮。 テッバンの歌舞伎ネタの切り口は素晴らしい。ついつい金八ネタとv6森田くんネタに喰いついてしまったよ。
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週刊現代に連載中のエッセイ集 鉄女として電車の話が出てきたり、 ワープロへの思いが出てきたり、 40歳代になるといろいろ感じることがあったり、 時代をすなおに切り取ったお話が たくさん出てきました
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週刊誌の連載分を集めた一冊ということで多少のタイムラグがある。時には共感もあり、さらりと読めるが、読む端から前の話を忘れてゆき、だんだん疲れてくる。まとめて読むのでなく週刊誌で一つづつ読むのがいいのかも。
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私の世界では天野祐吉さんと同じくらい 読みやすい人が酒井順子さんの本。 疲れていて、けれど、文字を読みたいという時に、 とても心地の良い読書感覚を与えてくれる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
去年の4月から今年5月にかけての週刊現代連載の酒井さんのエッセイ。酒井さんであることは崩さないで、あの地震の前と後、という時間の流れを読者に提示してくれているのが嬉しかった気がする。 私は週刊雑誌に連載した時事エッセイを単行本で読むのが好きです。 掲載時からほぼ一年経ってネタ的には古くなっているのですが、 あぁ、そうだった、こんなことがあったよね、とほんの一年前のことを懐かしく思ったり、 あの時は大騒ぎしてたけど、今になってみればなんだったんだろう、と可笑しく感じたり。 自分の記憶の不確かさと、時の流れの意外な早さを楽しむ、という、ちょっとM的な読み方なのかもしれません。 ただ、今年の場合は、あの3月11日の地震のことがあまりに大きく、 読んでいても、これはまだ地震の前、そろそろ地震の時、そしてその後、と その前後ではあまりに違ってしまった日本というものを感じざるをえず、いつもとは全く違った読み方になってしまいました。 とは言え、酒井さんのある意味、都会に住む平凡な女の子のつぶやき、といった文章が面白かったのは確か。 あまり毒は吐かず、そんなに突飛なことを言ってるわけでもない。 歌舞伎やお芝居を楽しみ、女子会でおしゃべり、東北や九州の新幹線旅を満喫する彼女には、うんうん、よかったね、とか、そっかそうだよね、とこちらも“女の子”(*^_^*)になって素直に楽しむことができました。 地震の前後のお話も、彼女らしいゆるいタッチのもので、もちろん哀悼の意や時間を巻き戻すことができない嘆き、原発に対する思いなど、うんうん、そうだよね、と思わせられつつ、興奮しすぎていない、正義に味方になりすぎていないところが好きでした。 印象に残ったのは、宮本亜門演出の「金閣寺」の観劇記かな。 V6の森田剛くんが主役の溝口役で、その彼を 若いころはやんちゃなヤンキータイプのアイドルとして人気があったのだと思う。それがここに着て、そのヤンキー感を転化させ、人間の中の湿り気や黒さや貧しさといった裏の部分を演じるような役者さんに。 と考察。そう言えば、と映画「人間失格」でも、中原中也を好演していた彼を思い出し、(巷では評判がよろしくなかったように思うけど、私が思う中也のイメージぴったりでとても嬉しかったんだよね)よくぞ言ってくれました!なんて。(*^_^*) 正直、毒のなさがちょいと物足りないところもあり、もっと意地悪なお姉さま方の時事エッセイの方が読みでがあるかな、という気はするのだけど、酒井さんの立ち位置はこうなのだから、ということでうん、楽しい一冊でした。 掲載日:2011
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筆者と同じ世代のなので、どれも楽しく読むことができました。 「アムロちゃんと、聖子ちゃん」「鳥獣戯画」「歌舞伎…」などなど。 言われてみれば、なるほどと思うことばかり、くすりと笑わせられるエッセイ集です。 相変わらずの「鉄話」もありますし(苦笑)
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だんだん酒井順子さんの話はつまらなくなっていく。 それは自分と同い年なので身につまされる。 いつまでも過去の思い出を手繰り寄せて 今と比較していてはいけないのだ。 今日起こった事を未来に活かしていかなければ どんどん時代に取り残されていく。
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酒井順子さんのエッセイ最新刊。 「週刊現代」に連載しているものをまとめたものだが、ここ一年間に発表した作品をまとめているのに、最初のほうのエッセイがずいぶん以前のニュースを書かれているように感じるのは、言うまでもなく東日本大震災の前に書かれたものだからである。 酒井さんもそれを十...
酒井順子さんのエッセイ最新刊。 「週刊現代」に連載しているものをまとめたものだが、ここ一年間に発表した作品をまとめているのに、最初のほうのエッセイがずいぶん以前のニュースを書かれているように感じるのは、言うまでもなく東日本大震災の前に書かれたものだからである。 酒井さんもそれを十分承知で、今回のエッセイにはあとから追記を書き込んだ作品がとても多い。こういったところが酒井さんの賢いところである。 このたびのエッセイを読んでいると、ずいぶん酒井さんも中年の感が現れはじめており、それが却ってエッセイストとしての貫禄というか、見聞の深まった感がある。 原発に関する意見は最もだが、声高でない分、耳目に残りにくいのが残念。こういった立場の人には、もっと世に向けて意見を発してもらいたい。
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